老犬にやりたい夏の暑さ対策5選

老犬にやりたい夏の暑さ対策5選

暑さに弱い犬には辛い夏がもうすぐやってきます。全身が毛に覆われた犬は人間にように汗をかけないため熱の発散がしにくい体のつくりをしています。特に老犬には注意が必要です。どのように夏を乗り切ればよいのか考えてみましょう。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

老犬の暑さ対策

老犬は特に注意です。高齢になると刺激に鈍くなるにつれ自分の変化に気がつきにくくなります。体温調整が難しくなるのもそのうちのひとつです。また、一度体調を崩すと回復するまでに時間がかかりますし、回復後も体に大きな負担をかけてしまいます。悲しいトラブルで愛犬を失わないようにしっかりと飼い主の責任の元暑さ対策をしましょう。

1.常に新鮮な飲み水を用意する

水を飲むチョコラブ

水飲み場所を複数用意しましょう。犬が水を飲むと口の中の汚れが水の中に入り熱い環境で腐りやすくなります。また留守番中に器をひっくり返してしまい、水を飲みたくても飲めないという状況を作らない為です。また、水のみ容器は直射日光が当たらない場所に置くことも忘れないで下さい。

2.カーテンなどで遮光しエアコンをかける

エアコンを強くかけても夏の陽射しが入ると室温が下がりません。遮光し部屋自体になるべく熱がこもらないようにした上でエアコンをかけましょう。扇風機だけでは犬の体温を下げることは出来ません。扇風機は風があたり汗を発散させることで涼しくなりますが、犬は汗腺がほとんどないので体温を下げることは出来ません。通気性を良くするという意味では扇風機は有意義です。

3.適度なサマーカットをする

カットするマルチーズ

サマーカットには賛否両論あります。一度カットしたらその後チリチリの毛が生えてきた、元の長さまで生え揃わないなど聞いたこともあります。

著者はラブラドールを飼っていますが、適度なサマーカットしています。ペットサロンに最初連れていったときは「ラブラドールでサマーカットしている子を見たことないです。本当にカットして良いですか?」と確認されました。しかし、適度に切って正解でした。散歩の激しい息使いがおさまる時間が圧倒的に短くなりました。

また、蒸し暑くなる梅雨時期によく湿疹が出来ていたのですが、サマーカットをしてからは湿疹も出来なくなり嬉しい限りです。

4.散歩は涼しい時間に行く

最近は温暖化が進み、朝早くから夜までなかなか気温差がなくなっているので難しいところですが、なるべく朝早く、太陽が沈んでから散歩をするようにしましょう。凍らせた保冷剤をタオルなどで首回りに巻いてあげるのも良いですね。ただ、保冷剤は犬が食べたら有毒ですので、管理は十分に行いましょう。

5.ひんやりグッズを利用する

体温が上がらないよう、上がった体温を素早く下げるようにひんやりグッズを利用すると良いでしょう。アルミボードやひんやりマットは簡単に手に入りますし効果大です。UVカットをしてくれる夏用の洋服も小型犬から大型犬用まで販売されています。

一番怖いのは熱中症

ビーチにいるゴールデン

人間も毎年熱中症で亡くなる方がいらっしゃいますが、犬は熱中症になった場合、残念ながら人間よりも死亡率が高いです。

犬には足の裏にしか汗腺がありません。そのため、人間のように汗をかいて体内の熱を発散するということが出来ません。

大きな口を開けてハアハアと荒い呼吸(パンティング)をする事で体内にたまった熱い空気を外に出そうとします。しかし、ハアハアすることでまた熱が作り出されてしまうので体温を下げるまでに時間がかかってしまうのです。そのことが熱中症になった場合の高い死亡率につながっています。

犬が熱中症になった場合の主な症状

  • 元気がない
  • フラフラしている
  • 大量のよだれをたらしている
  • 嘔吐
  • 痙攣 など

熱中症はとにかく初期対応が重要です。愛犬の様子がいつもと違うと思ったらすぐに体温を下げるようにしましょう。体温を下げるのは、水をかける、大きなリンパ節がある脇や股を冷やすようにします。

まとめ

サングラスした犬

暑さは犬の天敵です。人間よりも何倍も暑さを感じている事を常に頭に置いておきましょう。事前にしっかり暑さ対策をして夏を快適に乗り切りましょう。

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