犬と人は見えている世界が違う?ワンコの目の構造はどうなっているの?知っておくべき注意点まで

犬と人は見えている世界が違う?ワンコの目の構造はどうなっているの?知っておくべき注意点まで

犬と暮らしていると、「この子には、私たちと同じように景色が見えているのかな?」と気になることはありませんか。この記事では、犬の目の構造や人間との見え方の違い、色の識別、視力や視界についてわかりやすく解説します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

️犬の目はどうなっている?人間との違いをチェック

犬と人の目

犬の目も基本的な構造は人間と共通しています。角膜から入った光が水晶体を通り、網膜に届くことで、目に映った情報が視神経を通して脳へ伝えられる仕組みです。

ただし、犬の目の構造は、人間よりも「動くものを見つけること」や「暗い場所で見ること」に適しています。

その理由のひとつが、網膜にある視細胞の違いです。人間の目には、明るい場所で色や細かな形を認識する「錐体細胞」と、暗い場所で光を感じる「桿体細胞」があります。犬は人間に比べて桿体細胞が多いため、薄暗い環境でも周囲の変化を認識しやすいのです。

一方で、細かなものを見分ける能力は、人間ほど高くありません。つまり、犬の目は私たちとは少し違った方向に、優れた視覚を持っているのです。

️犬の「見え方」は白黒?色や視力、視界はどう違う?

犬の顔アップ

では、具体的にワンコたちはどんな世界を見ているのでしょうか。ここでは、犬が見ている世界の色や視力、視界事情を深掘りしていきます。

犬は白黒の世界を見ているわけではない

「犬の世界は白黒」という話を聞いたことがあるかもしれません。

しかし、犬は完全な白黒の世界を見ているわけではありません。人間は基本的に赤・緑・青の3種類の光を感じる錐体細胞を持っていますが、犬は2種類の錐体細胞を持つ『2色型色覚』であると考えられています。

そのため、犬は人間とは異なる色の見え方をしているのです。一般的に、青や黄色は比較的識別しやすい一方、赤や緑などは区別しにくいとされています。

たとえば、赤いボールと緑のボールを芝生の上に置いた場合、人間には色の違いがはっきり見えても、犬にとっては似たような色合いに見える可能性があり、ボールが見えづらく映っている可能性があるのです。

犬の視力は人間ほど高くない

見上げる犬の目

犬は遠くのものを細かく見分ける視力は、人間ほど優れていないと言われています。そのため、飼い主の顔を遠くから見たとき、人間と同じように顔の細部まで認識できていない可能性が高いのです。

しかし、一緒に暮らしていると、遠くにいる飼い主に反応するワンコは多くいます。犬が遠くから飼い主を見つけられるのは、視覚だけに頼っているわけではなく、優れた嗅覚や聴覚なども組み合わせて、周囲の情報を捉えているからなのです。

犬は人間より広い視界を持つことがある

犬は人間よりも目が顔の左右に離れてついているため、犬種によっては人間より広い範囲を見渡せます。

一方で、両目の視界が重なる範囲は人間より狭くなる傾向も。そのため、犬は広い範囲の動きを捉えるのが得意な一方、奥行きや距離を正確に判別する能力は、人間と異なると考えられています。

️『犬の見ている世界』で知っておきたい注意点

部屋でくつろぐ犬

犬と人間では視覚の仕組みが違うため、私たちには当たり前のことでも、犬にとっては見分けづらい場合があります。

たとえば、赤や緑のボールを選ぶよりも、青や黄色など犬が識別しやすい色のおもちゃを選ぶ方が、犬にとっては見つけやすく、楽しく遊べる可能性が高まるでしょう。

また、犬は人間ほど細部を見分けるのが得意ではないため、家具の配置を頻繁に変えてしまうと、慣れた部屋の中でも戸惑うことがあります。

特に家具を大きく移動したときや、暗い場所では、ぶつからないよう注意してあげましょう。

そして忘れてはいけないのが、犬の目の変化です。物にぶつかることが増えた、段差を怖がるようになった、目をしょぼしょぼさせる、目やにが増えたなど、いつもと違う様子があれば、単なる「年齢のせい」と決めつけないでください。

目の病気が隠れている可能性もあるため、気になる変化があれば動物病院へ相談しましょう。

️まとめ

振り返る犬

犬と人間では、同じ景色を見ていても、その「見え方」は大きく異なります。また、視力は人間ほど高くないものの、暗い場所での視覚や動くものを捉える能力に優れていたり、犬種によっては人間より広い視界を持つことも。

私たちが見ている「世界」と、犬が見ている「世界」は、決して同じではありません。だからこそ、愛犬がどのように世界を見ているのかを知ることで、遊びや家具の配置、おもちゃ選びなど、毎日の暮らしを見直すきっかけにしましょう。

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