【獣医師監修】サイトハウンド(視覚ハウンド)とは?代表犬種の種類・特徴・飼い方を解説

【獣医師監修】サイトハウンド(視覚ハウンド)とは?代表犬種の種類・特徴・飼い方を解説

サイトハウンドとは、優れた視覚と走力を活かして獲物を追ってきた犬種グループです。イタリアン・グレーハウンドやウィペット、ボルゾイなど代表的な犬種の特徴、セントハウンドとの違い、飼い方や注意点をわかりやすく解説します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

サイトハウンドとは

屋外で何かを見つめるサイトハウンド

サイトハウンドとは、主に視覚を使って獲物を見つけ、追跡してきた狩猟犬のグループです。日本語では「視覚ハウンド」や「視ハウンド」と呼ばれることもあります。

特定の1犬種を指す名称ではなく、イタリアン・グレーハウンド、ウィペット、ボルゾイ、サルーキなど、共通する狩猟スタイルを持つ犬種をまとめた分類名として使われます。

日本国内の代表的な畜犬団体であるジャパンケネルクラブ(JKC)では、サイトハウンドは10G「視覚ハウンド」に分類されています。

セントハウンドのように地面のにおいをたどって獲物を追う犬たちとは異なり、サイトハウンドは遠くの動きを目で捉えて反応するタイプです。

そのため、犬種ごとの違いはありながらも、視覚への反応のよさや走ることへの適性が大きな特徴として知られています。

サイトハウンドの特徴

芝生の上を疾走するサイトハウンド

サイトハウンドには、獲物を目で捉えて追うために発達した身体的な特徴と、狩猟犬として受け継がれてきた気質があります。

犬種ごとの違いはありますが、全体としては「よく見る」「速く走る」「無駄のない体つき」「落ち着きと自主性を併せ持つ」といった傾向が見られます。

視野が広い

サイトハウンドは、遠くで動くものを素早く見つける能力に優れています。顔の形や目の位置の関係から視野が広く、周囲の動きに敏感に反応しやすいのが特徴です。

そのため、鳥や小動物、自転車などの動きに気づきやすく、興味を示すことがあります。これは単なる落ち着きのなさではなく、視覚を頼りに獲物を追ってきた犬種群ならではの性質といえます。

足が速い

サイトハウンドは、犬の中でも特に優れた走力を持つグループです。長時間ゆっくり走り続けるというよりも、短い距離を一気に加速して走る瞬発力に優れています。

しなやかな体の動きと強い脚力によって、獲物を見つけた瞬間に素早く反応できるよう発達してきました。普段は静かに過ごしていても、走り出したときのスピード感は非常に大きな魅力です。

細身で脚が長い

サイトハウンドの多くは、細身で脚が長く、胸が深い体つきをしています。これは速く走るために無駄をそぎ落としたような体型で、空気抵抗を受けにくく、効率よく前へ進むための構造です。

引き締まった筋肉と軽やかな骨格が合わさることで、独特の美しいシルエットが生まれます。体脂肪が少なく、全体的にすらりとした印象を与える犬種が多い点も、サイトハウンドらしさのひとつです。

穏やかだが独立心がある

サイトハウンドは、家庭内では穏やかで静かに過ごす犬種が多い傾向にあります。必要以上に騒がず、落ち着いた雰囲気を持つ犬も少なくありません。

一方で、もともと自分の目で獲物を捉え、自ら判断して追う役割を担ってきたため、独立心の強さも持ち合わせています。

常に飼い主にべったり従うというより、適度な距離感を保ちながら信頼関係を築くタイプの犬が多いといえるでしょう。

サイトハウンドに分類される犬種の種類

向かい合うボルゾイとイタリアン・グレーハウンド

サイトハウンドには、小柄で室内でも暮らしやすい犬種から、圧倒的な存在感を持つ大型犬まで、さまざまな犬種が含まれます。

いずれも視覚を使って獲物を追ってきた背景を持ちますが、体の大きさや被毛、性格の傾向にはそれぞれ違いがあります。

小型犬

小型のサイトハウンドは、すらりとした体型や軽やかな身のこなしを持ちながら、家庭犬として迎えやすいサイズ感も魅力です。

繊細で甘えん坊な一面を持つ犬種も多く、飼い主との距離が近い暮らしを好む傾向があります。

イタリアン・グレーハウンド

イタリアングレーハウンド

  • 体高:32cmから38cm
  • 体重:5kg以下
  • 原産国:イタリア
  • 性格:穏やか、愛情深い、繊細
  • 被毛:短毛で滑らかなスムースコート

イタリアン・グレーハウンドは、イタリアを原産国とする小型のサイトハウンドです。体高は32cmから38cm、体重は5kg以下が目安とされ、細く優美な体型と短い被毛が特徴です。

性格は穏やかで愛情深く、飼い主に寄り添うことを好みます。上品で繊細な印象がありますが、走ることへの意欲もあり、小さな体の中にサイトハウンドらしい軽快さを備えています。

中型犬

中型のサイトハウンドは、家庭犬として扱いやすいサイズ感と、サイトハウンドらしいスピード感をあわせ持っています。

小型犬よりも体力があり、大型犬ほどの飼育スペースを必要としにくい点から、バランスのよい犬種として親しまれています。

ウィペット

ウィペット

  • 体高:オス 47cmから51cm、メス 44cmから47cm
  • 体重:11kgから18kg程度
  • 原産国:イギリス
  • 性格:穏やか、優しい、家庭に馴染みやすい
  • 被毛:短毛で手入れしやすいスムースコート

ウィペットは、イギリスを原産国とする中型のサイトハウンドです。体高はオス47cmから51cm、メス44cmから47cmが目安で、引き締まった体と美しい流線型のシルエットを持っています。

普段は落ち着いていて穏やかですが、走るときには非常に俊敏です。家庭では静かに過ごしやすく、人との暮らしに適応しやすい犬種としても知られています。

大型犬

大型のサイトハウンドは、長い脚と堂々とした体格、優雅な雰囲気が魅力です。犬種によって被毛の長さや性格は異なりますが、いずれも存在感が大きく、暮らす環境や体格に合った接し方を考えることが大切です。

アイリッシュ・ウルフハウンド

アイリッシュウルフハウンド

  • 体高:オス 79cm以上、メス 71cm以上
  • 体重:オス 54.5kg以上、メス 40.5kg以上
  • 原産国:アイルランド
  • 性格:穏やか、優しい、忍耐強い
  • 被毛:粗く硬めのラフコート

アイリッシュ・ウルフハウンドは、アイルランドを原産国とする超大型のサイトハウンドです。体高はオス79cm以上、メス71cm以上が目安で、全犬種の中でも非常に大きな体格を持つ犬として知られています。

見た目は迫力がありますが、性格は穏やかで優しく、家族に対して深い愛情を示します。落ち着いた雰囲気を持つ一方で、体の大きさに見合った生活空間が求められる犬種です。

アザワク

砂地に立っているアザワク

  • 体高:オス 64cmから74cm、メス 60cmから70cm
  • 体重:オス 20kgから25kg、メス 15kgから20kg
  • 原産地:マリ共和国およびニジェール北部国境付近
  • 性格:愛情深い、独立心が強い、警戒心がある
  • 被毛:非常に短く薄いスムースコート

アザワクは、西アフリカのマリ共和国やニジェール北部国境付近に広がるアザワク渓谷周辺をルーツに持つサイトハウンドです。

体高はオス64cmから74cm、メス60cmから70cm、体重はオス20kgから25kg、メス15kgから20kgが目安とされています。

非常に細身で、骨格や筋肉のラインがはっきり見える独特の体型をしています。家族には深い愛情を示しますが、見知らぬ相手には慎重に接する傾向があり、気高く独立心のある犬種です。

アフガン・ハウンド

アフガンハウンド

  • 体高:オス 68cmから74cm、メス 63cmから69cm
  • 体重:20kgから30kg程度
  • 原産国:アフガニスタン
  • 性格:マイペース、独立心が強い、気品がある
  • 被毛:長く豊かなシルキーコート

アフガン・ハウンドは、アフガニスタンを原産国とする大型のサイトハウンドです。体高はオス68cmから74cm、メス63cmから69cmが目安で、長く美しい被毛と気品ある姿が大きな特徴です。

性格はマイペースで独立心が強く、どこか高貴な雰囲気を感じさせます。華やかな外見を持つ一方で、もともとは険しい地域で獲物を追っていた力強さも備えています。

グレーハウンド(イングリッシュ・グレーハウンド)

グレーハウンド(イングリッシュ・グレーハウンド)

  • 体高:オス 71cmから76cm、メス 68cmから71cm
  • 体重:27kgから32kg程度
  • 原産国:イギリス
  • 性格:穏やか、知的、落ち着きがある
  • 被毛:短毛で滑らかなスムースコート

グレーハウンドは、イングリッシュ・グレーハウンドとも呼ばれる、イギリスを原産国とする代表的なサイトハウンドです。

体高はオス71cmから76cm、メス68cmから71cmが目安で、すらりと引き締まった体型と高い走力で知られています。

レースドッグとしても有名な犬種ですが、家庭内では落ち着いて過ごすことが多く、穏やかな一面も持っています。短い被毛と無駄のない体つきにより、サイトハウンドらしい機能的な美しさがはっきりと表れています。

スパニッシュ・グレーハウンド

スパニッシュ・グレイハウンド

  • 体高:オス 62cmから70cm、メス 60cmから68cm
  • 体重:20kgから30kg程度
  • 原産国:スペイン
  • 性格:穏やか、優しい、狩りでは集中力が高い
  • 被毛:短毛タイプと粗めの被毛タイプがある

スパニッシュ・グレーハウンドは、スペインを原産国とするサイトハウンドです。体高はオス62cmから70cm、メス60cmから68cmが目安で、スペインでは古くからノウサギ猟に用いられてきました。

細身でしなやかな体を持ち、走る能力に優れています。性格は穏やかで優しい傾向がありますが、狩猟犬としての集中力や真剣さも持ち合わせています。

サルーキ

サルーキ

  • 体高:58cmから71cm
  • 体重:18kgから30kg程度
  • 原産地域:中東地域
  • 性格:気高い、落ち着きがある、独立心が強い
  • 被毛:滑らかな短毛で、飾り毛があるタイプもいる

サルーキは、中東地域をルーツに持つ非常に古い歴史のあるサイトハウンドです。体高は58cmから71cmが目安で、メスはオスよりやや小ぶりになる傾向があります。

すらりとした体型と、耳や尾、脚に見られる優雅な飾り毛が特徴です。性格は気高く落ち着いており、家族には愛情を示す一方で、独立心の強い一面もあります。

スルーギ

スルーギ

  • 体高:オス 66cmから72cm、メス 61cmから68cm
  • 体重:18kgから30kg程度
  • 原産国:モロッコ
  • 性格:忠実、慎重、落ち着きがある
  • 被毛:短く密なスムースコート

スルーギは、モロッコを原産国とする北アフリカ系のサイトハウンドです。体高はオス66cmから72cm、メス61cmから68cmが目安で、短い被毛と引き締まった細身の体型を持っています。

家族に対しては忠実ですが、知らない人には慎重に接する傾向があります。派手さよりも端正な美しさが際立つ犬種で、静かな気品を感じさせます。

ディアハウンド

ディアハウンド

  • 体高:オス 76cm以上、メス 71cm以上
  • 体重:オス約45.5kg、メス約36.5kg
  • 原産国:イギリス
  • 性格:親しみやすい、穏やか、従順
  • 被毛:粗く硬めのラフコート

ディアハウンドは、イギリスを原産国とする大型のサイトハウンドです。体高はオス76cm以上、メス71cm以上が目安で、かつては鹿猟に用いられていました。

全身を覆う粗めの被毛と、力強くも優雅な体つきが特徴です。性格は親しみやすく穏やかで、堂々とした外見に反して柔らかな雰囲気を持っています。

ボルゾイ

ボルゾイ

  • 体高:オス 75cmから85cm、メス 68cmから78cm
  • 体重:オス 34kgから48kg程度、メス 27kgから38kg程度
  • 原産国:ロシア
  • 性格:静か、穏やか、独立心がある
  • 被毛:長く柔らかいウェーブがかった被毛

ボルゾイは、ロシアを原産国とする大型のサイトハウンドです。体高はオス75cmから85cm、メス68cmから78cmが目安で、長く優美な体と波打つような被毛が印象的です。

性格は静かで物腰が柔らかく、落ち着いた雰囲気を持っています。かつてはオオカミ猟にも用いられていた歴史があり、優雅な見た目の中に力強さを秘めた犬種です。

サイトハウンドとセントハウンドの違い

原っぱに並んで立つイタリアン・グレーハウンドとビーグル

ハウンドと呼ばれる犬たちは、狩猟の際に何を手がかりに獲物を追うかによって、大きく「サイトハウンド」と「セントハウンド」に分けられます。

サイトハウンドは、遠くにいる獲物や動く対象を目で捉えて追うタイプです。一方、セントハウンドは、地面や空気中に残ったにおいをたどりながら獲物を追跡するタイプです。

この違いは、狩りの進め方にも表れます。サイトハウンドは、獲物を見つけた瞬間に素早く反応して追いかけるのに対し、セントハウンドは鼻を使ってにおいの痕跡をたどり、時間をかけて追跡する傾向があります。

代表的なセントハウンドには、ビーグル、ブラッドハウンド、バセット・ハウンドなどがいます。いずれも優れた嗅覚を活かしてきた犬種であり、視覚を中心に獲物を追うサイトハウンドとは得意分野が異なります。

同じハウンドであっても、サイトハウンドは「目で見て追う犬」、セントハウンドは「においをたどって追う犬」と考えると、両者の違いを理解しやすくなります。

サイトハウンドの飼い方

リードを着けて散歩するサイトハウンドのサルーキ

サイトハウンドと暮らすうえでは、穏やかな家庭犬としての一面と、走るために発達した体のつくりの両方を理解しておくことが大切です。

犬種によって必要な広さや運動量、手入れの内容は異なりますが、共通して「安全に過ごせる環境」「無理のない運動」「信頼関係を重視したしつけ」「体型に合う用品選び」が飼育の基本になります。

サイトハウンドの生活環境

サイトハウンドは、家庭内では静かに過ごす時間が多い犬種が少なくありません。活発に走る印象が強い一方で、室内では落ち着いて休める場所を好む傾向があります。

生活スペースには、体をゆったり伸ばして休めるベッドや、落ち着いて過ごせる静かな場所を用意しましょう。特に大型犬の場合は、寝床や通路、食事スペースに十分なゆとりを持たせることが大切です。

また、脚が長く体が細い犬種が多いため、滑りやすい床は日常的な負担につながります。フローリングにはマットやラグを敷き、立ち上がりや方向転換がしやすい環境を整えておくと安心です。

サイトハウンドの運動量

サイトハウンドには、毎日の散歩に加えて、体をしっかり動かす時間が必要です。ただし、長時間だらだら歩かせるだけでなく、犬種や年齢、体力に合わせてメリハリのある運動を取り入れることが大切です。

散歩では、歩く時間だけでなく、周囲を観察したり、飼い主と一緒にペースを合わせて歩いたりする経験も大切な刺激になります。

若い犬や体力のある犬では、日々の散歩だけでは物足りない場合もあるため、無理のない範囲で運動の内容を調整しましょう。

成長期の犬やシニア犬では、体への負担を考えた運動管理が必要です。急に運動量を増やすのではなく、体調や季節、足場の状態を見ながら、継続しやすい習慣として取り入れることが理想です。

サイトハウンドのしつけ方

サイトハウンドは独立心を持つ犬種が多く、力で従わせるようなしつけは向いていません。飼い主との信頼関係を土台にしながら、分かりやすく一貫したルールを教えていくことが大切です。

基本のしつけでは、名前を呼ばれたら反応すること、落ち着いて待つこと、リードを付けた状態で人のペースに合わせて歩くことを、日常生活の中で少しずつ身につけさせます。

叱ることを中心にするよりも、望ましい行動ができた瞬間に褒めるほうが伝わりやすい犬も多くいます。集中が長く続きにくい場合は、短い練習を何度かに分けて行い、成功体験を積み重ねていきましょう。

首輪・ハーネス・服の選び方

サイトハウンドは、首が長く頭部が細い犬種や、胸が深く胴が引き締まった犬種が多いため、一般的な首輪やハーネスでは体に合いにくいことがあります。

見た目のサイズだけで選ばず、体型に合っているかを確認することが大切です。

首輪やハーネスは、首回りや胸回りにフィットし、動いたときにずれにくいものを選びましょう。装着した状態で苦しさがないか、歩いたときに肩や前脚の動きを妨げていないかも確認します。

服を選ぶ際も、胴の長さや胸の深さに合うものを選ぶことが大切です。サイズが合わない服は動きにくさや擦れの原因になるため、試着できる場合は実際の動きを見ながら選ぶと安心です。

サイトハウンドを飼う際の注意点

原っぱを走って遊んでいる2頭のサイトハウンド

サイトハウンドは家庭内では穏やかに過ごしやすい犬種が多い一方で、屋外では本来の追跡本能や高い瞬発力が表れやすい傾向があります。

思わぬ事故を防ぐためには、日常の接し方だけでなく、散歩中や運動時の安全管理をあらかじめ意識しておくことが大切です。

動くものを追いかけやすい

サイトハウンドは、視界に入った動くものに強く反応しやすい犬種です。鳥や猫などの小動物だけでなく、自転車、バイク、スケートボード、走っている子どもなどに興味を示すこともあります。

散歩中は周囲の動きを早めに確認し、犬が急に反応する前に距離を取ることが大切です。興奮してから止めようとするよりも、反応しそうな対象を事前に避けるほうが、犬にも飼い主にも負担が少なくなります。

脱走や急なダッシュに注意する

サイトハウンドは頭部や首が細い犬種が多く、驚いたときや後ずさりしたときに首輪やハーネスが抜けてしまうことがあります。

また、動くものを見つけた瞬間に急発進することもあるため、リードを持つ手を油断しないことが重要です。

外出時は、体型に合った抜けにくい首輪やハーネスを使用し、必要に応じてダブルリードを取り入れると安心です。万が一に備えて、迷子札の装着やマイクロチップ情報の確認も行っておきましょう。

どれだけ落ち着いている犬でも、囲いのない場所でノーリードにすることは避けるべきです。サイトハウンドの走る速さは非常に高いため、いったん離れてしまうと人が追いつくことは困難です。

走るときのケガに注意する

サイトハウンドは高いスピードで走るため、急な方向転換や滑りやすい地面によって、足腰に負担がかかることがあります。特に全力で走っているときは、捻挫や筋肉の損傷、爪や肉球のケガにも注意が必要です。

走らせる場所を選ぶときは、地面に石や枝、穴、段差などがないかを確認しましょう。ぬかるみや凍結した地面、滑りやすい芝生なども、転倒や関節への負担につながることがあります。

運動前後には歩き方や足先の状態を確認し、違和感がある場合は無理に走らせないことが大切です。若く元気な犬であっても、急に激しい運動をさせるのではなく、体調や年齢に合わせて調整しましょう。

寒さに弱い犬種が多い

サイトハウンドの中には、短毛で体脂肪が少ない犬種が多く、寒さに弱い傾向があります。特にイタリアン・グレーハウンド、ウィペット、グレーハウンド、アザワク、スルーギなどは、冷えに配慮した管理が必要です。

気温が低い季節は、室内でも暖かく休める寝床を用意し、冷たい床の上で長時間過ごさせないようにしましょう。暖房を使う場合も、乾燥や低温やけどに注意しながら、犬が快適に過ごせる環境を整えます。

冬場の散歩では、体型に合った防寒服を着せると安心です。特に風が強い日や雨の日、早朝・夜間の散歩では体が冷えやすいため、散歩時間やコースを調整しながら無理のない範囲で外出しましょう。

まとめ

並んで遠くを見つめる3頭のボルゾイ

サイトハウンドは、視覚を頼りに獲物を追ってきた狩猟犬のグループで、優れた走力としなやかな体つき、美しいシルエットが大きな魅力です。

イタリアン・グレーハウンドやウィペットのように比較的暮らしやすいサイズの犬種から、ボルゾイやアイリッシュ・ウルフハウンドのような大型犬まで、種類によって性格や必要な環境は異なります。

家庭では穏やかに過ごす犬も多い一方で、動くものへの反応や急なダッシュ、脱走、寒さへの弱さには注意が必要です。

迎える際は、犬種ごとの特徴を理解し、十分な運動、安全な生活環境、体型に合った用品を整えたうえで、無理なく付き合えるかを慎重に考えましょう。

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