『日本で飼いづらい』犬種5選 お世話が大変な理由や迎える場合に整えなければならない住環境まで

『日本で飼いづらい』犬種5選 お世話が大変な理由や迎える場合に整えなければならない住環境まで

犬を迎えるとき、多くの人は見た目や性格に注目しがちです。しかし、その犬種が日本の気候や住環境に合っているかも確認しなければなりません。今回は、日本で飼いづらいと言われている犬種やその理由、さらに迎える前に整えておきたい住環境について解説します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

日本で飼いづらいといわれる犬種5選

ハスキーの子犬たち

犬をお迎えする際、希望の犬種がある人の中には「この犬種、かっこいいけれど日本でも飼えるのかな?」と思うことはありませんか。犬を飼う上で、気候や運動量、住環境を考慮することは非常に重要です。

まずは、日本で飼育難易度が高いといわれる代表的な犬種を見ていきましょう。

1.シベリアン・ハスキー

「オオカミのような美しい見た目」と称されるシベリアン・ハスキー。彼らを家族に迎えることに憧れを持つ人もいるでしょう。

しかし、名前にもある通り、シベリアン・ハスキーは寒冷地原産の犬です。そのため、日本の夏は大きな負担になる恐れがあります。

さらに、

  • 運動量がとても多い
  • 非常に体力がある
  • 退屈を嫌う
  • 遠吠えしやすい傾向

上記のような特徴もあるため、毎日の散歩や運動時間を十分に確保することや、住環境に配慮する必要があります。

2.アラスカン・マラミュート

ハスキーよりさらに大型で力が強い犬種がアラスカン・マラミュートです。

彼らは、

  • 暑さに弱い
  • 大量の被毛管理が必要
  • 広い生活空間が求められる

といった理由から、日本の一般的な住宅では飼育が難しいと考えられています。

3.ボーダー・コリー

走るボーダーコリー

「世界一賢い犬」として有名な犬種がボーダー・コリーです。一見すると、「賢いなら飼いやすいのでは?」と思われがちですが、賢いからこそ注意点も多くあります。

運動不足や刺激不足、退屈によるストレスを抱えやすい犬種なので、十分な運動や知育遊びができないと、問題行動につながることも懸念されます。

また、賢いがゆえに悪知恵を働かせ、飼い主を悩ませることも珍しくありません。しっかり信頼を築いた上で、飼い主が的確な指示を出したりしつけを行うことが重要です。

4.セント・バーナード

超大型犬として有名な犬種です。比較的、穏やかで優しい性格の犬種ですが、暑さに弱い犬種なので、日本の高温多湿な夏場は、十分体調管理や室温管理、暑さ対策に気をつけなければなりません。

また、体が大きいため、

  • 関節への負担
  • 飼育スペースの確保

以上が必要です。十分なスペースがないと、窮屈さを感じてストレスにつながってしまいます。もしもセント・バーナードを迎える場合、日本の住宅事情では、かなり計画的な準備が必要になるでしょう。

5.グレート・ピレニーズ

穏やかで優しい性格が魅力ですが、非常に大きな体格を持つことで知られるのがグレート・ピレニーズです。

  • 寒冷地向きの被毛
  • 大型犬特有の運動量
  • 抜け毛の多さ

以上が飼育の難しさにつながることがあります。しっかり愛犬に時間を多く割ける人がいるご家庭、そしてグレート・ピレニーズがのびのびと過ごせるスペースのあるご家庭、さらに温度管理を徹底できるご家庭でなければ、お迎えは難しいでしょう。

なぜ日本では飼いづらいと言われるの?

雪の中のアラスカンマラミュート

紹介した犬種たちを日本で飼うことが難しいと言われる最大の理由は、日本の「気候」と「住宅環境」です。中でも、日本で犬を飼う場合、特に大きく影響しやすいのが気候です。

高温多湿な夏

日本の夏は、高温多湿な状況になるため、多くの犬にとって過酷です。特に、寒冷地原産の犬種や被毛が非常に多い犬種は、熱中症リスクが高くなります。

人間が快適でも、犬はかなり暑さを感じていることがあるので、こうした寒冷地原産の犬種を飼う場合は、犬に合わせた室温管理や暑さ対策が必須です。

十分な運動環境が確保しにくい

大型犬や作業犬は本来、広い土地を持つ環境や長距離移動できる環境、さらに毎日の仕事を与えられることに幸せを感じます。

そのため、日本の都市部のマンション暮らしでは、エネルギーを持て余してしまう傾向が見られ、それがストレスとなり、問題行動につながるケースが多発しがちです。

騒音や近隣トラブル

運動不足によるストレスから、吠えたり破壊行動をしたりするケースも見られます。特に大型犬の場合は、吠える声量も大きく、破壊する範囲も広いため、近隣トラブルに悩まされる恐れもあるでしょう。

もしも住宅密集地で該当する犬種をお迎えする場合は、発散できるように運動やトレーニングをしたり、飼い主の管理能力が求められます。

迎えるなら整えたい住環境とは?

ベッドの上に乗るピレニーズ

紹介した犬種を「大変そうだから諦めるしかない」と考える人も多くいると思います。実際、彼らをお迎えするのは、相当な覚悟が必要でしょう。

しかし、大切なのは、その犬種に必要な環境を理解し、準備してあげることです。

温度管理を徹底する

寒冷地原産の犬種をお迎えする際は、

  • エアコンの活用
  • 室温管理
  • 夏場の散歩時間の調整

これらが欠かせません。エアコンを常につけっぱなしにするなどの対策が必要になるので、電気代が高額になりがちですが、その点も含めてお迎えを検討しましょう。

運動時間を確保する

大型犬や作業犬は、朝夕の長めの散歩やドッグランの利用、さらに知育トレーニングで頭を使い、良い刺激を受ける日課を取り入れてあげることが大切です。

お迎えする犬種の特性や遺伝的な習性を理解した上で、愛犬がどんなことを得意とするのか、どんな生活に幸せを感じるのか、欲求をどう解消すべきなのかを考えましょう。

十分な生活スペースを用意する

超大型犬の場合は、寝床の広さや移動スペース、関節への配慮も重要です。お迎えする犬が成犬になった時の体格を考慮して、「私の家は十分な広さがあるかな?」と考えてみてください。

思い切り遊んだり、歩き回ったり、体を伸ばしたまま眠れるスペースが確保できる状況が最低限、必要です。

家族全員で協力体制を作る

犬種によっては飼い主一人だけでは負担が大きい場合があります。特に大型犬は、通院や災害時の避難、老犬介護も見据えて、家族と「こんな時は誰がどの担当を担うか」などを考えておく必要があります。

まとめ

セントバーナード

日本で飼いづらいといわれる犬種は、暑さに弱いことや運動量が多いこと、広いスペースが必要といった共通点があります。見た目の好みや憧れだけで選ぶのではなく、住環境や自分の可能な範囲を考慮した上で、お迎えを検討しましょう。

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