理想の飼い主に近付くためには…
1.「野性時代の犬」を知ろう
遠い昔、野生として生きていた頃の犬の生活を知るということは、犬にとっての理想の飼い主さんになるためには重要です。「野生としての犬を知る?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、野性時代の犬を知るということは、習性や性質を理解するということに繋がります。
では、「野性時代の犬」とは何でしょうか。代表例として挙げられる点は、群れで行動していた生き物であるということです。この群れに当たる存在が、現代で言う家族になります。よく「吠え癖が…」という話を耳にしますが、これも野性時代に群れを守るため、仲間に「敵が来たぞ」と伝達をしていた頃の名残と言えるでしょう。
他にも自分や仲間を守るために防衛本能が非常に強くなっているという点や、敵や獲物を察知するために、嗅覚や聴覚が非常に優れていることなど、野性時代の習性や行動を知ることで理解に繋がるのです。
2.観察することで愛犬の性格を熟知する
そして飼い主さんとして必ず行って欲しい習慣が「愛犬を観察する」ということです。これは多くの飼い主さんが自然と行っていますが、愛犬を観察するということは、病気の早期発見にも繋がります。
また、観察をすることによって、愛犬がどのような性格かということにも気付くことができるでしょう。犬種ごとに性格の特徴・傾向などもありますが、結局のところ、1頭1頭に個性があり、それぞれ性格も違うため、愛犬の性格をしっかり把握するためには、飼い主さんの観察力に頼るしかないのです。
愛犬の性格を理解する事ができれば、今後愛犬のためにどのような環境を作っていくべきかなどにも着目していくことができますよね。これも愛犬にとってより快適な環境を作ってあげる事に繋がりますので、「理想の飼い主」としての第一歩と言えるでしょう。
3.犬としての欲求を満たしてあげる努力をする
人間と一緒に暮らすようになって歴史の長い犬は、人間の生活適応していると言えるでしょう。しかし、適応しているからと言って、犬としての本能を失ってしまったわけではありません。ちゃんと犬としての欲求や本能を持っています。
人間と一緒に暮らす上で、ある程度はしつけをし、制御しなければいけない部分は出てくるでしょう。しかし、あまり過剰に制御してしまうと、犬にとってはストレスが溜まり過ぎてしまい、幸せな暮らしとは言い難いです。
そのため、しつけはしっかりと行い、時々犬の本能を満たしてあげられるような工夫をしてあげるよう努力することも大切です。その1つがドッグランです。元々狩猟をしていた歴史のある犬が多いため、走り回ることは大好きです。ドッグランならば、いつもより自分の好きなように歩き回ったり、走り回ることができるため、本能を満たせる場所の1つと言えるでしょう。
また、家の中でも遊びとして本能を満たしてあげる事は可能です。例えば、大好きなおやつを狭い空間で隠し、匂いを頼りにそれを見つけさせるという遊びです。匂いを嗅ぐという習性も本能1つですので、楽しく遊べ、且つおやつも自分の力で見つけることができ、達成感を味わわせてあげる事ができるのです。
こういった少しの工夫をするだけでも、理想の飼い主さんに近付くことができるため、自分の愛犬に合った、そして犬の本能を満たしてあげる事ができるような遊びを合間に考えてあげると良いでしょう。
犬にとって「飼い主」こそが「理想の飼い主」
いかがでしたでしょうか。今回、理想の飼い主に近付くために心得ておくことをいくつかご紹介しましたが、実際、あなたの愛犬の理想の飼い主は、いつもお世話をしてくれ、さらに自分のことをここまで愛してくれる皆さんでしょう。
飼い主としてしてあげられることはたくさんあります。その子の性格に合わせて「こうすれば喜ぶのでは」「こういったこともしてみよう」という思いこそ、理想の飼い主である証です。「理想の飼い主」になるために最も重要な事は、愛犬を愛してあげる事です。今回ご紹介したポイントは、参考程度に、ぜひ皆さんのご家庭にあった愛し方をしてあげてくださいね!