名犬ラッシーの犬種はラフコリー!その特徴と飼い方のポイント

名犬ラッシーの犬種はラフコリー!その特徴と飼い方のポイント

世界的に有名な小説で、アニメ化や映画化もされたことのある「名犬ラッシー」は話の内容を知らなくても「タイトルは聞いたことがある」という方が多いのではないでしょうか。名犬ラッシーとはどんな犬なのか、さらにラッシーと同じ犬種を飼う際のポイントについてもご紹介します。

名犬ラッシーとはどんな犬種?

「名犬ラッシー」というタイトルは知っているけれど「どんな話なのか」や「どの犬種がメインとして描かれているのか」を知らない方も多いかもしれませんね。

どんな物語で主人公の犬は何という犬種なのかなど、ここからは「名犬ラッシー」について詳しく解説していきます。

世界でも有名な1頭のメスのラフコリー

世界名作劇場・名犬ラッシー

「ラッシー(Lassie)」とは、スコットランド語で「お嬢さん」や「少女」を意味する愛称的な言葉です。そう、実はあまり知られていませんが物語の中のラッシーもメスなんですね。

「名犬ラッシー」の犬種を見たときに「シェルティ」だと思う人も多いようなのですが、名犬ラッシーで描かれているのは「ラフコリー」という犬種です。

イギリス系アメリカ人作家のエリック・ナイトによって描かれた1頭のメスのラフコリーの物語は、世界中から愛される名作となりました。

名犬ラッシーは故郷を目指す犬の旅物語として誕生

名犬ラッシー (望林堂完訳文庫)

そもそも「名犬ラッシー」とはどのようなストーリーなのでしょうか。

原作では、イギリスのヨークシャー州に住むジョーという男の子の飼い犬であるラフコリーのラッシーが、犬道楽の貴族に目をつけられて買い取られていくところから始まります。

ラッシーはジョーと過ごした日々が忘れられないため、ジョーが学校から帰ってくる時間になると貴族の家から脱走して、何度も元の家に戻ってきてしまうのでした。

その後、貴族はヨークシャー州から数百キロメートルも離れたスコットランドにある屋敷にラッシーを連れて行ってしまうのですが、ラッシーはそこからもまた脱走してジョーの家に戻ろうとします。

長く苦しい旅路ですが、最終的にはラッシーはジョーと無事に再会。たくさんのつらい経験を重ねてきたラッシーですが、最後には大好きなジョーや自身の産んだ子犬たちとともに幸せに暮らすという物語です。

アニメ化やドラマ化をされる際に脚色されることもありますが、いずれにしてもラッシーは世界中の人たちを感動させることとなりました。

ラッシーを演じた犬もまた名犬だった

名犬ラッシー/家路(1951年版)

これまでラッシー役を演じた犬は多くいるのですが、中でも一番初めにラッシーを演じた「パル」というオスのラフコリーは愛犬家の間ではとても有名です。

実際にカリフォルニア州の川で起こった大洪水を利用した撮影では、当初予定していた別のラフコリーが訓練中だったため、急遽パルが代役として撮影に参加したのだそうです。

この役割を演じるのは動物アクターでも至難の業だと関係者も思っていたそうですが、パルはそんな心配をよそに見事にラッシーを演じ切りました。

「名犬ラッシー」として一躍有名になったパル。1994年に公開されたリメイク版では、パルの子孫がラッシーを演じることになりました。

パル、そしてパルの子孫も「名犬」として世の中に知られることとなり、今でも動物関連の施設で「パル」という名称を使う人は多いそうです。

名犬ラッシー (1994年版)

名犬ラッシーに登場する犬種の特徴

名犬ラッシーに登場する犬種の特徴

「名犬ラッシー」でラッシーを演じているのはラフコリーという犬種ですが、ラフコリーにはどのような特徴があるのでしょうか。

ここからは、ラフコリーの一般的な性格や体格、毛色などの特徴について詳しくご紹介します。

長い毛並みが優美な大型犬

ラフコリーの特徴で一番に思いつくものと言えば、ボリュームのある長い毛です。その飾り毛は歩くたびにふわっと揺れるので、とても上品で美しく感じるのですね。

毛色は、ホワイト、セーブル、ブラック&ホワイトなどがあり、中でも3色の毛色を持ったトライカラーのラフコリーはとても人気があります。

ラフコリーは飼い主に忠実で賢い犬種

ラフコリーの性格は、飼い主に忠実で優れた判断力があると言われています。

「名犬ラッシー」の物語の中でも、何度も元の飼い主の家へ戻ろうとして自分で数々の困難を乗り越えながら長い旅路を進んでいくラッシーの姿が印象的でしたよね。

また、物語の中でラッシーの飼い主のジョーは9歳の子どもという設定でしたが、ラフコリーは優しい性格を持っている子が多いので、小さな子どもや他の小動物がいても安心して飼うことができるとも言われています。

15ヶ月ほどかけて成犬になる大型犬

「名犬ラッシー」の物語の中でも、ラッシーと飼い主であるジョーが並んで歩くシーンや抱き合うシーンが印象に残っているという人は多いかと思います。

そういったシーンを見て、ラフコリーの体の大きさに驚いた人もきっといるでしょう。

名犬ラッシーの犬種であるラフコリーは、成犬になると体重は22〜34kgほどに増えます。体高はオスで56〜61cm、メスで51〜56cmくらいと言われており、大型犬に分類される犬種です。

小型犬や中型犬が約10ヶ月で成犬になるのに対して、大型犬であるラフコリーは15ヶ月〜18ヶ月の長い期間をかけて成犬へと成長していくと言われています。

名犬ラッシーと同じ犬種を飼うときのアドバイス

名犬ラッシーの犬種を飼う時のアドバイス

名犬ラッシーの犬種であるラフコリーの特徴についてお話してきましたが、さまざまな魅力のある犬種ですから、きっと「ラフコリーを飼ってみたい」と思った方も多いかと思います。

ここからは、ラフコリーを飼う時に注意してほしいことなどを解説していきます。

運動量が多いため散歩や遊びの時間を毎日しっかりとる

どの大型犬にも言えることではありますが、ラフコリーは運動量が多いので毎日欠かさずに散歩や遊びの時間をとってあげることが大切です。

具体的にどのくらいの運動量が必要なのかというと、散歩であれば1日2回、1回1時間以上は歩かなくてはいけません。

大変だからといって運動を怠ってしまうと、肥満につながったりストレスが溜まったりと犬の健康を害するおそれもあります。ドッグランなども活用しつつ、適度に運動させてあげるように意識しましょう。

美しい被毛を保つためにお手入れは手間を惜しまずに行う

ラフコリーの特徴でもある美しい被毛は、人間が手をかけなければ維持するのはとても難しいものです。

毎日ブラッシングをしてあげるのが理想ではありますが、時間がとれない場合であっても週2〜3回は丁寧にブラッシングしてあげるようにしましょう。

特に、春から7月頃と秋から11月頃にかけてに起こる換毛期には注意が必要です。

換毛期には驚いてしまうほど毛が抜けるので、少しブラッシングを怠るだけでもすぐに毛玉となってしまい、場合によっては被毛や皮膚を傷つけてしまうこともあります。

換毛期の間だけはどんなに忙しくても毎日ブラッシングしてあげるように心がけましょう。シャンプーやカットを行うトリミングも月に1回は行ってあげると、常にきれいな状態をキープできますよ。

熱がこもりやすいので熱中症に注意

ラフコリーは毛量が多いため、熱が外に出にくく暑さに弱い犬種だと言われています。外だけではなく室内で過ごす際にも注意して、室温や湿度を犬が快適に過ごせるように設定してあげることが重要です。

また、夏だけではなくて冬にも暖房などが効き過ぎて熱中症に陥ることもあるので、気をつけてくださいね。

名犬ラッシーの犬種に関するまとめ

「名犬ラッシー」の犬種であるラフコリーの特徴や飼う際に気をつけるポイントについてお話してきました。

  • 適度な運動を怠らないようにする
  • できる限り毎日ブラッシングをする

この2点は特に意識しなくてはいけないポイントです。

ラフコリーは散歩やお手入れに手間がかかってしまうので初心者向きの犬ではないかもしれません。ですが、優しい性格と学習能力の高さからある程度犬に慣れた人であれば「飼いやすい」と感じる人も多いかと思います。

ラフコリーの飼い主に忠実で優しい性格は、きっと「名犬ラッシー」の物語のように犬と飼い主の間に素敵な関係をもたらしてくれるでしょう。

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