ダップー（ダックスフンド×トイプードル）ってどんなミックス犬？性格や特徴から子犬の価格相場まで解説

ダップーとはどんな犬？

ダップーは、ダックスフンド（主にミニチュア）とトイプードルを掛け合わせたミックス犬です。

日本では両犬種の名前を組み合わせて「ダップー」と呼ばれ、英語圏では「Doxiepoo（ドキシープー）」の名前で紹介されることもあります。

ミックス犬の大きな特徴は、親犬それぞれの要素がどの程度出るかが一頭ごとに異なる点です。同じダップーでも、体つきや顔立ち、毛の質感などの印象が成長とともに変わることがあり、「どんな成犬になるか」は幅をもって考えておく必要があります。

そのため迎える際は、写真の印象だけで判断せず、できる範囲で親犬の様子や飼育環境、日常の過ごし方を確認しておくと安心です。

成長後の姿や暮らし方に“幅があること”を前提に、家族として受け入れられるかを考えることが、ミスマッチを減らすポイントになります。

ダップーの特徴

ダップーの見た目は、ダックスフンドとトイプードルのどちらの特徴が強く出るかで大きく変わります。

胴が長めで足が短い体型になる子もいれば、足がすらっとして全体の印象が軽やかになる子もいます。顔立ちも、マズルの長さや耳のつき方、毛のボリュームによって雰囲気が変わりやすいのが特徴です。

また、被毛は「抜け毛の量」や「毛玉のなりやすさ」に直結するため、迎える前に想定しておきたいポイントです。毛色も成長とともに濃淡が変化することがあり、子犬期の印象と成犬期の印象が変わる場合があります。

ダップーの大きさ

成犬時の体高は20〜40cm程度、体重は3〜9kg前後が目安です。ただし親犬のサイズや体型をどの程度受け継ぐかで幅があり、体格によっては10kg近くになることもあります。

成長は比較的早く、生後10か月〜1歳ごろに骨格のベースが整ってきます。子犬期は月齢に合わせて体重推移を記録し、「急に増えすぎていないか」「痩せすぎていないか」を確認しておくと、適正体型の維持に役立ちます。

ダップーの被毛タイプ

被毛は、プードルのような強いカールが出るタイプから、ゆるいウェーブや長めの毛が混ざるタイプまでさまざまです。

抜け毛は少なめに見える子もいますが、毛質によって差が出ます。季節の変わり目に抜け毛が増える場合もあるため、「少ないこともあるが個体差がある」と考えておくと安心です。

プードル寄りの毛質は抜け落ちにくい反面、絡まりやすく毛玉ができやすい傾向があります。耳の付け根や脇の下、内股は特に毛玉ができやすい部位なので、ブラッシングは2〜3日に1回を目安に行い、引っかかりが増えてきたら頻度を上げると管理しやすくなります。

ダップーの毛色

毛色はバリエーションが多く、黒・白・シルバー・アプリコット・チョコなど、両親犬種のカラーが幅広く見られます。

また、成長とともに色味が薄くなったり、毛の根元側の色が変化したりすることもあります。子犬期の色がそのまま固定されるとは限らないため、将来の変化も含めて楽しめると理想的です。

さらに、斑点模様（ダップル）が出る場合もあります。模様そのものは個性のひとつですが、遺伝の組み合わせによって注意点が語られることもあるため、迎える際は親犬の情報や繁殖方針を確認できると安心です。

ダップーの性格

ダップーは、人と一緒に過ごすことが好きな甘えん坊タイプが多く、家族の気配を感じながら生活できる環境に向きます。

飼い主に対して愛情深く、そばに寄り添ったり遊びに誘ったりと、コミュニケーションを求める場面が増えやすいでしょう。

また、親犬譲りの賢さが出ると、周囲の状況をよく見て行動できる反面、刺激に敏感になりやすい面もあります。慣れない音や来客に反応して吠えたり、環境の変化で落ち着かなくなったりする子もいるため、安心できる居場所を用意してあげることが大切です。

性格は個体差が大きく、活発で遊び好きな子もいれば、穏やかでマイペースな子もいます。共通して言えるのは、家族との関わりが増えるほど魅力が引き出されやすい点です。

普段から声かけや遊びの時間を取り、信頼関係を深めていくと暮らしやすくなります。

ダップーの歴史

ダップーは、純血種のように長い歴史を持つ犬種ではなく、ダックスフンドとトイプードルを掛け合わせたミックス犬として知られています。

呼び名や繁殖の背景は国や地域によって異なりますが、1990年代〜2000年代初頭ごろから欧米を中心に、さまざまなミックス犬が注目される流れの中で名前が広まりました。

ミックス犬は、外見や性格の幅が大きい一方で、親犬それぞれの特徴を併せ持つ可能性がある点が魅力とされています。ダップーもその一例として、家庭で一緒に過ごすパートナーを求める人たちの間で知られるようになりました。

現在は日本でも呼び名が定着し、ダックス×プードルの組み合わせとして紹介される機会が増えています。ただし血統登録上の犬種として統一された基準があるわけではないため、情報を見るときは「個体差が大きいミックス犬」であることを前提に理解しておくと安心です。

ダップーの価格相場

ダップーの価格は、迎える時期や地域、個体の見た目や親犬の条件などによって幅があります。一般的には20万円〜35万円前後が中心的な価格帯とされ、条件によっては10万円台から40万円台になることもあります。

価格に差が出る主な要因としては、毛色や体格のバランス、月齢、親犬の健康管理状況などが挙げられます。また、ワクチン接種や健康診断の有無が価格に含まれているかどうかも確認しておきたいポイントです。

なお、価格だけで判断するのではなく、「どのような環境で育てられてきたか」「健康面の説明が十分に受けられるか」といった点も含めて総合的に考えることが、後悔のない選択につながります。

ダップーのブリーダーを探す方法

ブリーダーを探す際は、まず犬専門の紹介サイトやブリーダー検索サービスを利用し、複数の候補を比較するところから始めると分かりやすいでしょう。所在地や飼育頭数、見学の可否などを確認し、条件が合いそうなところを絞り込みます。

見学が可能な場合は、実際に足を運び、子犬だけでなく親犬の様子や飼育環境も確認することが大切です。清潔に管理されているか、犬たちが落ち着いて過ごしているかを見ることで、日常の飼育姿勢がある程度判断できます。

また、質問に対して丁寧に答えてくれるか、メリットだけでなく注意点も説明してくれるかも重要な判断材料です。ミックス犬であるダップーは個体差が大きいため、その点を理解したうえで説明してくれる相手を選ぶと安心感があります。

初めて犬を迎える場合は、即決せず、複数の情報を集めながら比較検討する姿勢を持つことが大切です。信頼できる相手から迎えることが、その後の暮らしを安定させる第一歩になります。

ダップーの飼い方

ダップーと快適に暮らすためには、体型や性質を踏まえた生活環境づくりが欠かせません。

特にダックスフンドの特徴を受け継いだ場合、腰や関節に負担がかかりやすいため、段差の少ない住環境を意識することが大切です。

室内では滑りにくい床材を選んだり、ソファやベッドへの飛び乗り・飛び降りを控えさせたりする工夫が役立ちます。また、甘えん坊な性格の子が多いため、家族とのふれあい時間を日常的に確保できる暮らし方が向いています。

ダップーの運動量

ダップーは小型犬の中では比較的活動的で、毎日の散歩が欠かせません。目安としては、1回20〜30分ほどの散歩を1日2回程度行うと、心身のバランスを保ちやすくなります。

ただ歩くだけでなく、匂いを嗅がせながらゆっくり進んだり、緩やかな起伏のある道を選んだりすると、満足度が高まります。室内では、転倒のリスクが少ない範囲でおもちゃ遊びや知育玩具を取り入れるのも効果的です。

一方で、ジャンプを繰り返す遊びや急な方向転換が多い運動は、体への負担につながることがあります。愛犬の様子を見ながら、無理のない範囲で運動量を調整しましょう。

ダップーのしつけ方

賢く理解力のある子が多いため、しつけは比較的進めやすい傾向があります。トイレや基本的なルールは、迎えた直後から生活の流れの中で教えていくことが大切です。

しつけでは、できたことを褒めて伸ばす方法が向いています。うまくできたタイミングで声をかけたり、ごほうびを与えたりすることで、「何をすればよいか」を理解しやすくなります。

吠えや甘噛みなどが気になる場合も、感情的に叱るのではなく、落ち着いた対応を心がけることがポイントです。家族全員で接し方を統一すると、混乱を防ぎやすくなります。

ダップーのケア方法

被毛のお手入れは毛質によって差がありますが、毛玉や皮膚トラブルを防ぐため、ブラッシングは2〜3日に1回を目安に行うと安心です。毛が絡まりやすい部分は、短時間でもこまめに確認しましょう。

トリミングが必要な毛質の場合は、1〜2か月に1回程度を目安に整えると清潔感を保ちやすくなります。シャンプーは月1回程度を基本とし、洗いすぎによる皮膚の乾燥には注意が必要です。

耳は蒸れやすいため、汚れやにおい、赤みがないかを定期的にチェックします。歯磨きや爪切りなどの基本的なケアも、子犬の頃から習慣にしておくと、成犬になってからの負担を減らすことにつながります。

ダップーの寿命と病気

ダップーの寿命は、一般に12〜15歳が目安とされますが、体質や体格、生活環境によって幅があります。年齢を重ねても元気に過ごしてもらうためには、適正体重の維持、無理のない運動、口腔ケアなどの積み重ねが大切です。

また、ミックス犬は「どちらかの親犬種で多い病気」の影響を受ける可能性があります。日頃から歩き方や目の見え方、食欲や活動量の変化に気を配り、気になる様子があれば早めに動物病院へ相談しましょう。

健康診断は年1回を目安に、シニア期（7歳前後）からは年1〜2回を検討すると安心です。

ダップーのかかりやすい病気

ダップーで注意したい病気は、体型や遺伝的な背景によって傾向が分かれます。

ここでは代表的なものを挙げ、日常で気づきやすいサインとあわせて整理します。いずれも早期発見・早期対応が重症化を防ぐポイントになります。

椎間板ヘルニア

胴が長めで足が短い体型が強く出た場合に、特に注意したい病気です。

背骨の間にあるクッション（椎間板）が飛び出し、神経を圧迫することで痛みや麻痺が起こります。段差の上り下りやジャンプが続くと負担になりやすいため、生活環境の見直しも重要です。

歩き方がぎこちない、後ろ足を引きずる、抱っこを嫌がる、背中を丸めて震えるなどの様子が見られたら、早めに受診してください。

膝蓋骨脱臼（パテラ）

小型犬に多い病気で、膝のお皿（膝蓋骨）が正常な位置から外れやすくなる状態です。軽度では一時的に外れて戻ることもありますが、繰り返すと関節への負担が増え、痛みや歩行の問題につながることがあります。

スキップのような歩き方をする、片足を上げたまま歩く、足を触られるのを嫌がるなどが気になるサインです。滑りやすい床を避けることや体重管理も予防に役立ちます。

進行性網膜萎縮症（PRA）

網膜が少しずつ萎縮して視力が低下し、進行すると失明に至ることがある遺伝性の病気です。痛みが出にくいため、飼い主が行動の変化から気づくことが大切になります。

暗い場所で物にぶつかる、夜の散歩を嫌がる、段差をためらうなどが見られたら、早めに眼科の検査を受けましょう。

外耳炎

耳が垂れている子は耳の中が蒸れやすく、汚れがたまることで炎症が起こりやすくなります。被毛が多いタイプでは、通気性が悪くなりやすい点にも注意が必要です。

耳をかく、頭を振る、においが強い、赤みやベタつきがあるといった変化があれば受診を検討してください。家庭では「汚れ・におい・赤み」のチェックを中心にし、ケア方法は獣医師に確認すると安心です。

まとめ

ダップーは、ダックスフンドとトイプードルの魅力をあわせ持つミックス犬で、成長後の見た目や毛質には幅があります。

体型によっては腰や関節に負担がかかりやすいため、段差や滑りやすい床を減らすなど住環境の工夫が大切です。被毛が絡まりやすい子は毛玉対策としてこまめなブラッシングと定期的なトリミングが欠かせません。

運動は毎日の散歩を基本に、無理なジャンプは避けながら発散させましょう。健康面では椎間板ヘルニアやパテラ、PRAなどに注意し、変化があれば早めに受診することが安心につながります。