犬は人間の表情を識別することができるのか

人間にとって最も身近な動物であると言っても過言ではない犬ですが、人間の表情を識別する能力を持っているということが、様々な研究によって示されています。
表情だけで判断するのではなく、人間が発する言葉、声のトーン、仕草や行動などから、総合的に判断していると言えます。
そして、飼い主が喜んでいるときの表情と怒ったときの表情、悲しんでいるときの表情など、そのときの表情によって、愛犬の態度や反応も大きく変わってくると言えます。
表情の違いを見分けることができる
愛犬が飼い主の表情の違いを識別することができるのは、日々、飼い主の表情をよく観察しているからです。その小さな変化にも敏感に反応します。
犬が人間の表情を識別することができるのは、長い年月をかけて人間と共に生活を送ってきたからこそ身についた能力であると言えます。
とくに怒ったときの表情に敏感である
犬は飼い主が怒ったときの表情にはとくに敏感であり、耳を横や後ろに倒したり、しっぽを真下に下げたり、目をそらすなどの反応を見せることがあります。
飼い主の機嫌が悪いということを理解し、いつもと違うこと、危険な雰囲気であることを感じ、不安や緊張を感じていると考えることができます。
犬は人間が悲しんでいることが分かるのか

犬は人間が悲しんでいるとき、ある程度は察知することができると考えられています。ただ、表情だけで悲しんでいるかどうかを識別することは難しいかもしれません。
飼い主が泣いているとき、寄り添ったり、顔や手を舐めたり、ジーッと見つめるなどの行動を見せることがあります。いつもと違うことを感じているのでしょう。
飼い主との信頼関係や絆が深いほど、犬は飼い主の変化に気づきやすい傾向にあります。
「悲しんでいる」ということまで理解できるかどうかは分かりませんが、飼い主のストレスを感じ取った犬が、不安や緊張やストレスを感じることがあります。
「安心したい」という気持ちから飼い主に寄り添ったり、慰めるような仕草や行動を見せたりすることがあるでしょう。
一方では、飼い主のストレスを感じ取った犬が、不安や緊張やストレスを感じ、飼い主と距離を置こうとすることもあるでしょう。
犬が人間の表情を見分ける方法

基本的には、表情だけでなく、言葉・話し方・声のトーン・姿勢・仕草・行動などを組み合わせ、総合的に判断していると言えます。
愛犬からジッと見つめられたとき、表情をうかがっているように感じられるかもしれませんが、実は犬の視力は0.1~0.3ほどしかなく、それほどよく飼い主の表情を見ることができないのです。
ジッと見つめることで表情を観察しているようで、実は他の要素の方が重要である可能性が高いのです。
愛犬が不安そうに真顔でジッと見つめてくるとき、様々な声のトーンで「おいで」と声をかけてみてください。
明るく優しく楽しい声で「おいで」と声をかけると、犬の表情もパッと明るくなり、しっぽを振りながら嬉しそうに近づいてくるはずです。
低い声のトーンで冷たくあしらうかのように「おいで」と声をかけると、しっぽが下がったり、後ずさりをしたり、近づいてこないでしょう。
不安そうにトボトボと近づき、飼い主の様子をうかがおうとすることもあるかもしれません。
まとめ

犬は人間の表情を識別することができます。表情の違いを識別することもできますし、とくに飼い主が怒ったときの表情に敏感です。
飼い主とコミュニケーションをするときは、飼い主の表情だけでなく、言葉・話し方・声のトーン・姿勢・仕草・行動などを組み合わせ、総合的に判断していると言えます。
犬が長年にわたって人間と生活を送ってきた中で培った、高い観察力を活かしているのです。そして、飼い主のことを日々、よく観察しているということも知ることができるのではないでしょうか。



