犬が骨が好きなのははるか昔からの習性!?
骨の髄まで
犬がまだ狼だった時代から、彼らは骨をしゃぶりつくしていました。野山をかけめぐり、捕獲した獲物をがぶりと食べていた頃は、生肉や内臓はもちろん骨も食べていました。
骨は地中などに隠しておいて、別の時に食べるような保存食の扱いもできたという説があります。
犬はかじるのが好き
犬はかじる行為が大好きです。本能的に硬いものをかじりたい欲求があるといいます。
ストレス発散にもなりますし、夢中で楽しめる遊びにもなります。
また顎を良く使って噛む行為は、人間同様脳の活性化につながります。
かじりながら食べる骨は、犬が大好きな要素が詰まっているんですね。
骨はおいしいの?栄養などを紹介します
骨はいい匂い?
骨には犬が大好きな肉の匂いはもちろん、骨の内部にある骨髄の犬にとってはおいしい匂いがついています。
犬は味覚より嗅覚が発達しています。おいしい匂いの骨はおいしいごちそうに違いありません。
夢中でカジカジやって骨を割りながら骨髄を食べる姿は、少々野性味が溢れすぎていて引いてしまうことがありますが、野生だった頃の犬もこうやって獲物をきれいに食べていたんですね。
骨は体にいいの?栄養成分
骨を作るカルシウムは、リンなどのミネラル物質で効率よく吸収されます。
犬にとって骨は栄養補給に良い食材といえそうですね。
- カルシウム
- リン
- 脂質
- たんぱく質
犬に骨を与えるメリット、デメリット
犬へ骨を与えるメリット
犬が大好きな骨を与えるメリットもあります。
- ストレス解消になる
- 骨があたって歯磨きになる、歯石がつきにくい
- 歯や顎が鍛えられる
- 栄養補給になる
犬へ骨を与えない方がいい?デメリット
犬が骨が大好きだと紹介しましたが、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、犬に骨を与えることを推奨していません。
理由は、以下のようになります。
- 口の中や消化管を傷つける恐れがある
- 便秘になりやすいこと
- 腹膜炎の危険がある
犬に骨を与える際の注意点
大きさと硬さに注意
丸飲みをしてしまう犬の場合は特に与える骨の大きさに注意してください。丸飲みして気道が塞がれてしまうような事態にならないように、骨が心配な大きさになったら取り上げるなどの対応をしましょう。
また硬過ぎる骨は、歯が欠けてしまう恐れがあります。特に子犬や小型犬はご注意ください。
たくさん与えるのはNG
骨が大好きな犬は延々と食べ続けてしまうかもしれませんが、たくさん与え過ぎるのはNGです。前述したように、骨を食べ過ぎると便秘になったり消化器に負担を与えますので、ほどほどの量を守りましょう。
生がいい?加熱したものがいい?
生の骨を与えた方がいい、という意見と、加熱したものを与えた方がいい、と言う意見どちらもあるようです。
骨は加熱すると砕けやすくなります。そのため骨の破片の先が尖って器官を傷つける恐れがあるという反対意見があれば、犬の胃酸はとても強力だから消化されて大丈夫と言う賛成意見。
また生の骨の方が栄養成分が豊富だという意見。基本的にあげなくても問題がないものなので、様々な心配があるならばあえてあげない選択があってもよいと思います。
愛犬の体質や好みに応じて飼い主さんのご判断で対応してください。
特にご注意!鶏の骨
犬を飼っている方ならもちろんご存知のことかと思いますが、鶏の骨は加熱したものは絶対に犬に与えてはいけません。
鳥の骨は、加熱すると縦に裂ける性質があるため、尖った骨の先っぽで消化器官を傷つけてしまいます。これは命に関わる事態になることもあります。
鶏の手羽や骨付き肉が食卓に上がる際には、食べ残した骨を犬が漁らないよう気を付けてくださいね。
もちろん、鶏軟骨は大丈夫です。
まとめ
うちの犬も骨が大好きです。
家族のメニューがラムチョップだと、骨くれ!とずっとそわそわしています。
肉部分を食べ終わると、水道で香辛料などをきれいに洗い流して愛犬に与えています。バリバリ音を立てて夢中で食べています。
犬が骨が好きなのはもちろんですが、良く考えてみると人間こそ骨が大好きではないですか。鶏スープも豚骨スープも牛のスープも、骨の髄が溶け込んだダシスープです。なるほど、犬にとって骨がおいしいわけですね。