犬を連れて帰省するときの注意点

1.長距離移動による疲れや乗り物酔い
移動手段として、鉄道・船舶・航空・バスなどの公共交通機関も利用できますが、各社個別に、可能なサイズ・体重・犬種や条件が定められています。客室に同乗できず、貨物室に預けなければいけないケースもありますので、事前にしっかりと確認しましょう。
普段から自家用車に乗り慣れている犬なら、車での移動が楽でしょう。ただし、長距離移動なので、クレートをしっかり固定するなどの安全対策の他に、車酔い対策も必要です。また、運転中の愛犬の様子を確認し、ケアできる同乗者を1名以上確保できると理想的です。
2.ストレスや疲れからくる体調不良
いくら飼い主さんが近くにいても、移動中や滞在先では、犬は長時間にわたって緊張を強いられがちです。そのため、ストレスや疲れから体調を崩す犬もいることを考慮し、準備を進めましょう。
ポイントは、下記です。
- 常備薬がある場合は忘れない
- 滞在先近くの救急対応可能な動物病院を調べておく
- 愛犬の食べ慣れたフードを持参する
- 万が一に備え、愛犬の健康状態をメモ等にまとめておく
3.周囲への配慮
移動中や滞在先などで出会う人々の中には、犬が苦手な方や犬アレルギーを持っている方もいます。愛犬も、普段以上に警戒心が高まっている状態です。事前に犬連れで帰省したいことを伝え、帰省先の情報も確認した上で、帰省先ご家族や集まる親戚へのマナーやルールを意識した行動がとれるよう、普段以上に心がけましょう。
先住ペット、小さなお子さん、妊婦さんや犬アレルギーの方がいる場合は、犬と一緒に泊まれる宿泊施設を利用した方が、愛犬とご親戚の双方にとって良い結果となることもあります。
いずれにしても、「マテ」「オスワリ」「コイ」等の基本的な合図には、どんな環境でも応じられるように練習しておきましょう。また、愛犬が洋服を嫌がらない場合は、抜け毛や犬アレルギー対策として、洋服を着せるという方法もあります。万が一の粗相に備え、マナーパンツやマナーベルトの準備もしておきましょう。
4.リスク対策を織り込んだ計画
考えられるリスクを洗い出し、事前計画を立てましょう。リスクは、愛犬の年齢・性別・健康状態・性格や、移動手段・滞在先の環境などによって異なります。条件を洗い出し、丁寧にリスクを抽出してから、対策を含めた帰省計画を立てましょう。
リスクを洗い出す際の主な観点は、下記を参考にしてみてください。
- 飼い主さんとの信頼関係が築けているか
- 愛犬の性格は物怖じしにくいか、怖がりか
- クレート内で落ち着いて過ごせるか
- 健康状態に懸念点はないか
- 拾い食いや人の食べ物を欲しがる癖はないか
- 基本トレーニングは身についているか
5.滞在先での環境づくり
犬にとっては馴染みのない環境でも、できるだけ「いつもと同じ」を再現してあげることで、ストレスを和らげることができるでしょう。
犬の優れた嗅覚を活かして、犬自身や飼い主さんのニオイが染み付いている、普段から使い慣れたブランケット・マット・ぬいぐるみなどを愛犬のそばに置いておくと、ストレスの緩和に役立ちます。また食事や散歩などの生活習慣も、なるべくいつも通りを再現すると良いでしょう。
犬連れでの長距離移動に必要な事前準備

乗り物酔い対策
犬も乗り物酔いをすることがあります。元気がなくなったり、嘔吐をしたりといった症状が現れやすいです。
乗り物酔いは満腹時に起こりやすいため、出発の2〜3時間前までに軽く食事を済ませておき、その後、出発までは食事を控えるようにすると、予防につながります。また、事前に動物病院で犬用の酔い止め薬を処方してもらっておくと安心です。
体調不良への対策
移動中は、愛犬の様子を常にチェックできることが理想です。飼い主さんが運転する場合は、できるだけ愛犬の様子を確認したり、万が一の場合にはケアもできる方に同乗してもらえると理想的です。
同乗者の有無を問わず、ドライブ中は1〜2時間おきに休憩を取り、水分を補給させたり、状態をチェックしたりしましょう。できれば降車して近くを散歩させるなど、軽く体を動かせると良いでしょう。
迷子対策
移動中の休憩時間などで、大きな音に驚いた犬が車やクレートから飛び出してしまい迷子になるという可能性もあります。その場合、見つけるのは困難を極めるでしょう。
マイクロチップに加え、首輪やハーネスに迷子札も装着しておくと安心です。一般の方が迷子の犬を見つけた場合は、迷子札を見て連絡をする可能性が高いからです。また、マイクロチップの情報は、常に最新状態に維持しておきましょう。
犬連れでの帰省を諦めた方が良いケースも

飼い主さんにとっては懐かしい帰省先でも、愛犬には負荷が高すぎる場合もあります。下記に当てはまる場合は、犬連れ帰省を諦めて、ペットシッターやペットホテルなどの外部サービスの活用を検討した方が良いかもしれません。
- 犬を迎えてから日が浅く、まだ信頼関係が築けていない
- 子犬や老犬、持病のある犬で、排泄間隔が短い、体調を崩しやすい等の懸念点が多い
- 興奮状態だと飼い主さんの合図に従えない
- 極端な怖がりで、見ず知らずの人や犬と交流できない
まとめ

健康状態に問題がなく、クレートや短距離の移動に慣れている犬であれば、十分な準備を行うことで、長距離の帰省も可能でしょう。愛犬の体調や性格を考慮した上で犬連れ帰省の可否を判断し、しっかりと準備を整えましょう。



