犬が体をクネクネさせる6つの理由

犬が体をクネクネさせる背景には、喜びや甘えといったポジティブな感情だけでなく、不安や体の違和感などが隠れていることもあります。どのような場面で見られるのかを確認しながら、気持ちを考えてみましょう。
1.うれしくて興奮している
飼い主が帰宅したときや、大好きな人に会ったときなどに、犬が全身を使ってクネクネすることがあります。体の力が抜けていて、しっぽを大きく振りながら自分から近づいてくるのであれば、「会えてうれしい」「待っていたよ」という気持ちがあふれている可能性があります。
喜びが大きい犬では、しっぽだけでなく腰やお尻まで一緒に左右へ動くことも珍しくありません。ただし、しっぽを振っているからといって、必ずしも喜んでいるとは限りません。体がこわばっていないか、耳や口元は穏やかかなど、全身の様子も合わせて確認しましょう。
2.甘えたい・撫でてほしい
飼い主のそばへ来て体をクネクネさせたり、そのまま体を押しつけたりする場合は、甘えたい気持ちが表れていることがあります。「そばにいたい」「もっと撫でて」とスキンシップを求めているのかもしれません。実際に撫でたとき、さらに体を寄せてきたり、その場にとどまってリラックスしたりするのであれば、触れ合いを楽しんでいる可能性が高いでしょう。
一方で、顔をそむける、体を硬くする、しっぽを強く振る、離れようとするといった様子が見られたら、そこで手を止めることが大切です。甘えて近づいてきたとしても、どこまで触られたいかは犬自身に選ばせてあげましょう。
3.「一緒に遊ぼう」と誘っている
体をクネクネさせながら、前足を伸ばして胸を低くし、お尻を高く上げるような姿勢を取ることがあります。
これは「プレイバウ」と呼ばれる、犬が遊びへ誘うときによく見られる姿勢です。飼い主を見ながら弾むように動く、一度離れてから再び近づく、おもちゃを持ってくるといった行動を伴う場合も、「一緒に遊ぼう」と誘っている可能性があります。
時間に余裕があれば、ボール遊びや引っ張りっこなど、愛犬が好きな遊びに付き合ってあげるとよいでしょう。ただし、興奮しすぎている場合は無理に続けず、落ち着く時間も作ることが大切です。
4.緊張や不安を感じている
クネクネした動きは、必ずしも楽しい気持ちだけで見られるわけではありません。知らない人や犬に会ったとき、動物病院など慣れない場所にいるときに、体を低くしながらクネクネする場合は、不安や緊張を感じている可能性があります。
しっぽを低くする、耳を後ろへ倒す、視線をそらす、口元を舐める、後ずさりするといった仕草も一緒に見られる場合は、「少し怖い」「これ以上近づかないで」と伝えているのかもしれません。このようなときに「しっぽを振っているから喜んでいる」と判断して無理に触るのは避け、犬が自分から距離を取れるようにしてあげましょう。
5.興奮や緊張をリセットしている
犬は、遊び終わったあとや緊張する出来事が終わったあとに、全身をブルブルと振ることがあります。水に濡れたときに体を振る動きと似ていますが、濡れていない状態でも見られることがあります。
ほかの犬とのあいさつが終わった直後や、抱っこから下ろされたあと、少し緊張するお手入れが終わったあとなどに、一度だけ全身を大きく振ることもあるでしょう。
このような仕草は、興奮や緊張が高まった状態から気持ちを切り替えるタイミングで見られることがあります。その後すぐ普段通りの様子に戻り、ほかに異変がなければ過度に心配する必要はないでしょう。
6.かゆみや痛みなどの違和感がある
何度も体をねじる、床に背中や腰をこすりつける、しっぽの付け根など特定の部分をしきりに気にするといった場合は注意が必要です。
楽しさや甘えからクネクネしているのではなく、かゆみや痛みなどの不快感をどうにかしようとしている可能性があります。ノミやマダニなどの外部寄生虫、アレルギーなどによる皮膚炎のほか、背中や腰などの関節の違和感が関係することもあります。
皮膚に赤みや脱毛、フケ、湿疹、かさぶたなどがないか確認し、同じ場所を頻繁に舐める、噛む、掻くといった行動が続く場合は、動物病院へ相談しましょう。
状況別で分かる愛犬の本音

同じ「クネクネ」でも、どのような状況で見られるかによって、犬の気持ちは大きく異なります。
飼い主が帰宅した直後に、柔らかい表情でしっぽやお尻まで大きく振っているのであれば、「うれしい」「甘えたい」という気持ちが考えられます。おもちゃの前で弾むように動いたり、プレイバウを見せたりするなら、「遊びたい」「楽しい」という可能性が高いでしょう。
一方で、知らない人や犬の前で体を低くしながらクネクネし、耳を後ろへ倒したり後ずさりしたりする場合は、「怖い」「少し距離を取りたい」というサインかもしれません。また、状況に関係なく何度も体をねじる、床にこすりつける、特定の場所を気にするといった場合は、心理面よりも体の違和感を疑う必要があります。
愛犬の本音を読み取るためには、「いつ・どこで・誰に対してクネクネしているのか」に加えて、耳やしっぽ、表情、姿勢、その後の行動までセットで観察することがポイントです。
まとめ

犬が体をクネクネさせる理由には、うれしさや甘え、遊びへの誘い、緊張や不安、気持ちの切り替え、体のかゆみや痛みなどがあります。
特に、飼い主の帰宅時などに体の力を抜きながら全身を振っている場合は喜びを表している可能性がありますが、体を低くして耳を伏せている場合は、不安や緊張が関係していることもあります。
「クネクネしているから喜んでいる」と決めつけず、しっぽや耳、表情、体の緊張、前後の状況まで観察することが大切です。また、頻繁に体をねじったり、特定の場所を気にしたりする場合は、皮膚や関節などの不調がないかも確認し、気になる状態が続くときは動物病院へ相談しましょう。



