手足の先に何等かの異常がある
- 手足を浮かせた状態で歩いている
- 手足の先を触ろうとすると嫌がる
- 手足の先を頻りに舐めたり噛んだりしている
などの症状がみられる場合、手足の先に何等かの異常がある可能性があります。手足を浮かせた状態で歩いているということは、痛みがあるということです。そのような場合は手足の先だけではなく、股関節などに原因が潜んでいる可能性も考えられます。
状態をチェックしてみましょう
触られることを嫌がったり痛がって鳴いたりすることがあるかもしれませんが、まずは飼い主さんが手足の状態をチェックしてあげましょう。
よくあるケースは、肉球に植物の棘が刺さっているケースや肉球に傷があるケースです。飼い主さんがチェックして異常がみられない場合はすぐに獣医さんの診察を受けましょう。指の間に炎症が起きているケース、ダニが付着しているケース、爪が折れてしまっているケースも多くあるようです。
膝蓋骨脱臼
- 手足を引きずりながら歩いている
- 極端なX脚である
- 極端なO脚である
などの症状がみらえれることがあります。
原因その①「遺伝」
犬種によっては、遺伝的に膝蓋骨が外れやすい場合があります。
- チワワ
- ヨークシャーテリア
- トイプードル
などの犬種に起こりやすい遺伝的な疾患です。
原因その②「外からの大きな力が加わった」
大型犬や超大型犬の場合、外からの大きな力が加わったことによって、外方脱臼が起こりやすい傾向にあります。
とくに、転倒してしまったとき、高い場所から降りたとき、交通事故に遭ってしまったときなどに起こりやすいようです。
治療法
軽症である場合には激しい運動を控えるなどのコントロールによって状態を維持することができます。
しかし、肥満や加齢によって症状が悪化する可能性があります。
基本的には手術をすることが推奨されており、早めの手術が良いとされています。
椎間板ヘルニア
- フラフラと歩いている
- 手足を引きずりながら歩いている
- 抱っこされることを嫌がる
- 背中に触れられることを嫌がる
- 四肢に麻痺がみられる
- 痛みが強く、じっとしている、またはカラダを震わせている
などの症状がみられることがあります。
どのような状態なのか
背骨の骨と骨との間にある椎間板が変形してしまい、本来あるべき場所から飛び出してしまっている状態のことを椎間板ヘルニアと言います。
症状はあるもののとくに大きな問題はなく、日常生活を送ることができる場合もあります。
それまで元気で健康だったにも関わらず、あるひ突然、全く動けなくなってしまう場合もあります。
原因と治療法
- 背骨への大きな負担
- 肥満
- 加齢
などが主な原因であるとされ、胴長で短足な犬種に多く発症しています。
軽度である場合には安静に生活を送ることと治療薬を用いた治療が行われます。
重症である場合には獣医さんから手術を推奨される可能性もあります。
予防や進行防止のため、運動制限やダイエット(肥満の解消)が必要となる可能性もあります。
レッグペルテス病
- 後ろ足を引きずりながら歩いている
- 後ろ足の筋肉が萎縮している
などの症状がみられることがあります。
原因
太ももにある骨(大腿骨)の上端には大腿骨頭がありますが、その大腿骨頭に血液が十分に行き届かなくなってしまったことが原因となり、大腿骨頭が壊死してしまう病気です。
とくに小型犬に多く発症していますが、生後4ヶ月から生後1年以内の間に発症するケースが多いようです。
大腿骨頭に血液が十分に行き届かなくなってしまうことで症状が出る病気です。ただし、何がトリガーとなって、血液が送られなくなってしまうのか、という根本的な原因が解明されていません。
遺伝が関係しているのではないかという考えもあるようです。
治療法
軽度である場合には鎮痛剤を投与し、安静に生活を送るようにします。ほとんどの場合、外科手術を行いますが、骨頭を含んだ大腿骨の一部を切除する場合と、切除後に人工関節を入れる場合があります。
まとめ
犬の歩き方がおかしい原因、病気の可能性、症状や治療法についてまとめてみました。あまり聞き慣れない病名もあるかと思いますが、ある日突然、発症してしまう可能性もあります。
愛犬の普段の歩き方や様子をこまめにチェックしておきましょう。