犬の性格が変わるタイミングとは?
「昔に比べて落ち着いたような気がする」や「前は大人しかったのに、最近は少し強気になった?」など、愛犬の性格に変化が表れたと感じる飼い主さんは少なくありません。
人間と同じように犬も成長しますから、その成長過程で様々な経験をし、その影響で性格が変わるという印象を受ける飼い主さんが多いのです。そこでどのようなタイミングで犬の性格が変わる(成長する)のでしょうか。
1.警戒心が生まれ…社会期が終わった直後
生後4ヶ月頃までは社会化期と呼ばれるいわゆる「他の犬や人とのコミュニケーションを多くとることで、社会に適応する能力を身に付ける期間」となります。この頃の犬は好奇心旺盛で怖い物なしといった印象を受ける人が多いです。
しかし、この4ヶ月を過ぎた頃から社会化期が終わり、次のステップに入ります。社会化期で経験した様々な人や犬とのコミュニケーションにより、少々警戒心が強くなる傾向が見られるのです。これにより「臆病になった?」と感じる飼い主さんが増えます。
これは悪い事ではなく、ごく自然なことですので安心してください。まだ何も知らない子どもから、様々な関係性、あるいは外の怖さなどを知ることで1歩大人に成長した証でもあるのです。
2.反抗期?生後7ヶ月前後
人間の場合、中学生頃になると自分の意思がはっきりしてくるため、反抗期に入る子どもが増えることは有名です。実はこの人間で言う14歳に当たる時期が犬の生後7ヶ月前後に当たります。
人間との共存生活に慣れ始め、ある程度のしつけや社会性などを学び終わった時期になります。そのため、自分のしたいことや欲求が現れ始め、人間の子どものような反抗期ではなくとも、飼い主の言うことを聞かないなどの態度が見え始めます。
「この前まではあんなに従順で甘えんぼうだったのに…」と寂しさを感じる飼い主さんもいますが、徐々に落ち着いていきますので心配はいりません。今まで通り接するようにしましょう。ここで甘やかしてしまうとわがままに育ってしまうため、注意が必要です。
3.3歳を過ぎると落ち着きが見える
犬の3歳は人間の年齢に換算すると約30歳前後に相当します。20代の頃はまだ元気が有り余っており、たくさん遊びに出掛けたりしていたけれど、30歳に入った途端に落ち着くという現象はよく起こります。同様に犬も3歳を過ぎると次第に落ち着いてくる傾向にあります。
「今までは散歩に行こうと言うと飛び跳ねるように喜んでいたけれど、最近は喜びはするものの、大げさなリアクションをしなくなった」などの変化はよく耳にします。
このように少し落ち着くのは成長過程の一部ではありますが、飼い主さんから見ると「なんだか冷たくなった?」などと性格の変化として捉えてしまうことがあります。少し寂しい気もしますが、体力も徐々に落ちてくるため、人間で言う年齢にあった行動というところでしょう。
4.7歳を過ぎると好奇心が失われ始める
一般的に7歳を過ぎるとシニア犬の仲間入りと言われています。そのため、7歳になると徐々に好奇心が失われ始め、元気も無くなっていくという変化が見られます。
今までは新しい物が家に来ると興味津々、目をキラキラさせて見ていた愛犬が、同じ状況に遭遇してもまったく見向きもしなくなったという様子を見て、飼い主さんの中には少し悲しい気持ちになる人もいるようです。
好奇心を持ち続けることも大切ですが、徐々に体力や気力が衰えていくのは人間も同じです。その気持ちを考えると、「昔みたいに元気よく遊んだり、活発に動くことは簡単ではない」ということが理解できるのではないでしょうか。
5.神経質になってしまう恐れも…9歳過ぎ
9歳を過ぎると人間の60歳前後に相当するため、体にも異変が表れ始めます。視力や聴力も以前に比べると低下してしまったり、ちょっとしたことで怪我をしてしまうなどの恐れが高まる時期でもあります。
そのため、犬自身も心細くなってしまったり、毎日不安に駆られるなどの異変や違和感を感じるようになるため、以前よりも臆病になってしまったり、神経質になってしまうことで攻撃的になる、あるいは内向的になる子が増えます。
犬の生涯の中でも大きな性格の変化が表れる時期でもあるため、飼い主さんの不安になる事があるでしょう。しかし、実際愛犬はもっと不安な思いをしているかもしれません。いきなり触るのではなく、声をかけてから触れるなど、愛犬に配慮した行動が求められます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このように犬の性格の変化が起こるタイミングは年齢を重ねていくごとに見られます。しかし、性格が変わったと感じても、元々持っている性格が180℃変わってしまうことはありません。年齢にあったお世話を心がけることが大切です。