子犬の下痢の主な原因
ペットショップやブリーダーさんから子犬を迎え入れたけど、来た日からずっと下痢をしている、なんてことは比較的よく耳にする話だと思います。
「環境が変わったストレスだろう」と思って放っておくと、実は命に関わる状態だったということも多々あります。では子犬が下痢をしてしまう原因は何なのでしょうか。実は大きく分けて3つの原因が考えられます。
環境の変化によるストレス
子犬は猫ほどではありませんが環境の変化に弱い動物です。母親や兄弟犬から離れ知らない場所に連れてこられた子犬たちは多少なりともストレスを感じ、中には下痢や食欲不振になる子もいます。特に、キャリーから出てこなかったり、お家の中でも隅っこの方で固まっているような子は環境の変化にかなりのストレスや不安を抱えているかもしれません。
ウイルス感染
今ではかなり少なくなっていますが、ウイルス感染によって下痢をしてしまう子もいます。中でもパルボウイルスは、激しい下痢や嘔吐を繰り返し、死亡してしまうリスクがとても高い病気です。生後しばらくは母親からもらった抗体によってウイルスなどから守られており、その抗体がなくなっても、ワクチンを打つことで病気を予防することができます。
寄生虫感染
子犬の下痢で一番多いのはもしかしたら寄生虫感染かもしれません。管理がしっかりしているペットショップやブリーダーさんではほとんど見られませんが、ずさんな管理をしているところから迎え入れた場合は集団感染していることがあります。この場合、ご飯はよく食べるのに体重がなかなか増えなかったり、便に白いものが混じっていたりすることもあります。
原因ごとの下痢の対処法
動物病院に連れて行き、下痢の原因がわかったら、どのように対処すればよいでしょうか。病院から処方される薬以外に、飼い主さんが気をつけた方がいいことを原因ごとに見ていきましょう。
環境の変化によるストレス
ストレスによって下痢をしてしまっている場合は、とにかく安心してもらうことです。放っておくのも一つの手ですが、わんちゃんが安心できるような場所を用意してあげるとなお良いです。飼い主さんから離れすぎず近すぎない場所で、少し暗くて静かなところがおすすめです。キャリーやゲージの場合は、自分から出られるようにドアは少し開けておくと良いでしょう。ご飯やお水などもその中で与えて、とにかく「ここは安全だよ」アピールをしましょう。
ウイルス感染
ウイルス感染の場合は重症になる場合が多いですから、おそらくしばらくは入院することになるかもしれません。激しい下痢をしている場合は脱水していることも多いですし、子犬では命に関わることもあります。病院という慣れない場所で不安になっているので、なるべく毎日お見舞いに行ってあげてください。また、ウイルス感染である以上他の子に移してしまう可能性がありますから、排泄物の処理などは気をつけなければいけません。万が一触ってしまったら必ず手を消毒しましょう。
寄生虫感染
寄生虫感染の場合は病院で駆虫薬による治療を受けると思います。こちらもやはり気をつけなければいけないのが脱水と排泄物の処理です。排泄物は速やかに処理しましょう。
まとめ
待ち望んでいた子犬との生活がいよいよ始まったというのに、下痢が止まらず子犬もグッタリ、下痢の処理で飼い主もグッタリ、なんてことになったら先行き不安になりますよね。こんなに小さな体で何度もふんばって、なんだかかわいそうになってきます。特にわんちゃんを初めて飼う方にとっては不安でしょうがないのではないでしょうか。
「環境の変化によるストレスで下痢をする」ということはなんとなく聞いたことあるけど、こんなにツラそうだけど大丈夫?と思った方はすぐに動物病院に連れて行ってください。前述の通り、子犬の下痢は重症化すると命に関わることもあります。環境の変化によるストレスだと思って様子を見ていると取り返しのつかない事態になることもあるのです。わからないことだらけの初心者飼い主さんは、わんちゃんをお迎えしたらまずは動物病院に連れて行って健康診断をしてもらうと良いかもしれません。
連れて行くのはちょっと…という方はウンチだけでも持って行って検査してもらいましょう。その時に、わんちゃんの飼い方やしつけ、わんちゃんとの生活に抱いている不安などを相談してみるのも良いと思います。これから長い付き合いになる病院ですから、遠慮なく色々聞いてみましょう。
子犬の下痢は決して珍しくないものです。特にペットショップでは、不特定多数の人が集まりわんちゃんを触ったりしますから、一頭でも寄生虫やウイルス感染しているわんちゃんがいると非常に集団感染しやすいです。ペットショップでわんちゃんを迎えた方はぜひ一度うんちのけんさを受けさせてあげてください。