犬がゼリーを食べても大丈夫!水分補給などのメリットや手作りレシピ

犬がゼリーを食べても大丈夫!水分補給などのメリットや手作りレシピ

ゼリーは暑い季節にぴったりのおやつです。犬用ゼリーも市販されてはいますが、犬が人間用のゼリーを食べても大丈夫なのでしょうか?この記事では、犬に与えるゼリーについて解説しています。

犬にゼリーを食べさせても大丈夫!

犬に食べさせても大丈夫

基本的に、ごく少量であれば、人間用のゼリーを犬に食べさせても問題ありません。ただし、人間用のすべてのゼリーを、犬が食べてもよいというわけではありません。

ゼリーは、主にゼラチン、または寒天と、果汁などから作られており、そのほとんどは水分で、満腹感があり、水分補給や素早いエネルギー補給に役立ちます。

ゼラチンは、全体の9割近くが牛や豚のコラーゲン由来のタンパク質で、犬の成長期の栄養補給や、筋肉を作るのに有用な食品です。

また、寒天は、天草やオゴノリなどの海藻でできており、食物繊維を豊富に含んでいますので、腸内環境を整える、便秘の改善、などのサポートをしてくれます。

他にもカルシウムや、カリウム、鉄分など、健康維持に必要な成分も含まれています。そのため、低カロリーのものであればダイエット食としても利用できます。

このように、さまざまな働きが期待できる成分がゼリーには含まれていますが、人間用のゼリーには、糖分や犬の健康を害する成分が含まれていることも多いので、犬に与えるときには、十分に注意する必要があります。

ところてんは寒天とほぼ同じ成分ですが、プリンには牛乳や卵が使われていますので、与える量やアレルギーに注意する必要があります。

特に牛乳を使っているプリンは、犬が食べると下痢などを起こしやすいので、プリンを食べさせる場合は、植物性の豆乳を使ったプリンがおすすめです。

犬に人間用のゼリーを与える際の注意点

犬に人間用ゼリーを与える際の注意点

犬に人間用のゼリーを与えるときには、どのような点に気を付けなければならないのでしょうか?次に、犬に人間用のゼリーを与えるときの注意点についてまとめてみました。

犬に与えてはいけない成分が含まれていないか確認する

ゼリーにはさまざまな種類のものがあり、中には、犬が食べると中毒を起こすような成分が含まれているものもあります。

たとえば、カフェインが含まれたコーヒーゼリーや、キシリトールが含まれたゼリーなどは、犬が食べると中毒を起こし大変危険です。

また、こんにゃくゼリーは、犬が消化しにくいこんにゃくが主成分であるため、腸閉塞を起こすなどのトラブルが起こる可能性がありますので、犬に与えるのは控えたほうがよい食品といえます。

これらは、ほんの一例ですが、これ以外にも、犬が食べてはいけない食品が含まれていないか、事前に必ず確認することが大切です。

まず、少量与えて様子を見る

犬は、食べ慣れていないものを1度にたくさん食べると消化不良を起こすことがありますので、少量与えて異変がないか犬の様子をよく観察しましょう。

ゼリーは、ほとんどが水分でできていますし、寒天には食物繊維が豊富に含まれていますので、食べ過ぎると下痢を起こしてしまいます。

人間用のゼリーには、砂糖や添加物が含まれていることも多いので、1度に食べさせる量は、あまり多くなりすぎないように調節することが大切です。

冷たすぎるゼリーは与えない

ゼリーは、冷蔵庫や冷凍庫で保管していることが多い食品ですが、冷えたままのゼリーをそのまま犬に与えるのは控えたほうがよいでしょう。

夏の暑い時期には、冷えたゼリーは美味しいですが、あまり冷たすぎると、胃腸に負担がかかり、下痢などの原因になり体調を崩しかねません。

冷蔵庫から出して、しばらくおいたものを与えるようにすると安心です。

アレルギー症状に注意する

犬によっては、ゼラチンや寒天に対してアレルギー反応を起こす場合があります。初めてゼリーを食べたときにアレルギー症状が現われることもありますが、ゼリーを食べ慣れている犬でも急にアレルギー症状が現われることがあります。

ゼリーによっては、飼い主さんが気づかない成分が含まれている場合もありますので、注意することが大切です。

ゼリーを食べた後に、下痢や嘔吐、口の周りの痒みなど、アレルギー症状が現れたときは、速やかに動物病院で診察を受けることが必要です。

動物病院で受診する際には、食べさせたゼリーの成分表を持参しておくと、治療や処置の役に立ちます。

犬にゼリーを食べさせる際の与え方

ゼリーの正しい与え方

  • おやつやフードのトッピングとして
  • 水分補給として
  • 高齢犬の介護用の食事として

ゼリーは、そのままおやつとして食べさせたり、フードのトッピングとして利用するのが一般的ですが、それ以外にも、さまざまな場面で便利に利用することができます。

たとえば、ゼリーはほとんどが水分ですので、夏の熱中症対策で水分補給にぴったりですし、食べる量が少なくなった老犬や、夏バテで食欲のない犬、歯にトラブルがある犬などでも噛まずに食べることができるので、ストレスなく栄養補給ができる副食やおやつになります。

また、介護の必要な犬や、病気の犬には、ゼリーの中に薬を入れて与えることもできます。

簡単に手作りできる犬用ゼリーのレシピ

ゼリー

ペットショップやネットでは、さまざまな犬用のゼリーが用意されていますが、市販のゼラチンや寒天を使うことで、家庭で手軽にゼリーを手作りすることができます。

ゼリー作りの手順は「溶かしたゼラチンと材料を混ぜ、冷やして固めるだけ」です。手作りのゼリーには、無添加のゼリーが作れる、おやつゼリー以外にお食事ゼリーも作れる、というメリットがあります。

ここで、犬用ゼリーのレシピをいくつかご紹介します。

果物ジュースのゼリー

〈材料〉
  • ゼリーにしたい液体:250~300ml
  • ゼラチン:5g
  • 水:大さじ3杯
〈作り方〉
  1. ゼラチンを水で10分ふやかす
  2. ゼリーにしたい液体を60度程度に温め、ゼラチン液を混ぜながら入れる
  3. 器に入れて、粗熱が取れたら冷蔵庫に入れて冷やす

りんごやみかんなどを絞って作ったジュースを使ってもよいですが、市販のフルーツジュースを使うと手軽で便利です。市販のジュースを使う場合は、無添加果汁100%のものを使用しましょう。

また、ジュースの代りに、経口補水液を使用すると、暑い時期の熱中症対策や、老犬、病気の犬の水分補給にも利用できます。

鮭のゼリー寄せ

〈材料〉
  • 鮭の切り身(骨なし):30g
  • ゼラチン:5g
  • 水:1カップ
〈作り方〉
  1. 鍋にお湯を1カップ沸かし、鮭を茹でる
  2. しっかり火が通ったら、鮭を取り出し、食べやすい大きさにほぐす(茹で汁の灰汁をとっておく)
  3. 茹で汁が温かいうちに、ゼラチンを入れて溶かす
  4. 鍋に鮭を戻し、あら熱を取る
  5. カップに入れて、冷蔵庫で冷やす

フードにトッピングしたり、食欲のない犬や老犬のご飯にもぴったりのゼリーです。

また、介護の必要な犬の栄養補給に、スプーンで崩したゼリーをほんの少量ずつ食べさせてあげると、流動食の代りになります。鮭のほかに、鶏ささみや細かく刻んだ野菜などを利用してもよいでしょう。

ミルクとヨーグルトのゼリー

〈材料〉
  • 犬用ミルク:200ml
  • プレーンヨーグルト:200ml
  • ゼラチン:5g
  • お湯:50ml
〈作り方〉
  1. ミルクとヨーグルトをよく混ぜておく
  2. ゼラチンをお湯でふやかす
  3. 「1」に「2」を加え、よく混ぜる
  4. カップに入れて、冷蔵庫で冷やす

人間用の牛乳は犬が消化できず下痢をする可能性がありますので、必ず犬用のミルクを使用します。ヤギミルクや豆乳を使用するのもおすすめです。

固まりきる前に、小さく切ったりんごやみかんなどのフルーツを加えることで、また違った食感や風味を楽しむことができます。

犬用ゼリーを手作りするときの注意点

犬を撫でている

犬用ゼリーを手作りするときに注意しなければならないことは、基本的には、犬のご飯を手作りするときと同じです。主な注意点を挙げてみました。

犬が食べてはいけない食材は使わない 

犬用のゼリーを作るときに1番大切なことは、使用する材料に注意するということです。砂糖や塩などの調味料は使用しない、犬が食べてはいけない食材は使用しない、この2点は必ず守りましょう。

ぶどう、チョコレート、コーヒーなど、犬が食べると中毒を起こすものや、アレルギー反応を起こしやすい食材は、絶対に避けなければいけません。

上記は、ほんの一部で、犬が食べてはいけないものは、ほかにもたくさんあります。中毒やアレルギーは最悪の場合、死に至ることもありますので、食材を選ぶときは十分注意することが必要です。

糖分を加えたいときは、オリゴ糖や蜂蜜などをごく少量入れてみましょう。甘みが出て、食べやすくなります。りんごやみかん、桃、マンゴーなどでフルーツゼリーを作る場合は、糖分を足す必要はありません。

固まりすぎないように注意する

ゼリーは、みずみずしくて柔らかく口の中で溶けていくような食感が特徴ですが、作り方によっては、弾力があり溶けづらいような仕上がりになってしまうことがあります。

寒天で作ったゼリーは、ある程度の弾力があるものが多く、するっと喉に入ってしまい誤飲してしまう可能性があります。

寒天でゼリーを作る場合は、寒天の量を減らして、プリンと同じくらいの軟らかさに仕上げておくことが大切です。特に、飲み込む力の弱い子犬や老犬に食べさせる場合は、注意する必要があります。

また、材料に液体以外の固形物を使用する場合は細かく刻む、すりおろすなど、消化しやすい形状にしておきましょう。

冷蔵庫で保存し、作ったその日に食べさせる

手作りゼリーは、冷蔵庫で保存し、作った当日に犬に食べさせると、衛生面でも安全面でも安心です。作った当日に食べなかった場合でも、少なくとも翌日には食べさせるようにしましょう。

また、ゼリーは冷凍することもできますが、解凍すると水分が出てきてしまうので作ったときのプルプル感はなくなります。

市販の犬用ゼリーおすすめ5選

「毎日忙しくて、手作りするのはなかなか難しい」という飼い主さんのために、人気の高いおすすめの犬用ゼリーを挙げてみました。愛犬のお好みのゼリーが、見つかるかもしれません。1度試してみてはいかがでしょうか?

プッチーヌ ひとくちゼリー 国産若鶏ささみ入り 3種のアソート

プッチーヌ ひとくちゼリー 国産若鶏ささみ 3種のアソート 99g

ビーフ、チーズ、さつまいもの3種類のゼリーのアソートです。国産の若鶏ささみを使用し、犬が大好きなフレーバーで仕上げたゼリーです。

おやつとしてはもちろんのこと、老犬や食の細い犬には、普段のフードのトッピングとして使用すると、食欲を増進させるのに役立ちます。

DHC犬用 国産 パクッといきいき栄養補給ゼリー

犬用 国産 パクッといきいき栄養補給ゼリー 【紫いも&紅はるか味】

高齢の犬や、食欲不振の犬にも、おいしく水分が摂れる栄養補給ゼリーです。

海洋深層水パウダー、必須アミノ酸のBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)、ビタミン11種、メカブ抽出物、DHA・EPAなどが配合されており、犬の健康をバックアップします。

フードにかけると、食欲増進にもつながります。食塩、砂糖は使用しておらず、着色料や香料、保存料、化学調味料も無添加の安心の国産品です。

いなばWanちゅ~る

いなば 犬用おやつ ちゅーる とりささみ バラエティ 14グラム (x 20)

おそらく日本で1番有名な猫のおやつ「ちゅーる」の犬版で、食べきりサイズのペースト状のおやつです。鶏のささみをベースに、犬の好きな味に仕上げられています。

指先で押し出して、なめるだけで簡単に栄養補給ができます。食欲不振のときは、フードにトッピングして、また、薬を飲ませるときにも、混ぜて使用すると、犬が嫌がらずに薬を飲んでくれます。

夏の暑い時期の水分補給や夏バテ防止、犬の便秘対策にもおすすめです。緑茶消臭成分が配合されています。

ペティオ ぷるっとサプリインゼリー ミックス

ペティオ (Petio) 犬用おやつ ぷるっと サプリ in ゼリー mix 16グラム (x 20)

まろやかな風味の3種類のゼリー(マンゴーミルク味、いちごミルク味、バナナミルク味)のミックスです。

潤いを与えるコラーゲンペプチド、犬に必要な11種類のビタミン、3種類のアミノ酸BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)が配合されています。

冷やしてゼリーとして、また凍らせてシャーベットとしても与えられますので、普段のおやつや食後のデザートとして利用できます。

マルカン スーパーフードゼリーMIX

【Amazon.co.jp限定】 マルカン 犬用おやつ スーパーフードゼリーMIX 犬用 16g×9個×3袋

特徴的なスーパーフード、マヌカハニー、アサイー、ゴジベリーの3種類をミックスした、主な素材が野菜の犬用のゼリーです。

柔らかめの口当たりで、1個あたりが8.5kcalと低カロリーなので、肥満気味の犬にも最適です。生後2ヵ月未満の幼犬には与えないでください、との記載があります。

まとめ

ゼリー

犬に、人間用のゼリーを少量であれば食べさせても問題ありません。

ゼリーを上手に活用すれば、熱中症対策や体にトラブルを抱える犬の栄養補給、その他いろいろなことに役立ちます。しかし、与える量や、ゼリーに含まれている成分には、充分に気を付ける必要があります。

ゼリーは、犬にとって絶対に必要な食品ではないので、あくまでもおやつや副食として、バランスを考えながら時々与える程度にとどめ、必要な栄養は、総合栄養食で摂取することが大切です。

愛犬の健康を守るのは、飼い主さんの役目です。愛犬が、健康で楽しい毎日を送るために、食事を含めた日々の健康管理に気を配りましょう。

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