犬のおしっこがキラキラ光ることがある!?
みなさんは、愛犬のおしっこがキラキラ光っているのを見たことがあるでしょうか。
私は犬と暮らしてきた20数年の中で一度もありません。とても幸いなことだと思います。
実際に見たことがある飼い主さんはとても少ないでしょうし、犬のおしっこがキラキラ光るなんてないと思われてるかもしれませんが、実際にあることなのです。
なぜ犬のおしっこがキラキラ光るのか、どんな病気のサインなのか、予防することはできるのかについてお話したいと思います。
犬のおしっこがキラキラ光る理由
犬のおしっこがキラキラ光る理由は、おしっこの中に浮遊しているストラバイトという結晶が光って見えるからです。
ストラバイトはガラスのような透明な粒子なのですが、棺桶のふたの形をした結晶です。
ストラバイトができるまで
ストラバイトの結晶は、おしっこがアルカリ性に傾くとできるといわれています。さらに尿路感染や、食べ物の影響なども形成される要因と考えられています。結晶の段階では、顕微鏡で見なければ、目にすることができないほどのとても小さな結晶です。
犬のおしっこは中性~弱酸性であることが正常であり、アルカリ性であることは、決して良い状態ではありません。
細菌も繁殖しやすくなり、前述したとおり、ストラバイト結晶もできやすくなってしまいます。
おしっこと一緒にストラバイト結晶が排出されている間はまだ良いのですが、さらにストラバイトが大きくなると、尿道を詰まらせてしまったり、結晶があつまって石になってしまい最悪手術になることもあります。
ストラバイトができてしまう原因
明確な原因は不明であるとされていますが、膀胱や尿道が細菌に感染してしまったり、食事からストラバイトの成分であるミネラルを過剰に摂取してしまったりなどが原因であると考えられています。他には、お水を飲む量がすくないことも原因の一つとして挙げられます。トラバイト結晶は、おしっこが様々な原因でアルカリ性に傾くことで作られます。なので、尿を酸性にすることで溶かすことが出来ます。
なぜ膀胱や尿道が細菌に感染してしまうのか
膀胱や尿道に多少の細菌があったとしても、通常であれば尿は中性~酸性であるので細菌が繁殖しずらい環境に保たれており、さらに自分の免疫力も相まって感染や増殖が抑制されています。
しかし、ストレスや何らかの病気によって免疫力が低下すると、細菌が増殖し、感染してしまうことがあります。
また、水を飲む量が少ない犬の場合や、おしっこを我慢する時間がある犬の場合、膀胱などに細菌が増殖しやすい状態を作ってしまいます。そのため、感染しやすくなる可能性が高いのです。
ストラバイトを予防するためには?
お水を十分に摂ること
お水を飲む量が少ないことで、ストラバイトができてしまう可能性が高くなります。
常にキレイなお水を飲めるようにし、お留守番の間にお水がなくなってしまわないよう注意しましょう。
帰宅したらお水が空っぽだった、なんてことがあってはなりません。
ふだんからお水を飲む量が少ない場合には、一日に必要な水分量を知り、十分に摂ることができるよう工夫してあげましょう。
おしっこを我慢させないこと
トイレトレーニングができていない犬の場合、お留守番の間はおしっこを我慢していますよね。
飼い主さんが帰宅してから、お散歩へ行っておしっこをするという状況だと思います。
膀胱におしっこが長く滞留していると、細菌も長く滞留することになり、膀胱炎の原因になります。細菌への感染や、膀胱炎がストラバイトができる原因になることがあります。
トイレトレーニングができていない場合は、こまめにトイレへ連れて行く、出かける前にもう一度トイレに連れて行くなど対処しましょう。
最も良いのは、お留守番の間も自由におしっこができるようにトイレトレーニングをするということです。トイレトレーニングに早いも遅いもありません。
成犬になってからでも、しつけることができます。
また、口にはいる食べ物においてもできるということを忘れないようにしましょう。普通のドッグフードを食べていてもできる子もいますし、おやつや人の食べ物を食べてできてしまう子もいます。場合によっては、食事の見直しも勧められることもあるかと思いますので、その際は、わんちゃんの食事を見直しましょう。
まとめ
尿がアルカリ性になっている!なんて気づくことができる飼い主さんは、いらっしゃらないと思います。
膀胱が細菌に感染していることや、膀胱炎を発症していることにも気づけないことがあります。
急にお水を飲む量が増えたり、おしっこの量が減ったり、おしっこが出にくいなどの症状がみられるなどのサインを見逃さないようにしましょう。
食欲がない、元気がないなどの目立った症状はみられないこともありますが、おしっこがキラキラ光る原因であるストラバイトがみられたときには、カラダの中で悪い症状が起きているサインです。すぐに病院へ連れて行ってあげましょう。