1.柴犬
巻き尾の犬と聞いて、多くの人が最初に思い浮かべるのは、柴犬ではないでしょうか。柴犬には最もポピュラーな赤毛の他に、黒毛、胡麻毛、白毛のタイプが存在します。
中型犬のイメージが強いかもしれませんが、天然記念物に指定された日本犬の中では唯一、小型犬に分類されます。
性格
飼い主には忠実な一方で、見知らぬ人や犬に対しては警戒心の強い一面があります。また、洋犬のように、人間と四六時中ベタベタすることは好まず、気分屋でツンデレなところは日本犬に共通した特徴です。
飼う時の注意点
抜け毛が非常に多い犬種のため、年2回の換毛期には念入りなブラッシングやトリミングなどのケアが必要です。また、飼い主に忠実ではありますが、しっかりとしたしつけができないと逆に手の付けられない犬になってしまうため、初心者には飼育が難しい犬ともされます。飼う際には、しっかりした覚悟を持ってしつけをすることが必要です。
2.秋田犬
柴犬と並ぶ日本犬の代表格で、忠犬「ハチ公」やブサカワ犬の「わさお」でもおなじみの犬種です。天然記念物に指定されている日本犬の中で、唯一の大型犬に当たります。
もともとはマタギと呼ばれる猟師が猟犬として飼育していたものが、闘犬の奨励によって闘犬として改良されていった歴史を持っています。
性格
忠犬「ハチ公」のイメージから主人に忠実で優しい性格を思い浮かべる人も少なくないと思います。もちろん、主人や家族には忠実で愛情深く接しますが、その反面、猟犬や闘犬として辿ってきた歴史から、警戒心が強く闘争的な資質も持ち合わせています。
飼う時の注意点
大型犬であるため、毎日の散歩や遊びでたくさん運動をさせることが要求されます。また、体格も大きく力も強いので、女性や子どもでは制御が効かない場合があります。
なお、自治体によっては飼育方法に制限を設けている場合もあるので、飼う際には確認が必要です。
3.バセンジー
日本ではなじみが薄いかもしれませんが、古代エジプトではファラオに献上された犬としても知られ、壁画や美術品等にも登場します。他の犬種とは違い、威嚇のために吠えるということをしないのが最大の特徴です。
その点がかつて欧米でもてはやされ、「人類が求める理想の犬」とまで称えられました。
性格
好奇心旺盛で勝ち気な性格です。また、警戒心が強いところもあります。
飼う時の注意点
中央アフリカ原産のため、暑さには強いですが寒さには弱いわんこです。冬の温度管理には注意してあげる必要があります。また、好奇心旺盛なため、刺激のない生活ではストレスを貯めてしまいますから、散歩や遊びで適度な刺激を与えてあげましょう。
4.アラスカン・マラミュート
名前のとおり、アラスカ原産の大型犬です。かつては犬ぞりや狩猟、漁業にも用いられ、ふさふさの巻き尾は氷の上で眠る際に顔を覆って暖をとるためだといわれています。特にそり犬としての評価は非常に高く、欧米の探検家にも絶賛されました。
性格
長く人間とともに暮らしてきたため、おだやかで人なつこく、忠実で献身的な性格です。
飼う時の注意点
体力もあり、寒さにはとても強いですが、反面、ふさふさの被毛が体温の放熱をさまたげているため、日本の夏の暑さは苦手とします。飼う際には、他の犬種以上に暑さ対策が必須になります。
5.シーズー
シーズーは中国原産の小型犬で、名前は中国の空想上の動物「獅子」に由来しています。古代中国では獅子は神格を持つ動物とされていたため、シーズーも神格を持つ特別な犬として扱われました。
そのため、現代の日本ではとてもポピュラーな愛玩犬ですが、かつての中国では庶民の飼育は許されていなかったといいます。
性格
愛情深く、外交的で遊び好きな性格です。もともと猟犬や使役犬ではなく、愛玩犬として発展してきた犬種のため、人なつこくて人間が大好きです。
飼う時の注意点
シーズーは、一般に身体も丈夫で飼いやすいわんこです。ふわふわサラサラの毛並みが特徴ですので、毎日のブラッシングは欠かせません。また、冬期の寒暖差に弱い子が多いので、温度調節には気を配る必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?くるんとした巻き尾はとても愛らしいですが、シニア期にさしかかると、だらんと垂れてしまうわんこも多くなります。
それでも、どんなに姿が変わっても愛犬がいとおしい気持ちに変わりはありませんよね。