犬の寿命が伸びた理由と犬の高齢化による3つの影響

犬の寿命が伸びた理由と犬の高齢化による3つの影響

一昔前に比べ、現在、日本の犬の寿命が伸びています。いったいなぜ犬の寿命が延びたのでしょうか。今回は犬の寿命が伸びた理由と、犬が高齢化することによって引き起こされる様々な影響をご紹介します。

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犬の寿命が伸びた理由

道で昼寝をする犬

一昔前に比べ、犬の寿命が少しずつ伸びてきていることをご存知でしょうか。それは昔の犬の平均寿命と現在の平均寿命を見比べてみれば一目瞭然です。実は約30年前の犬の平均寿命は7.5歳と言われており、それに対し、現在の犬の平均寿命は14.17歳と非常に長生きとなっています。

では、なぜ30年でここまで急速に犬の寿命が伸びるようになったのでしょうか。そこには2つの大きな理由が存在します。

食生活の変化

ご飯を待っている犬

まず1つ目の理由は食生活の変化です。昔の犬の食事を思い出してください。ドッグフードはあったものの、種類が今ほど豊富でない上、中には飼い主が食べているごはんの残り物をそのままごはんとして与えている家も珍しくありませんでした。

しかし、人間の食べるごはんは犬にとって有害な物も含まれていますし、塩分濃度が高すぎる、糖分が高すぎるなど、様々なデメリットが存在します。これにより、一昔前の犬は経菌寿命が7.5歳止まりとなっていたのです。

現在はその犬に合ったドッグフードが数多く揃えられており、尚且つ犬用のおやつも種類が豊富です。飼い主も「犬が食べてはいけない物」をしっかり把握している人が多いため、食生活が急速に改善されたと言えます。これが犬の寿命が伸びた最も大きな理由でしょう。

室内飼いが急増

伏せをしている子犬

続いて室内飼いが急増したという理由も当てはまります。30年ほど前までは犬を番犬として飼っていた家が多く、多くの犬は室内ではなく、家の庭など屋外に犬小屋を建て、そこで飼われていました。

そのため、暑い夏の日も寒い冬の日も外で過ごしていたため、体温調整がしづらいという欠点があったのです。もちろん、屋外で飼うメリットもありますが、寿命が伸びるという点で見ると、犬の体に堪える環境である可能性が高いです。

一方、現在はほとんどの家が室内で犬を飼うようになり、夏はクーラーの効いた部屋で、冬は暖かい暖房の効いた部屋で過ごせるようになりました。また、衛生的にも非常に清潔な状態を保っていられるため、これが健康に繋がっているとも考えられます。

長寿のためには健康は必要不可欠です。室内飼いとなった現在、体温調整や衛生面から見て、環境が改善されたことも寿命が伸びた理由の1つでしょう。

犬の高齢化による影響は?

ごはんを食べさせてもらう犬

犬の寿命がここ30年で約2倍にも伸びているというお話をご紹介しました。長寿は良いことですが、それにより、実はある問題が浮上していることをご存知でしょうか。犬が高齢化していく中、私たち飼い主もそれに対応できるだけの心構えを持たなければいけなくなっているのです。

1.介護の理解力が不十分

くつろいでいる老犬

まずは病気や介護に対する理解が不十分であるという問題です。昔から犬が病気を患うことはありましたが、高齢化に伴い急増している病気が急増しています。中でも近年、犬の認知症が深刻な問題となっているのです。

高齢化するに伴い、どこかのタイミングで認知症になってしまうという犬が非常に多く、それに対する飼い主の介護知識が不十分であるため、上手く対応することができないと悩みを抱えてしまう飼い主さんも珍しくありません。

もちろん、獣医さんに相談するなどし、改善することは可能ですが、どのように介護するべきなのか、注意点は、予防法はという重要なポイントを飼い主はしっかり抑えておくべきでしょう。

2.犬を飼い始める年齢に制限

2人の高齢者と犬

一昔前までは平均寿命が7.5歳だったという話が出ましたが、今はその倍となる14歳まで伸びています。犬が長生きするということは、その犬を家族として迎える飼い主側も長生きしなければいけません。

犬は飼い主がお世話をすることで食事をし、健康を保ち、生きています。そのため、高齢の方が犬を迎え、犬より先に亡くなってしまった場合、そこに住んでいる犬は放置状態になってしまいます。中には保護施設に連れて行かれ、殺処分されてしまう犬もいるという深刻な状態です。

それにより、ある程度の年齢に達した高齢者が犬を飼うことが非常に難しくなっており、また上記のような理由で保健所に連れて行かれてしまう犬も少なくありません。今後、犬の高齢化は徐々に進んでいくと言われているため、犬の高齢化に伴った高齢者の飼い主さんへの対策、ケアも必要となってくるでしょう。

3.ペットロスの影響

泣いている女性

昔から犬は家族の一員として大切に育てられており、亡くなるとペットロスになってしまうという事態はありました。しかし、生きていた時間、一緒に過ごしていた時間が長ければ長いほど、ペットロスの深刻さは増す傾向にあります。

時間がすべてではありませんが、やはり長く一緒に居ればいるほど、それだけ思い出も多く、思い出されることもたくさんあるでしょう。そのため、昔に比べてペットロスによる精神的ダメージが非常に強くなっており、ペットロスの相談室があるほどです。

いつまでも一緒に居たいという思いは飼い主ならば誰でも持っていることでしょう。しかし、生き物は皆、いずれ亡くなります。愛犬が生きている内からその覚悟をしっかり持ち、後で公開しないよう毎日を大切に過ごしてあげる事が大事です。

まとめ

家族と犬

いかがでしたでしょうか。このように犬の高齢化により様々な影響が懸念されています。犬に関する改善がなされる一方で、高齢化に伴った対策がまだまだ不十分だと言えるでしょう。これから先、犬の高齢化による深刻な現状が改善されるよう、私たち飼い主1人1人が意識を高めていく必要があるのかもしれません。

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