寝たきりの愛犬のお風呂、どうする?
寝たきりの愛犬をお風呂に入れてあげることはとても大変です。愛犬のカラダにかかる負担を少しでも軽減させてあげなければなりませんし、飼い主さん自身の体力がかなり必要です。
健康な犬でもお風呂は体力を消耗しますので、お風呂の後は疲れ切って寝ていることがあると思います。
寝たきりの犬ならもっともっと体力を消耗しますし、心臓への負担もかかりますし、ドライヤーの際には熱中症にも注意しなければなりません。
体力を消耗すること、心臓に負担がかかること、熱中症の危険があることなどから、お風呂に入ったことが命に関わる危険だってあるんです。
どうしてもお風呂に入れなければならないの?
カラダを清潔に保つためにお風呂は必要であり、悪臭や皮膚病の予防にもなります。寝たきりの犬の場合、おしっこやうんちがついてしまうこともありますし、衛生的にもよくありません。
全身を洗ってあげることが難しい場合には、汚れてしまった部分だけでも洗ってあげるようにしましょう。
寝たきりの愛犬をお風呂に入れる方法
冬は事前に浴室をあたためておきましょう。冷えた浴室はカラダや心臓への負担を大きくします。脱衣所や室内もあたためておくと良いです。
用意するもの
- ブラシ
- シャンプー
- タオル(吸収性に優れているもの)
- お風呂マット
- 防水シート
- ドライヤー(人間用または犬用もあります)
お風呂の前に適度にブラッシングをし、毛玉や抜け毛を取り除いておきましょう。
タオルは多めに用意しておくと良いです。
浴室の床に直接寝かせるよりも、お風呂マットを使用するとカラダへの負担を軽減することができますし、飼い主さんのための滑り止めにも良いです。
防水シートは浴室を出た後に使用します。防水シートの上に寝かせて乾かすことで、部屋や床やマットなどを濡らさずに済みます。
シャンプーは介護用や老犬用のものを使用するのがおすすめです。洗い流す必要のないシャンプーがあり、泡タイプやムースタイプなどあります。
洗い流す必要はないのですが、汚れがそのまま皮膚や被毛に残ってしまうため、お風呂でサッとすすぎ洗いしてあげるのが良いんです。シャンプーのようにすすぎ残しの心配がありません。洗い流すシャンプーを使用する場合は、皮膚に優しい低刺激のシャンプーがおすすめです。
洗い方
冬は十分に浴室を暖めます。夏は風通しを良くしておきます。36℃くらいのぬるめのお湯で全身を洗い流します。お湯で洗うだけでもある程度の汚れを落とすことができます。
洗い流すシャンプーはしっかり泡立ててから使用します。すすぎ残しがないよう、皮膚や被毛の根本までしっかり洗い流します。
被毛の乾燥やパサパサ感を改善するため、コンディショナーを使用する場合があると思います。すすぎ残しがあると皮膚の炎症や皮膚病の原因になるため、皮膚についてしまわないよう、被毛の先にのみ使用しましょう。すすぎ残しの不安がある場合はリンスインシャンプーがおすすめです。
乾かし方
しっかりタオルドライします。
タオルドライに一番時間をかけても良いほどです。ドライヤーに時間をかけてしまわないようにするためと、ドライヤーによる火傷や熱中症を防ぐためです。
これは私の体験談なのですが、こまめにブラッシングして被毛を梳かしながらドライヤーをすると乾きが早いです。
濡れた状態でブラッシングをすると被毛や皮膚を傷めてしまう可能性があるので、ある程度は乾かしてから行います。
まとめ
手足やお尻周りなどの汚れやすい部分は、普段からこまめにお手入れしてあげることでお風呂に入れる頻度を減らすことができます。
負担をかけたくないのであればトリミングに連れて行けば良いんじゃないのか?と思われる方もいらっしゃるでしょうか。プロにお願いすることでカラダにかかる負担は確かに軽減できると思います。
しかし、トリミングは犬にとってストレスによる心的な負担が大きいものです。寝たきりなのであれば、カラダを思うように動かせず、抵抗することもできません。大好きな信頼のある飼い主さんのもとでお風呂に入れてもらった方が、心的な負担は明らかに少ないはずです。
カラダにかかる負担を軽減させるためにも老犬のお風呂の入れ方について知識を豊富にしておきたいですね。