犬がモノを隠そうとする心理

1.大切なものを守りたいという本能
犬は大切なものを守りたいとき、隠そうとすることがあります。庭を自由に出入りすることができる犬の場合では、地面に穴を掘って隠そうとするでしょう。
お家の中では、ケージやベッドに隠そうとすることもありますし、家具の下や裏に隠そうとすることもあります。
2.後でじっくりと楽しむために保存しておきたい
犬がモノを隠そうとするのは、後でじっくりと楽しむために保存しておきたいという気持ちからです。
飼い主に見られていると、落ち着いて楽しむことができないのかもしれません。
食べ物であれば、今は食べたい気分ではない、今はお腹いっぱいである、万が一に備えて保存しておきたい、などの理由もあるでしょう。
3.落ち着ける安全な場所に移動させたい
犬は自分のニオイがある場所に安心感を得ます。そのため、自分のニオイがある場所にモノを隠そうとすることがあります。
ドッグフードを口に入れ、ケージやベッドに運んでから食べる犬がいますが、自分のニオイのある落ち着ける安全な場所に移動させてから食べたいからです。
4.自分のものは独占したい

「これは自分のものだ!」という独占欲や所有欲が強い性格であるとき、犬はモノを隠そうとすることがあります。
自分のものは誰にも渡したくないのです。その気持ちが“隠す”という行動にあらわれるのです。
5.周囲を警戒している
飼い主が奪いに来るかもしれない、他の犬に取られてしまうかもしれない、などの気持ちから周囲を警戒し、モノを隠そうとすることがあります。
「取らないで!」と、強く行動することができず、実際に奪われたり取られたりしたことがあるのではないでしょうか。
6.過去の経験から学習した
飼い主や他の犬に奪われたり取られたりした経験があり、「隠しておけば大丈夫かもしれない」という気持ちからモノを隠したとき、成功体験をし、学習したのでしょう。
「この場所は見つかってしまったから隠さないようにしよう」「この場所なら絶対に見つかることはない」といった学習もしているかもしれません。
オヤツやおもちゃを隠そうとするのを止めてほしいときの対処法

オヤツは少量を与えること
一度に量を多く与えてしまうと、「隠しておきたい」という心理が動いてしまうことがあります。その場で食べきることができる量を与えましょう。
無理に取り上げないこと
おもちゃを放してほしいとき、無理に取り上げると、「奪われたくない」「隠しておきたい」という心理が働いてしまうことがあります。
「ちょうだい(離せ)」のしつけをし、犬が自らおもちゃを放して飼い主に渡すことができるようにしておくことが大切です。
安心できる環境づくりをする
犬が落ち着いてオヤツを楽しむことができるよう、安心しておもちゃ遊びができるよう、環境を見直してみましょう。
飼い主自身が愛犬にとって最も安心できる存在になることも大切なことです。奪うフリをして愛犬をからかったり面白がったりするのはやめましょう。
まとめ

犬がモノを隠そうとする心理を6つ解説しました。
- 大切なものを守りたいという本能
- 後でじっくりと楽しむために保存しておきたい
- 落ち着ける安全な場所に移動させたい
- 自分のものは独占したい
- 周囲を警戒している
- 過去の経験から学習した
犬は本能的にモノを隠そうとすることがあります。本能による行動である場合、しつけでモノを隠そうとすることをやめさせることは難しいかもしれません。
少しでも改善できれば…とお考えなのであれば、愛犬がモノを隠そうとしたとき、怒ったり叱ったりするのではなく、オヤツやおもちゃを隠そうとするのを止めてほしいときの対処法をぜひ試してみてほしいです。



