犬の鼻知られざる役割5つ

1.ニオイから情報を読み取る
犬の嗅覚が優れているということは、広く知られていると思います。ただニオイを強く感じるというだけでなく、ニオイを嗅ぎ分ける能力もとても優れているのです。
そして嗅ぎ取ったニオイから、そこに含まれる情報を読み取っていると考えられています。
特に犬同士の場合、体のニオイや排泄物のニオイから相手のことを知ることができます。
相手の性別や年齢、体の状態などを読み取れるため、ニオイを嗅ぎ合うことが「こんにちは!調子はどう?」というあいさつの代わりになっています。
また、散歩の途中に地面や電信柱のニオイを嗅いで、そこを通った犬の情報を集めようとしていると考えられています。
2.体温調節をする
犬の鼻はニオイを嗅ぐことだけでなく、体調管理にも役立てられています。そのひとつが「体温調節をする」ということです。
動物は体温が上がったとき、汗をかくことで過剰な熱を下げます。しかし犬の体には、足裏などの一部を除いて汗腺がないため汗をかけません。
そのため、暑いときは口を開けて「ハアハア」と呼吸をして、口の中の水分を蒸発させることで体温を下げようとします。
それと同様に、犬の鼻は濡れているため、暑いときにその水分が蒸発して熱を下げていると考えられています。
3.病気や危険物を発見する
嗅覚が優れている犬は、人間では気がつかないようなニオイも嗅ぎ取り、さらに嗅ぎ分けることもできます。
その素晴らしい能力で、人間の役にも立ってくれているのです。
警察犬として人や危険物の捜索をおこなったり、空港や港で輸出入が禁止されているものを探し出したりしていることはよく知られていると思います。
その他にも、人間のガンや糖尿病などをニオイで感知できる犬もおり、医療分野でも注目されています。
4.人の感情を読み取る
犬はその優れた嗅覚で、人間の感情を読み取れるともいわれています。
特に、不安やストレスを感じているときや緊張しているとき、人間の汗や呼気のにおいからそれに気がつくとされています。
そのようなことから、飼い主さんが感じている不安や緊張を読み取って、同じように不安になってしまう犬もいるようです。
5.温度を感知する
スウェーデンやハンガリーの生物学者がおこなった研究で、「犬の鼻は温度を感知できる」ということが明らかにされていました。
犬の鼻の毛がなく湿っている部分は鼻鏡(びきょう)と呼ばれ、ここには多くの神経が通っていて物体の温度を判別できると考えられています。
犬の鼻鏡は湿っていて周囲よりもやや温度が低いことから、対象物との温度差を知ることで熱を感知しやすいのです。
視覚や聴覚、嗅覚だけでなく、こうした能力も利用して、犬は狩りや探索をおこなうことがあるとされています。
この研究では、わんこから1.6メートル離れた位置に温度の異なる2つの物体を置き、温かいほうを選ばせるという実験が行われました。
匂いで判別できないよう、物体は無臭かつ磁気テープで巻かれていましたが、被験体であるわんこたちは常に温かいほうの物体を選びました。これはすなわちわんこの鼻が赤外線センサーのように機能し、離れた位置からでも物体の温度を判別することができたということです。
ニオイに敏感がゆえの注意点

犬の嗅覚は、人間と比較すると最大約1万倍もあると言われています。
人間では絶対に嗅ぎ取れないようなかすかなニオイを感知したり、複雑なニオイから特定のニオイを嗅ぎ分けたりすることができます。
ニオイ自体も強く感じやすいため、人間社会ではニオイによるストレスを感じることも少なくありません。
特に鼻を刺激するような人工的な香りには、不快感を示すことがあるようです。
中でも気をつけたいのが、煙草やアルコール、お香、アロマ、香水、マニキュアなどのニオイです。
犬にはできるだけ近づけないようにしたり、犬が過ごす部屋では使用を控えるようにしたりといった配慮をしてあげましょう。
また、犬に使用するシャンプーもニオイが強すぎるとストレスを感じることがあります。
シャンプー後に地面や布団に体をこすりつける様子などが見られたら、不快感を感じている可能性があるので、無香料のシャンプーを使ってあげるといいでしょう。
まとめ

犬は素晴らしい能力をたくさん持っている動物です。鼻もそのひとつで、鋭い嗅覚で様々なことを感知したり情報を読み取ったりします。
犬が大切にしている「ニオイ嗅ぎ」を尊重したり、強すぎるニオイのものは避けたりと、できるだけ配慮をしてストレスなく過ごせるようにしてあげてください。



