犬のニオイを抑えるための「適切なお手入れ」5選

1.ブラッシング
ブラッシングは、毎日行うのが理想的です。外を歩くと、目に見えないホコリや花粉、泥などが毛の中に絡まり、それがニオイの原因になります。
ブラシをかけることで、これらの汚れを落とすだけでなく、役目を終えて抜け落ちた「死毛」を取り除くことができます。抜け毛が体に残っていると、蒸れて雑菌が繁殖しやすくなるため、こまめに取り除いてあげましょう。
毛並みが整うと皮膚の通気性がよくなり、ワンちゃん自身もリラックスして過ごせるようになります。
2.シャンプー
シャンプーは月に1〜2回を目安に行いましょう。人間と違って犬の皮膚はとても薄くてデリケートなので、毎日洗うと必要な脂分まで落ちてしまい、逆に皮膚トラブルやニオイの悪化を招くことがあります。
必ず犬専用のシャンプーを使い、洗った後は地肌までしっかり乾かすことが大切です。生乾きの状態だと、濡れた雑巾のような独特のニオイが発生してしまうため、ドライヤーを使って根元からサラサラに仕上げるのがポイントです。
3.部分ケア
全身のケアだけでなく、汚れが溜まりやすい「目元」「耳」「お尻周り」などを部分的に拭くことも効果的です。例えば、垂れ耳の犬種は耳の中が蒸れやすく、放置すると強いニオイの原因になります。
また、食後の口周りの汚れや、お散歩後の足の裏なども、放置すると雑菌が増えてしまいます。市販のペット用ウェットティッシュや、ぬるま湯で濡らして固く絞ったタオルを使い、汚れに気づいたときに優しく拭き取ってあげるだけで、お部屋のニオイも軽減されるでしょう。
4.歯磨き
実はお口のニオイは、体臭と同じくらい目立ちやすいものです。犬も人間と同じように、食べかすが歯に付着すると数日で歯垢になり、そのままにすると歯石へと変化します。この歯石が強いニオイを放つだけでなく、健康を損なう原因にもなるのです。
理想は毎日ですが、難しい場合は数日に一度でも構いません。歯ブラシを嫌がる場合は、指に巻くタイプのガーゼや歯磨きシートから始めて、少しずつお口を触ることに慣れさせていきましょう。
5.環境づくり
ニオイ対策は、愛犬の体だけでなく「過ごす場所」にも目を向ける必要があります。犬がいつも使っているベッド、毛布、お気に入りのおもちゃには、皮脂やよだれが染み込んでいます。
これらが酸化すると、独特の酸っぱいようなニオイを発するようになります。愛犬をいくら綺麗にしても、寝床が汚れていてはニオイは消えません。
洗濯できるものはこまめに洗い、ケージや床などは消臭スプレーを使って清潔に保つことで、お家全体のニオイをグッと抑えられます。
なぜワンちゃんは臭くなってしまうの?

そもそも、なぜ犬は臭くなってしまうのでしょうか。人間の場合、汗をかくと酸っぱいニオイがすることがありますが、犬の汗の仕組みは少し異なります。
犬には、体温調節のためのサラサラした汗が出る「エクリン腺」が足の裏などにしかなく、全身からは「アポクリン腺」という、脂分やタンパク質を多く含んだ汗が出ています。
この汗自体は無臭に近いのですが、皮膚にいる常在菌がそれを分解したり、皮脂が空気に触れて酸化したりすることで、独特の「犬臭さ」が発生するのです。
さらに、被毛の密度も関係しています。犬の毛は密集しているため、湿気がこもりやすく、一度付着した汚れや脂が逃げにくい構造になっています。そこに散歩中の外気の汚れや、食べ残し、排泄物の汚れが混ざり合うことで、複雑なニオイへと変化します。
これらは生き物としての自然な仕組みですが、飼い主が定期的にお手入れをすることで、ニオイが強くなるのを防ぐことが可能です。
こんなニオイは要注意!病気のサインかも

いつもの「犬らしいニオイ」とは明らかに違う、強い異臭を感じたときは注意が必要です。例えば、耳を頻繁に痒がり、酸っぱいようなツンとしたニオイがする場合は耳の病気が疑われます。
また、口臭が急にきつくなった場合は内臓の不調や重度歯周病、お尻を地面に擦りつけて独特の生臭いニオイがする場合は、肛門腺にトラブルがあるかもしれません。
ニオイは、愛犬が発信している大切な健康のバロメーターです。「ただ臭いだけだから」と放置せず、日頃から清潔な状態のニオイを覚えておくことで、小さな変化に早く気づいてあげることができます。
もし気になるニオイが消えない場合は、自己判断せず、早めに動物病院へ相談して専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。
まとめ

愛犬のニオイ対策は、特別なことではなく、日々の「清潔な習慣」の積み重ねです。ブラッシングや部分的なお掃除など、簡単なことから始めてみましょう。
ニオイを抑えることは、愛犬の健康を守り、家族全員が気持ちよく暮らすことにつながります。できることから少しずつ、楽しみながらお手入れを取り入れてみてくださいね。



