犬は何歳から老犬?
ご自宅の愛犬は何歳ですか?ブリーダーさんやペットショップから犬を購入されたご家庭は、愛犬の年齢を把握できていると思います。しかし、何らかの理由で保護されていた犬を里親として迎え入れた場合、はっきりとした年齢が分からないこともありますよね。
犬のシニア期は小型犬は6歳頃から、大型犬だと5歳頃からと言われています。さらに年齢を重ねた高齢犬は小型犬が11歳、大型犬が8歳からです。
愛犬の年齢が把握できている場合は、年齢に合わせた食事に変えたり運動量を調節してするなどして、年相応のケアの仕方も分かりやすいと思います。年齢がはっきり分からない愛犬は動きや行動、体調などから察して適切な管理をしてあげたいですね。
老犬になった時の動きは、力なく歩く、階段を嫌がる、物にぶつかるなど、それまではあまり見られなかった動きをとることが多くなります。一緒に暮らしていると、すぐに気付く動きが多いので気にかけて観察してみましょう。
老犬の動きの特徴1.力なくトボトボ歩く
お散歩中だけでなく、室内を移動する時も若いころのように、元気に歩き回る事はしなくなるでしょう。老化によって足腰が弱ってきている可能性があります。また筋肉の衰えや関節に痛みがある場合もあります。老化現象のひとつではありますが、関節痛などで痛みを伴っている場合は老化現象以外の何かの病気の可能性も否定できません。痛みが強そうな場合はしっかり動物病院で診察してもらいましょう。
老犬の動きの特徴2.立ち上がれなくなる
寝起きで立ち上がりたい時、またお座りや伏せの姿勢から立ち上がることが少しずつ困難になってきます。老化現象の初期の頃は時間をかけながら立ち上がりますが、徐々に立ち上がること自体が出来なくなってしまいます。
こちらもトボトボ歩くのと同じく、運動機能や筋力が低下することによって起こります。犬の足腰には滑りやすい床が非常に負担になります。老犬は足腰が弱っているので負担を少しでも軽減できるようカーペットやマットを敷くなどして工夫しましょう。
老犬の動きの特徴3.旋回する
愛犬が突然くるくると回りはじめたら驚かれると思いますが、旋回運動も老化現象のひとつになります。老犬になると運動機能が衰えると共に、脳が萎縮してくることがあります。そのため人間と同じように認知症の症状がでる犬がいるのです。
ただし旋回運動だけで認知症と決まってしまうわけではありません。病気によってもこのような行動をとることがありますので、まずはかかりつけの病院さんに相談してください。他にこの行動と共にトイレの失敗が増えた、深夜に徘徊するなどの行動が見られる場合は認知症の可能性が高くなります。
老犬の動きの特徴4.物にぶつかる
始めて行く場所や、室内を模様替えした時に、ゆっくりのんびり歩いているにもかかわらず、物にぶつかってしまのは視力が低下している可能性があります。老化現象で視力が落ちてしまうワンちゃんはとても多いようです。
住み慣れた室内であれば、視力以外の嗅覚や聴覚を活かして、いつも通りの生活ができますが、階段などの段差はつまずいてしまうことが多くあるでしょう。また普通に生活することが出来ているので、飼い主さんが愛犬の視力の低下に気付けない危険性があります。意外な場所で物にぶつかった時は、視力が低下していないかチェックしてみましょう。
視力のチェック方法
丸めたティッシュや綿など落としても音の出ない物をひとつ用意します。用意した物を愛犬の視線の前に持っていき、ポトンと下へ落とします。落とした物をしっかり目で追うことができたら視力は落ちていないはずです。もし反応がない場合は視力が低下している可能性が高いので、初めて行く場所などは特に気をつけてあげましょう。
室内では出来る限り、家具の配置を変える事はしないほうが良いでしょう。もし配置を変えた場合は愛犬がぶつかっても怪我をしないように、家具の角を柔らかい素材のものでガードしてください。
視力の低下も老化現象だけでなく、白内障や緑内障など目の病気の可能性もあります。目があまり見えていないのかな?と感じた時は念のため獣医さんに診てもらう事をおすすめします。
まとめ
犬は人間と違い、あっという間に歳をとってしまいます。犬の最大の短所は寿命が短いことかもしれませんね。老犬になっても家族の一員であることには変わりないので、穏やかな時間を過ごしてもらえるように、日々の動きを観察して健康管理をしてあげましょう。