老犬介護とは
年齢による犬の変化
犬は、人間よりも早く歳を取ります。そのスピードは、人間と比較するとなんと約5倍…!いつまで経っても可愛く、見た目からは年齢が分かりにくいこともありますが、歳を重ねるごとに毛の色に変化が見られたり、歩き方や行動がゆっくりになってきたりします。
犬の手助けをしてあげる
シニア世代に差し掛かったら、犬の介護のことを真剣に考えなくてはなりません。足腰や筋肉が弱まり、それまでできていた「歩く」「食べる」「トイレをする」といった動作が徐々に難しくなってきます。
少し寂しい気持ちになるかもしれませんが、飼い主さんも心の準備をしておきましょう。
愛犬がシニアになったら…5つの心がけ
1. 室内環境の工夫
フローリングの床は滑りやすく、老犬に限らず、犬の足腰に負担をかけてしまいます。カーペットやラグを敷いてあげることで、滑り止めの効果があります。ジョイントマットも◎
また、ちょっとした段差が越えられずに躓くことも考えられます。バリアフリーを意識して、なるべく段差を少なくしてあげると、怪我をするリスクを軽減できます。
2. 食事面に気を付ける
加齢に伴い、フードを食べるときに首を下げる動作が辛くなってきます。食器台を使い、少しお皿の位置を高めにしてあげると、首にかかる負担を少なくできます。
食欲不振でごはんを食べようとしない時は、シニア用のフードに切り替え、ぬるま湯でドッグフードをふやかしてあげましょう。
自力でごはんが食べられない場合には、一度獣医師さんに相談することをおすすめします。
3. トイレの介助を行う
まず、犬が自分でトイレまで行けるかどうかによって、対策が異なってきます。自分でトイレに行ける場合には、ペットシーツを複数枚並べて広めのトイレゾーンを確保します。
自分でトイレに行けない場合には、犬をトイレまで運んであげて、トイレを済ませるまで体を支えてあげます。それも困難な場合には、介護用のオムツを付けて対応します。
4. 寝返りの手助け
老犬は、以前より寝ている時間が多くなります。自分で寝返りが打てなくなってしまうと、床ずれを起こす可能性があるため、2時間置きを目安とし、寝返りの手助けをしてあげます。介護用のドッグベッドがあると、犬にとって楽な姿勢を取りやすくなります。
5. 犬のペースに合わせた散歩
外の景色を見ることは、心身に刺激を与えてくれる効果をもたらします。
自力で歩行ができる場合は、散歩に連れていきましょう。短時間であっても、散歩をすることで筋力の衰えを助ける働きがあります。アスファルトの上はできるだけ避けながら、犬のペースに合わせて歩くことを意識します。自力での歩行が難しい場合は、抱っこやペットバギーで家の周りを軽く歩くだけでも良いでしょう。
まとめ
愛犬には、いつまでも明るく健康に過ごして欲しいものですが、老犬になったときは飼い主さんのサポートが欠かせなくなります。可能な限り、同居しているご家族とも協力しながら愛犬の生活を支えてあげましょう。
ご自身での介護が難しい場合、老犬ホームの施設を利用するのも手ではありますが、愛犬にとっては、住み慣れた家で飼い主たちの愛情を感じながら過ごすのが幸せなように思います。
我が家の愛犬も13歳が1匹いるので、介護のことを意識するようになりました。今はまだ自力で全ての行動ができていますが、遠くない未来、介護が必要になるときが来るかもしれません。犬を飼う人たち同士のコミニュティを活用しつつ、楽しみながら介護ができたら良いと考えています。