『イタズラがバレた』ときに犬がみせる仕草5つ

犬は飼い主の表情や声、動きなどをよく観察しています。そのため、飼い主が散らかった部屋を見て険しい表情になっただけでも、いつもと違う雰囲気を感じ取ることがあります。
次のような仕草を見せても、「イタズラしたことを理解して反省している」と決めつけず、そのときの状況や犬の全身の様子も確認しましょう。
1.目をそらす
飼い主と目が合った途端、犬が顔を横へ向けたり視線をそらしたりすることがあります。人間から見ると「悪いことをしたから目を合わせられない」ように感じますが、犬は緊張する場面で相手との対立を避けるために視線をそらすことがあります。
特に、体をこわばらせる、耳を後ろへ倒す、口を固く閉じる、白目が見えるといった様子も伴っている場合は、不安や緊張が高まっているかもしれません。「目をそらすなんて反抗している」と考えて、顔を近づけたりじっと見つめたりするのは避け、まず飼い主自身が落ち着いて接することが大切です。
2.その場から離れる・隠れる
飼い主がイタズラを発見すると、犬が別の部屋へ移動したり、家具の陰やクレートなどへ隠れたりすることがあります。「悪いことをしたと分かって逃げた」と感じるかもしれませんが、飼い主の険しい表情や大きな声を察知し、その場から距離を取ろうとしている可能性も。
このとき犬を追いかけ回したり、隠れた場所から無理に引っ張り出したりすると、さらに不安や恐怖を強めてしまうことがあります。特にクレートや寝床などを安心できる場所として使っている場合は、そこまで追いかけて叱らず、犬が距離を取りたいほど緊張していないかを確認しましょう。
3.あくびや鼻舐めをする
眠そうではないのにあくびをしたり、鼻や口元を何度も舐めたりする仕草は、自分自身を落ち着かせたり、相手との対立を避けようとしたりしている可能性があります。
ほかにも、急に体を掻く、床のニオイを嗅ぐ、顔をそらすといった、一見その場と関係なさそうな行動が現れる場合もあります。あくびや鼻舐めだけでストレスと断定はできませんが、叱っている最中に複数の仕草が繰り返し見られる場合は、犬が緊張していないか注意してください。
4.体を低くしてゆっくり近づく
頭や体を低くした状態で、飼い主の様子をうかがいながらゆっくり近づいてくる犬もいます。耳を後ろへ倒す、しっぽを低くする、視線をそらすといった仕草を同時に見せている場合は、緊張しながら飼い主との対立を避けようとしているかもしれません。
人間には「謝りに来た」ように見えますが、「怒らないでほしい」「これ以上怖いことをしないでほしい」という反応として近づいていることも考えられます。このタイミングで犬を捕まえて大声で叱ると、飼い主へ近づくと怖いことが起きると学習する可能性があるため、再度叱る必要はありません。
5.前足を乗せる・体を寄せてくる
飼い主に前足を乗せる、体を寄せる、顔を舐めようとするといった行動を見せる犬もいます。まるで「ごめんなさい」と甘えているように感じますが、こうした行動も必ずしも罪悪感を示しているわけではなく、飼い主との距離を縮めて緊張した状況を和らげようとしている可能性も。
また、過去に同じ行動をしたあと飼い主が笑ったり叱るのをやめたりした経験から、「こうすると怖い雰囲気が終わる」と学習している場合もあります。前足を乗せる、顔を舐めるといった行動だけで判断せず、耳やしっぽの位置、体の力の入り方、表情なども合わせて状態を確認しましょう。
問題行動を発見した場合の適切な対応

犬のイタズラを発見したときは、発見したタイミングによって対応を変えることが大切です。犬がイタズラをしている最中なのか、行動が終わってから時間が経っているのかによって、適切な対応は異なります。
イタズラをしている最中に気づいた場合
イタズラをしている最中に気づいたのであれば、大声で怒鳴ったり追いかけ回したりせず、落ち着いて行動を中断させましょう。
たとえば、クッションや家具を噛んでいるのであれば、安全に噛めるおもちゃへ誘導し、そちらを噛めたときに褒めます。ゴミ箱を荒らしている場合は、犬が開けられない場所へ移動させるなど、同じ行動を繰り返しにくい環境を整えることも重要です。
危険な物をくわえている場合
誤飲する危険がある物をくわえている場合は、安全を最優先にしてください。慌てて追いかけたり、無理に口をこじ開けたりすると、犬が急いで飲み込んだり、防御的に噛んだりする可能性があります。
普段から「ちょうだい」「離して」などの合図を教え、フードや安全なおもちゃと交換できるよう練習しておくとよいでしょう。
時間が経過してから気づいた場合
一方、帰宅後に散らかったゴミ箱を発見するなど、イタズラから時間が経過している場合は、その場で犬を叱っても、過去の行動と現在の叱責を正しく結びつけられるとは限りません。
壊した物を犬の前へ持っていく、イタズラした場所まで連れていって長時間説教するといった対応は避けましょう。犬には「飼い主が突然怖くなった」としか伝わらず、不安を強めてしまう可能性があります。
再発を防ぐために環境を見直す
時間が経過したイタズラは静かに片付け、「なぜ犬がそれに触れられたのか」「退屈していなかったか」「噛めるおもちゃは十分だったか」など、再発を防ぐ方法を考えることが大切です。犬が届かない場所へ物を片付けたり、安全に遊べるおもちゃを用意したりするなど、叱らなくても問題行動が起こりにくい環境を整えましょう。
まとめ

犬が飼い主にイタズラを発見されたときに目をそらす、隠れる、あくびをする、体を低くする、飼い主へ体を寄せるといった姿は、まるで「ごめんなさい」と反省しているように見えます。しかし、こうした仕草は人間と同じ意味で罪悪感を抱いている証拠とは限りません。飼い主の険しい表情や声、雰囲気を察知し、不安や緊張から対立を避けようとしている可能性があります。
イタズラをしている最中なら、安全に行動を中断させて望ましい行動へ誘導しましょう。一方、時間が経ってから発見した場合は、あとから厳しく叱るのではなく、同じイタズラを繰り返しにくい環境を整えることが大切です。
犬の「反省しているような顔」に頼るのではなく、問題行動の原因と環境に目を向け、犬が正しい行動を選びやすい生活づくりにつなげていきましょう。



