犬が悪い人と認識する判断基準

匂い
犬は嗅覚がとても優れており、匂いから相手のさまざまな情報を読み取ります。初対面の相手とお尻の匂いを嗅ぎ合って挨拶をするのには「こいつは安全な相手かな」ということを確認している一面もあると考えられます。
実際に犬は人間の発する汗の匂いから、人間の緊張状態や心理状態を感知できることが科学的に証明されています。自分に悪意や敵意を持っている相手であれば、匂いからそのネガティブ情報を判断できるでしょう。
声
嗅覚と同様に発達しているのが聴覚です。そのため犬にとっては人間の話す声のトーンというのも、善悪の認識にとても大切な判断材料になります。しつけを行う際に「褒めるときは高い声で、叱るときは低い声で」というのがポイントとしてよく語られます。これは犬が高い声をポジティブに捉え、逆に低い声にはネガティブな印象を抱きやすいため、その性質を利用しているのです。
このため犬は低い声の人を本能的に『悪い人』と認識してしまいがちです。もちろん必ずしもそうではないのですが、確かに映画やテレビドラマでもわかりやすい悪役には重低音の声の人がキャスティングされることが多いことを考えると納得できる部分もあるかもしれません。
飼い主さんとの関係性
相手が飼い主さんに対してどんな行動をとるか、そして飼い主さんが相手にどう接するかというのも犬は重点的に観察しています。相手が飼い主さんに優しく接していて、飼い主さんもそれを好意的に受け止めて笑顔で対応していると「この人は自分にも無害な存在」として認識します。一方、飼い主さんに対する態度や行動が悪く、飼い主さんも困ったり悲しんだりしていると、「この人は共通の敵」として認識するのです。
他者に対する行動
ミラノ大学で行われた興味深い研究があります。役者を2つのグループに分け、片方のグループにはホームレスに食べものを与えるといった優しい行動を、もう片方のグループには怒鳴り散らかす冷たい行動をとってもらいました。その行動を犬に観察させたところ、犬は優しい行動をとった人に懐きやすいという結果が出ました。
相手が飼い主さんであるかどうかに関わらず、他者に対してどのように振る舞っているかということ自体が犬にとっては善悪の判断基準になっているとわかったのです。
あなたは大丈夫?犬に軽蔑されやすい人とその改善策

『悪い人』とはややニュアンスが異なりますが、なぜか犬にナメられてしまう、軽蔑されてしまう人というのがいます。これにはその人のとる『行動』が大きく影響していると考えられます。
犬を甘やかしすぎる人
犬の要求にホイホイと従って何でも叶えてくれる人、愛犬ファーストが過ぎるあまりに犬を甘やかしてしまう人は、犬に嫌われるということはなくても『都合のいい存在』として良いように使われ軽蔑されがちです。
犬に嫌われたくないという気持ちが働くかもしれませんが、ダメなときはダメ、いけないものはいけないと、はっきり叱ったり拒絶したりすることこそが『頼れる人』と認識してもらうための入り口と認識しましょう。
態度が一貫しない人
犬が同じイタズラをしても自分の機嫌が良いときには笑って許し、機嫌が悪いときには厳しく叱るなど、愛犬に対する態度が一貫しない人も犬に軽蔑されやすい人です。上記のような対応をしていると犬は物事の善悪の判断がつかずに混乱してしまい、最終的に「この人の言うことは従っても意味がない」と見放されてしまうのです。
犬からの信頼を勝ち取るためにも、気分次第の対応はやめ、一貫した対応をとるように心がけましょう。同様に家族間で対応が異なるというのもNGです。
まとめ

犬はいにしえの昔から『鬼を見抜く』『鬼を祓う』と言われており、人間にはない第六感を持っていると考えられてきました。これからさまざまな研究が進むと、あっと驚くような判断基準も明らかになるかもしれません。



