犬が『恐怖症』になっているサイン6つ 愛犬がトラウマを抱えてしまう原因とは?

犬が『恐怖症』になっているサイン6つ 愛犬がトラウマを抱えてしまう原因とは?

犬が何かに対して極度に怖がる際には、原因をよく確かめることが重要です。この記事では、犬が恐怖症になっている6つのサインと犬がトラウマを抱えやすい原因についてご紹介します。

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記事の監修

めのうアニマルクリニック院長。猫が大好きなあまり、犬と猫を分けた動物病院を開院。「犬にも猫にも優しい動物病院」をコンセプトにしています。腫瘍学を得意分野としていますが、しつけに対しても力を入れており、パピークラスを開校して子犬のトレーニングを行っています。

犬が恐怖症になっているサイン6つ

音にびっくりして驚く降参する犬

まずは、犬が恐怖症になっている6つのサインから見ていきましょう。愛犬の行動を観察しながら、ストレスや不安をいち早くキャッチすることが大切です。

1.体の震え

体をブルブルと震わせるのは、何らかに対して恐怖を感じている可能性があります。体を強張らせたり、呼びかけに応じなくなったりする場合も同様です。

2.呼吸が乱れる

強い危機感を察知するとハアハアと呼吸が乱れ、心拍数が上がる犬が多いです。苦しそうな呼吸を繰り返す場合は、いち早く落ち着かせる必要があります。

3.逃げる

特定の相手や場所、音、ニオイなどにトラウマがあると、その場から逃げ出す犬もいます。物陰に隠れたまま出てこなくなる場合もあるので、何が原因なのか早めに確かめましょう。

4.漏らしてしまう

強いストレスや緊張状態に陥り、粗相をしてしまうこともあります。その場合は速やかに処理を行い、くれぐれも叱らないように対処をしましょう。

5.攻撃的になる

唸ったり吠えたり飛びついたりなど、恐怖心から攻撃行動に出る犬もいます。興奮状態に陥った犬に近づくと、噛みつかれる恐れがあるので注意が必要です。

6.体調が悪くなる

ストレスから明らかに元気を失い、食欲不振になる犬もいます。また、嘔吐や下痢をしてしまうなど、体調を崩す場合もあるのでよく観察を行ってください。

犬がトラウマを抱えやすい原因

壁越しにこちらを見つめてくる犬

犬がトラウマを抱えやすいよくある原因をご紹介します。愛犬の様子がおかしいと感じた場合は、何が原因なのか探ってみてください。

大きな音など恐怖を覚える出来事

雷や工事の音、花火、窓の外から聞こえる喧騒など、大きな音や声が恐怖心につながった可能性を考えてみてください。とくに留守番中の出来事はトラウマになりやすいです。

家庭内の喧嘩やトラブルなども、犬にとって大きなストレスになります。掃除機の音やテレビの音などの生活音にも配慮をしましょう。

事故やケガ

自転車や車との接触、思わぬケガ、ほかの犬に攻撃された、子どもにイタズラをされたなどの経験があると、心の傷として残る可能性があります。治療の際に押さえつけられた経験がある犬も、体を触られるのを嫌がる場合が多いです。

厳しいしつけや放棄

怒鳴ったり叩いたりなど、犬に厳しいしつけを行うと恐怖症になりやすくなります。また、飼育放棄などにより、長い間寂しい思いを経験した場合も同様です。

逆に、過剰にかまいすぎても分離不安に陥り、飼い主と離れることに対する恐怖心を覚える犬もいます。

社会化期の経験不足

子犬が成長する段階に訪れる社会化期で、ほかの犬や人と触れ合う機会が少ないと、過剰な恐怖を覚えることがあります。また、飼い主以外の相手と交流する機会が少ない犬も、変化に不安や恐れを抱きやすい傾向があります。

環境の変化

引越しによる環境の変化や、新しいペットとの同居、家族の増加による関係性の変化により、不安やストレスが蓄積されることもあります。また、飼い主の留守時間が急に長くなり、退屈な時間が続いた場合などもトラウマにつながりやすいです。

加齢や病気

身体の衰えによる不安や失敗が、トラウマとして心に残ることもあります。身体の不自由さがストレスを生み出し、犬の心を不安定にさせることもよくあります。

犬の恐怖症への対策

いすの下に隠れるダックスフンド

愛犬の不安やトラウマは、できるだけ取り除いてあげたいですよね。ここでは、犬の恐怖症に対して飼い主ができる対策をご紹介します。

過剰に接しない

愛犬が怯える様子を見せても、過剰に接しないことが大切です。なだめようと声をかけたり体を撫でたりすると、恐怖行動を強化させてしまう可能性があります。

安心できる場所を確保する

家の中に、愛犬が誰にも邪魔されない安心できる場所を提供しましょう。クレートにニオイのついたタオルを入れておき、犬が自分から入れるようにトレーニングを積んでおくと、災害時などにも役立ちます。

クレートやケージに毛布をかけると犬が好むほら穴のようになり、大きな音も聞こえにくくなるのでおすすめです。

専門家にアドバイスを求める

愛犬に恐怖症のような行動が見られたら、一度専門家にアドバイスを求めるのが賢明です。自己流のしつけで悪化させてしまう前に、正しい対応や療法を求めましょう。

まとめ

【写真 4:甘えん坊のトイ・プードル】1282280658

愛犬が怯える姿を見ると、飼い主としては胸が締め付けられるものですよね。もし愛犬の行動に異変が起きたら、冷静に原因を突き止めましょう。強い恐怖心や不安が見られるなら、早めに獣医師に相談することをおすすめします。

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