犬がよくする困った行動

犬がよくする、困った行動の代表的な例をご紹介します。
1.人や犬に向かって吠える
散歩中や外出先で出会った見知らぬ人や犬、宅配便や工事の業者などに吠え続ける行動は、犬にとっては自然な行動でも、人には困った行動となる代表例の一つでしょう。
愛犬が吠え始めたら、飼い主さんが愛犬の注意を自然に逸せるようになると、大きな問題へと発展することを防げるでしょう。できれば吠え始める前に、気持ちを飼い主さんに向けられるのが理想です。
2.噛みつこうとする
噛むという行動も、犬にとっては正常な行動の一つです。子犬の頃は甘噛みで危険性を感じなくても、成犬の噛みつきは大きな事故につながることがあるため、注意が必要です。子犬の頃から、人の手足を噛まずに遊ぶ方法を教えておくことも大切です。
また、噛みつく対象が物の場合もあります。外出から戻ってきたら、家の中の物がボロボロに破壊されていたなどということもあるかもしれません。愛犬が噛みついて壊してしまうようなものは、犬の手に届かないところに保管するということも大切です。
3.飛びつこうとする
犬は感情豊かな動物で、特に喜びや恐怖などの強い感情(情動)が一時的に引き起こされると、とても興奮しやすくなる傾向があります。その結果、思わず相手に飛びついてしまい、相手を倒したり怪我をさせてしまうこともあるでしょう。
喜びでも恐怖でも、過度に興奮させすぎないことも大切です。
4.なんでも口に入れようとする
犬は、初めて見る物などを確認するために、口に入れたり舐めたりすることが多いです。特に好奇心旺盛な子犬時代は、目に入る物を手当たり次第に口に入れてしまうことが多く、これが誤飲・誤食の事故につながることもあります。
また成犬になってからも、落ちているものを拾い食いする癖がついてしまうと危険です。室内の片付けや散歩中の愛犬の観察は、誤飲・誤食事故を防ぐためにも欠かせません。
5.トイレ以外の場所に粗相する
元々、犬には「トイレで排泄する」という習性はありません。寝床や食事の場所から適度に離れていて汚れていない場所であれば、排泄をしてしまいます。しかしそれでは、人と一緒に暮らす場合は衛生上も散歩中のマナーとしても、とても大きな問題になってしまいます。
また、自分の縄張りを主張するためのマーキング行動として、強烈なニオイのするおしっこを掛けることもあります。これも、犬が本来持っているごく自然な行動ですが、人にとってはとても困る行動の一つです。
犬が問題行動をしてしまう理由

犬に困った行動を引き起こす原因は、複数あります。中には、複数の原因が複雑に絡まって問題行動となっているケースもあるでしょう。愛犬の問題行動を解決するためには、まずは何が原因でその問題行動が引き起こされているのかを見極めることが大切です。
不安や恐怖
どんな動物にも防衛本能が備わっています。身の危険を感じると、一瞬のうちに「不安」や「恐怖」の感情が湧き上がり、警戒して自分や仲間の身を守ろうとします。この不安や恐怖の感情に伴って、「吠える」「噛みつく」などの行動が生じることがあります。
特に注意したいのは、適切に社会化されていない犬は、未知の刺激に対して過敏に反応して問題行動を引き起こしやすくなるということです。犬の場合は、生後3〜13週齢の頃に他の人や動物との触れ合い方を学ばせ、さまざまな刺激に慣れさせることが大切だとされています。
しかし、十分に社会化できずに成長した場合でも、無理のない範囲で少しずつ根気よく刺激に慣らしていくことは可能です。
運動不足・刺激不足
犬の体は、適度な運動量を必要とした構造や機能を有しています。また、適度に様々な刺激のある毎日も、ポジティブな感情を維持させるためには大切です。
適度な運動や刺激が不足した日々が続くと、犬はストレスで欲求不満に陥り、「吠え」「噛みつき」「飛びつき」「トイレ以外の場所での粗相」などの問題行動を引き起こしやすくなります。
誤学習や習慣化
残念ながら、飼い主さんの言動によって犬が誤った学習をしてしまい、問題行動が強化されたり習慣化してしまったりするケースも多いです。
例えば長時間の留守番を終え、帰宅した飼い主さんを出迎えた時に、嬉しさのあまり興奮している犬に対して、飼い主さんも同じように興奮気味に抱きしめたり褒めたりすることで、犬の興奮がエスカレートして飛びつくようになるなどです。
愛犬の問題行動を解決するためにできること

問題行動の対象から気を逸らせる方法
問題行動の対象となっている相手から気を逸らすには、問題行動が出た直後、できれば出る直前に、「オスワリ」「フセ」「マテ」などの合図で犬の注意を飼い主さんに向けさせる方法が役に立ちます。
いざという時のために、アイコンタクトや基本のトレーニングを日常的に行っておくようにしましょう。
問題行動を改善する方法
愛犬が問題行動をしようとしたら、飼い主さんは「してほしい行動」をするように誘導し、上手にできたら褒めるということを、根気よく繰り返しましょう。
独自の方法では、新たな誤学習による問題行動を引き出してしまう可能性もあります。できれば、行動診療科の専門医や家庭犬のトレーナーなどのプロに相談し、正しい方法を教わりながら一緒に改善に取り組むことをお勧めします。
治療が必要なケースも
中には、病気や心理面での問題が背景にあり、問題行動が引き起こされているケースもあり得ます。その場合、問題解決には適切な治療が必要です。手に負えないと感じた場合、まずは動物病院に相談し、健康状態に問題がないかどうかをチェックすることも大切です。
まとめ

今回は、犬の問題行動の代表的な事例や理由、解決法をご紹介しました。しかしこれが全てではありません。それぞれのご家庭や個々の犬によっても、千差万別な背景があり、解決策も多様なはずです。飼い主さん一人で全てを背負ってしまうのではなく、伴侶動物のプロに相談することも、ぜひ検討してください。



