『捨てられた犬』はどうなるの?飼育放棄された犬の行く末

日本では、捨て犬が減少傾向にあるものの、依然として年間2000頭以上もの犬たちが殺処分されているのが現状です。実際、捨てられた犬はどのような行く末を辿るのか、お話しします。
保健所や動物愛護センターに保護される
捨てられた犬は、捨てられ方にもパターンがあります。1つ目は、飼い主が保健所や動物愛護センター、ボランティア団体に相談し、引き取りを依頼するケースです。ただし、現在は法律の改正により、正当な理由がない限り行政による引き取りは拒否されるようになっています。
屋外に捨てることはしないため、この場合は野良犬化することはありません。しかし、全く知らない場所に置き去りにされるという残酷な仕打ちにより、犬の心が閉ざされてしまうことがあります。
新たな里親に出会えたら譲渡される

保健所や動物愛護センターなどに保護された犬たちは、その後、所定の手続きをとり、譲渡先を探す段階へと入ります。保健所の場合は、ホームページに掲載している自治体が多く、ネットで拡散されることもあるでしょう。
動物愛護センターやボランティア団体の場合も、SNSなどで保護された犬の情報や譲渡会などの情報を発信しています。
ここで新たな里親さん候補と出会うことができれば、トライアルを経た後、正式に新しいお家へと迎えられることになります。
捨てられたトラウマで人間不信に陥る
もしも里親が見つかった場合でも、前の飼い主に捨てられたという事実は残ります。犬たちはとても繊細な感情を持つ動物なので、捨てられたトラウマが心に傷を作り、人間不信に陥る犬も少なくありません。
新しい飼い主の元でも「もしかしてまた捨てられるのでは」という思いから、素直に甘えられなかったり、分離不安を起こしたりといった後遺症が残る犬が多くいます。
屋外で捨てられた場合は野犬化するケースも

元の飼い主が保健所や動物愛護センターに連れていくこともせず、屋外で置き去りにした場合は、そのまま野良犬になるケースもあります。
しかし、多くの犬は家庭犬として育っているため、屋外で生き延びる術を身につけていません。そのため、交通事故に遭ったり、飢え死にしてしまったり、時には他の動物に襲われるといった悲しい現実を突きつけられることになるのです。
保健所で一定期間過ぎると殺処分に
保健所に収容された場合は、一定期間過ぎると殺処分対象に該当してしまいます。何も悪さをしていない犬たちが、飼い主の身勝手な理由で殺処分される……。あまりにも残酷で理不尽な最期を迎えなくてはならないのです。
日本では、二酸化炭素ガスによる安楽死が執行されています。収容部屋から金属製の動く壁に押し出されるようにガス室へと閉じ込められ、その狭く無機質な部屋に二酸化炭素ガスを注入され、最後は窒息死させられてしまうのです。
収容施設からガス室へ送られ、殺処分される——この3行の文章だけでも、その恐ろしさ、そして犬たちの最期の気持ちを想像すると、息がしづらくなるほどの残虐性です。
犬を捨てること=命を奪う行為だと捉えて

お話ししてきた通り、捨てられた犬たちは、保護された後に里親が見つかり、第二の犬生を歩むこともあります。しかし、中には野犬化して生き延びることができなかったり、引き取り手が現れずに殺処分されてしまうケースもいまだに絶えません。
また、里親が見つかった場合でも、犬の心には深い傷が残ります。心が一度殺されたような状態なので、これもまた、元の飼い主によって(心の)命を奪われたと言っても過言ではないでしょう。
このように、飼い主の身勝手さで飼い犬を捨てる行為は、イコール命を奪う行為だと考えてください。どれほど飼育が大変でも、どれほどしつけが難しくとも、簡単に手放すという恐ろしい決断を下さないでください。
まとめ

捨てられた犬たちは、悲惨な末路を辿ったり、救いの手が差し出されても心に傷を残してしまう子が多くいます。犬を捨てるという行為は、犬の命を奪う行為と同義です。犬を飼うときは、最期まで責任を持ってお世話することを覚悟し、必ず遂行してください。



