犬が肥満になる『NG習慣』5つ 愛犬を太らせすぎるとどうなるの?改善策まで

犬が肥満になる『NG習慣』5つ 愛犬を太らせすぎるとどうなるの?改善策まで

飼い犬の多くは、肥満または肥満予備軍だと言われています。肥満とは、体内の脂肪が必要以上に多くなった状態のことで、健康上のさまざまな問題を引き起こす原因になります。つまり、肥満が良くないのは見た目の問題だけではないのです。自分の意思で暮らせない愛犬を肥満にするのは、飼い主さんです。愛犬を肥満にする良くないNG習慣や、健康的にダイエットさせるポイントについて解説します。

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記事の監修

めのうアニマルクリニック院長。猫が大好きなあまり、犬と猫を分けた動物病院を開院。「犬にも猫にも優しい動物病院」をコンセプトにしています。腫瘍学を得意分野としていますが、しつけに対しても力を入れており、パピークラスを開校して子犬のトレーニングを行っています。

犬を肥満にする飼い主のNG習慣

ソファで居眠りする犬と飼い主

犬が肥満になる原因は単純です。食物によって得たエネルギー量(カロリー量)が、生きるために必要な基礎代謝や運動で消費されるエネルギー量よりも多すぎた結果です。しかし、基礎代謝量を大きく変えることは難しいです。

そこで、食事量と運動量を適切にコントロールしてエネルギーバランスを保つことが、肥満防止の解決策になります。この考え方をベースに、愛犬を肥満にしてしまう飼い主さんのNG習慣を見ていきましょう。

1.食べたがるだけ食べさせる

愛犬が欲しがると、ついごはんやおやつを食べさせてしまってはいないでしょうか?人や猫の場合、脳にある満腹中枢が働き、満腹だと感じると自然に食べるのをやめてしまいます。しかし人や猫に比べると犬は満腹を感じにくいようで、目の前に食べ物があると食べ続けてしまう傾向があります。

いつまでも食べ続けている愛犬を見ると、私たちは「よほどお腹が空いているのだろう」などと考え、食べるだけ食べさせてしまいがちです。しかしそれが、愛犬の肥満の大きな原因になっているのです。

2.給与方法を鵜呑みにする

マニュアルを守っていれば安心だと考えがちな方も、愛犬を肥満にしてしまうかもしれません。ドッグフードの袋や缶には、必ず「給与方法(体重1kgあたり1日に何gを何回に分けて与えるのか)」が記載されています。実はここに大きな落とし穴が潜んでいます。

消費するエネルギーの内、運動による消費量は個々の犬によって大きく異なるため、記載されている給与量は目安でしかありません。また、既に肥満気味の体重で計算すると、その肥満状態を維持するのに必要なエネルギー分のフードを食べさせることになります。

実際は、理想体重に合わせた給与量を目安に与え、体重の変化を見ながら適切な給与量を見つけなければなりません。

3.おやつのあげすぎ

しつけやトレーニングの一環として、ご褒美におやつを使うことが推奨されています。しかし、いくらフード量を調整しても、おやつをあげすぎれば、結局摂取エネルギー量が消費エネルギー量よりも多くなります。ご褒美と言えども、1日の総カロリー数がオーバーしないよう、おやつの量も計算しましょう。またおやつの量は、1日の総カロリーの10%以内が目安です。

4.愛犬の体重や体型に無関心

「少しぽっちゃりしているくらいの方がかわいい」とか、「肥満も個性の一つ」などという考えで、あまり愛犬の体重や体型に関心を寄せない飼い主さんもいるようです。無関心であれば、愛犬の肥満にも気付けないかもしれません。特に犬は食べるペースが早く、与えられた分は食べ切ってしまう傾向があるため、肥満になりやすいと言えるでしょう。

5.運動嫌い

運動嫌いな飼い主さんと一緒に暮らす犬は運動不足になりやすく、肥満になりやすい傾向があります。運動嫌いな飼い主さんは、愛犬に適した運動量かどうかよりも、ご自身の気持ちで散歩量や運動量を調整してしまいがちだからです。

「忙しいから」とか「雨が降ってきたから」などと、散歩をしない理由はいくらでも出てくるものです。運動嫌いの飼い主さんは、自分の気分ではなく、愛犬に必要な運動量を確保するためにどうすべきかを優先して考えるように努力しましょう。

肥満がもたらす悪影響

Dog body weight chart

体を構成する骨・内臓・筋肉の重さの合計を、除脂肪体重(脂肪を除いた体の重さ)と言います。これらは、成熟した時点であまり大きく変動しなくなります。そのため一般的な理想体重は、健康的に成熟した理想的な体型(ボディコンディション)だった頃の体重が目安となります。

必要以上の体脂肪の増加は、体重を増やし、体型を全体的に大きくします。大きく重くなった体は、関節・靭帯・椎間板などに負荷をかけ、関節炎や靭帯損傷、椎間板ヘルニアなどの病気の原因になります。

また大きくなった体の隅々に血液を送らなければならなくなるので、心臓にかかる負荷も大きくなります。さらに、各臓器についた体脂肪は代謝機能に異常をきたし、糖尿病や免疫力の低下を招いたり、気道を圧迫して呼吸困難を招いたりもします。

呼吸困難は全身麻酔時のリスクを高めます。また犬の場合、呼吸困難はそのまま熱を体内に閉じ込めることにつながるため、熱中症のリスクも高めます。つまり愛犬を肥満から守ることは、健康な状態で長生きさせることにつながるのです。

肥満気味の愛犬を健康的にダイエットさせるポイント

計量しながら給餌する飼い主

栄養バランスを大切に

肥満気味の愛犬をダイエットさせるために必要なことは、消費エネルギー量を増やし、摂取エネルギー量を減らすことです。どちらか一方だけで体重をコントロールするのは難しく、長続きしないでしょう。

ただし、摂取エネルギー量を減らす際に忘れてはいけないことがあります。それは、栄養バランスを大切にするということです。犬に必要な栄養バランスが崩れてしまうと、脂肪以外の骨・内臓・筋肉を減らしてしまうことにつながるからです。

しっかり運動させることが大切

愛犬を健康的にダイエットさせるためには、食事管理だけでは不十分です。しっかりと運動をさせることは、カロリーを適正に消費させるだけではなく、健康的な体を作るためにも欠かせないからです。

食事は、骨や内臓や筋肉を作るための材料を提供してくれます。例えば、筋肉を作るために必要なタンパク質は、食事から摂取したアミノ酸から合成されます。しかし、そのタンパク質から筋肉を作るためには、運動が必要なのです。

つまり、栄養バランスの取れた食事を適切な量だけ食べさせ、食べたカロリー量に見合うだけの運動をさせることで、初めて愛犬の健康的な体が作られるというわけなのです。

まとめ

ドッグスポーツを楽しむ犬と飼い主

バランスの良い食事から摂取したエネルギー量を、基礎代謝によるエネルギー量とその犬に適した運動によるエネルギー量でバランスよく消費することが、愛犬を肥満から救い、理想的な体重・体型を維持させるための秘訣です。しかし頭では理解していても、飼い主さんだけの努力で実現させるのは、難しいかもしれません。

実際の食事量・運動量と体重の変化に即した対処が必要です。ぜひ、かかりつけの動物病院の協力も得ながら、愛犬にストレスを与えずに理想体重・体型を維持させて、健康の基盤を築いてあげましょう。

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