なぜ犬は人に対して友好的なのか?
犬の祖先はオオカミですが、人間の食べ残した食事を狙ってやってきたオオカミが、やがて人間と一緒に行動し、人間と一緒に獲物を捕らえ、人間と一緒に暮らすようになったとされています。
人間がオオカミと一緒に暮らすようになった理由は
- オオカミが共に行動してくれることで獲物を捕らえやすくなる
- オオカミがいることで外敵が近づいてきていることを知らせてくれる
- オオカミが外敵から守ってくれる
などもメリットがあったからなのではないでしょうか。
諸説ありますが、これは、もう40000年以上も前の話です。私たちは40000年以上も前から犬と暮らしてきました。これだけ犬と人間の歴史は長く、人間と犬は共に暮らす大切なパートナーであるということなのです。
友好的な理由その①『社会性があるかどうか』
室内からほとんど外へ出ることのない犬、外に繋がれたままの犬など、他の犬や人と接する機会のない犬は社会性がなく、怖がりで臆病で警戒心のとても強い犬になってしまうことが多くあります。
毎日のお散歩に出かけるだけでも、いろんな犬や人に出会い、社会性を学ぶことができます。たくさんの経験をすることで、優しく穏やかな犬になることが多くあります。
犬は人のことをよーく見て観察しています。人という存在が犬にとって、どのような存在なのかということを学んでいます。愛犬は飼い主のことをよーく見て観察し、真似ることが大好きです。飼い主が人を好きであれば愛犬も人を好きになります。
人と共に暮らす犬は、人と暮らすための社会性を学び、人と接することを楽しみ、友好的な犬になっていくのではないでしょうか。友好的な犬に育てるためには、置かれている環境や人との関わりがとても重要なのだと思います。
友好的な理由その②『友好的な性格を持つ犬種である』
犬が人に友好的な理由のひとつとして、「友好的な性格を持つ犬がいる」ということがあります。
うちの愛犬でもあるポメラニアンも友好的な性格を持つ犬のひとつです。とても小さなカラダですが、とにかく活動的で好奇心が強い犬です。
うちの子の場合、犬でも猫でもハムスターでもウサギでも、どんな動物とも仲良くすることができますし、初対面の人にでも「おいで」と呼ばれれば嬉しそうに走って行きます。
「すぐに誘拐されそうだよね(笑)」
と言われることがよくあるほどです。
しかし、ポメラニアンは警戒心がとても強く、とにかくよく吠えることから、愛玩犬の中で唯一の番犬ができる犬としても有名です。中には人に対して全く友好的ではなく、警戒心から噛みついてしまう子もいるようです。
他にも
・ウエスト ハイランド ホワイト テリア
テリアの中で最も友好的な犬だとして人気です。
・キャバリア キング チャールズ スパニエル
見知らぬ犬や人にもフレンドリーに接する犬として人気です。
・シーズー
陽気で人懐こく穏やかな性格であるとして人気です。
・パグ
温厚で人懐こくマイペースな性格が人気です。
などもいます。
人に対して友好的ではない犬もいる
全ての犬が人に友好的なわけではありません。それは、その犬が育ってきた環境によって異なります。
子犬の頃から人の暮らしている犬は、人に慣れ、友好的である犬がほとんどです。しかし、野犬として生まれ、野犬として育った犬は、全く人に対して友好的ではありません。
野犬として生まれ育った犬を家庭犬として迎えるまでのトレーニング風景を見たことがありますが、とてもとても長い時間が必要であり、とても多くの苦労がありました。
うちの愛犬の一頭は、人によって捨てられ、1ヶ月もの放浪生活を送っていました。うちに来てから4年半以上が経ちますが、家族以外は近づくことも触れることもできず、お散歩は私でなければ行けず、全く人に対して友好的な犬ではありません。
その犬が育ってきた環境や子犬の頃にどのように人間と関わっていたのかによって、友好的であるかそうでないかに違いが出るのではないでしょうか。
まとめ
とにかく人懐こく友好的な犬が良い!というのであれば、友好的な性格である犬種を選ぶと良いのではないでしょうか。
飼い主に対しては友好的だけど他人に対しては友好的ではない、なんて言われている犬種もいますが、育ってきた環境や置かれている環境によって大きく異なると思います。愛犬は飼い主のことをとにかくよく見て観察しています。
飼い主が他人に対してどのように接しているのか、それを見て、愛犬も他人に対してどのように接する必要があるのかを学んでいるのかもしれません。