老犬からするニオイの原因5つ

年齢を重ねた犬では、体のさまざまな変化によってニオイが強くなることがあります。一つの原因だけではなく、複数の要因が重なっているケースも多いため、ニオイがどこからしているのかを確認することが大切です。
1.加齢による体臭の変化
年齢を重ねると皮脂の分泌量や成分が変化し、若い頃とは少し違った体臭を感じることがあります。
また、代謝や活動量が落ちることで、皮膚や被毛に皮脂、ほこり、古い角質などが残りやすくなり、ニオイが強くなることもあるでしょう。毛づくろいや寝返りの回数が減った老犬では、体の一部が蒸れやすくなることも原因の一つです。
2.歯周病や歯石による口臭
老犬で特に多いニオイの原因が、歯石や歯周病による口臭です。歯垢や歯石がたまり、歯ぐきに炎症が起こると、口から生ごみのような強いニオイがすることがあります。
歯周病が進行すると、痛みで食べにくくなったり、よだれが増えたり、食欲が落ちたりすることもあるため、口臭だけの問題と考えないことが大切です。
3.排泄物が被毛に付着している
足腰の筋力が落ちたり、排泄時の姿勢を保ちにくくなったりすると、おしっこや便が後ろ足、お腹、お尻まわりの被毛に付きやすくなります。
長毛の犬や寝たきりに近い犬では、少量の汚れでも被毛や皮膚に残りやすく、時間がたつほど強いニオイにつながります。尿漏れや下痢がある場合は、汚れだけでなく皮膚の赤みやただれにも注意しましょう。
4.耳や皮膚、肛門腺にトラブルがある
外耳炎や皮膚炎、肛門腺に分泌物がたまっている場合も、強いニオイの原因になります。耳から酸っぱいようなニオイがする、皮膚がベタつく、お尻から魚のようなニオイがするといった場合は、その部分に炎症や感染が起きている可能性があります。
耳をしきりにかく、体を頻繁になめる、お尻を床にこするといった行動が見られたら、状態を確認してもらいましょう。
5.病気が隠れている
体臭や口臭の変化が、内臓の病気や代謝異常のサインとして表れることもあります。たとえば、腎臓の機能が低下した犬では口からアンモニアのようなニオイを感じることがあり、糖尿病や重い代謝異常では甘酸っぱいようなニオイがすることもあるといわれています。
ただし、ニオイだけで病気を判断することはできないため、急な変化や体調不良を伴う場合は早めの受診が必要です。
自宅でできるニオイ対策

老犬のニオイ対策では、体力に負担をかけず、汚れをためないようにこまめなケアを続けることが大切です。強い香りでごまかすのではなく、ニオイの原因となっている部分を確認しながらお手入れしましょう。
口の中をケアする
歯磨きができる犬では、犬用の歯ブラシや歯磨きシートを使い、歯垢がたまりにくい状態を保ちましょう。
ただし、すでに歯石が多い、歯ぐきから出血する、口を触ると痛がる場合は、無理に磨くと負担になることがあります。強い口臭が続くときは、自宅でのケアだけで済ませず、動物病院で口の状態を確認してもらうことが大切です。
体を清潔に保つ
ブラッシングで抜け毛やほこり、皮脂汚れを取り除くと、被毛の蒸れを防ぎ、ニオイを軽減しやすくなります。
シャンプーをする場合は、老犬の体力や持病に配慮し、短時間で済ませるようにしましょう。全身を洗うのが負担になる犬では、蒸しタオルや犬用のボディシートで汚れた部分だけを拭く方法もあります。
排泄後のお手入れをする
お尻や後ろ足、お腹まわりが汚れたときは、濡らしたタオルやペット用シートで早めに拭き取り、皮膚までしっかり乾かしましょう。
排泄物が付いた状態を放置すると、ニオイだけでなく、皮膚炎やただれの原因になることがあります。長毛の犬では、お尻まわりの毛を短く整えておくと汚れが付きにくくなります。
耳や目元をこまめに確認する
耳垢や目やにがたまると、時間がたつにつれて独特のニオイが出ることがあります。耳の入り口や目の周りをやさしく拭き、赤み、腫れ、べたつき、強いニオイがないかを確認しましょう。
耳の奥を綿棒で掃除したり、目元を強くこすったりするのは避け、異常がある場合は動物病院へ相談してください。
寝具や生活スペースを清潔にする
老犬が長い時間を過ごすベッドや毛布には、皮脂やよだれ、尿などが付きやすく、ニオイが残る原因になります。
洗える寝具を選び、定期的に交換や洗濯を行うことで、体を清潔に保ちやすくなります。寝床が蒸れないよう、室温や湿度、風通しにも気を配るとよいでしょう。
まとめ

老犬のニオイは、加齢による皮脂や代謝の変化だけでなく、歯周病、排泄物の付着、耳や皮膚、肛門腺のトラブル、内臓の病気などによって強くなることがあります。日頃からデンタルケアやブラッシング、排泄後の拭き取り、寝具の洗濯などを続けることで、ニオイを軽減できる場合もあるでしょう。
ただし、急に体臭や口臭が強くなった、耳や皮膚から異臭がする、元気や食欲の低下を伴うといった場合は、病気が隠れている可能性があります。年齢のせいと決めつけず、普段との違いに気づいたときは、早めに動物病院へ相談することが大切です。



