犬がしっぽをゆっくり振る心理

犬がしっぽをゆっくり振ることには、様々な感情が込められています。犬がしっぽをゆっくり振っているときは、置かれている状況や表情、その他の仕草や行動にも注目してみましょう。
1.相手を観察しながら状況を確認している
犬がしっぽをゆっくり振るのは、相手を観察しながら状況を確認しているからです。
自分がしっぽをゆっくり振ることで、「私の気持ちは落ち着いています」「あなたに対して敵意はありません」という気持ちを伝えようとしています。
そして、「私と仲良くしてもらえますか?」と、相手の気持ちも確認したいのです。
犬同士である場合では、お互いが同じ友好的な気持ちであることを確認できたとき、嬉しさや喜び、興奮する気持ちから、しっぽを振るスピードが上がることがよくあります。
2.興味や好意があることを示している
犬がしっぽをゆっくり振るのは、興味や好意があることを示しているからです。
「何となくだけどあなたに興味があります」という気持ちです。落ち着いた気持ちであるからこそ、しっぽをゆっくりと振るのです。
興味や好意のある相手だけれど、不安や緊張がある場合では、しっぽは振らず、ダラリと下げてしまいます。
興味や好意のある相手であり、嬉しさや喜び、興奮する気持ちがある場合では、ブンブンと速度を上げて振るでしょう。
3.ちょっぴり緊張する気持ちがある

犬がしっぽをゆっくり振るのは、ちょっぴり緊張する気持ちがあるからです。
人や犬が大好きだけれど、見知らぬ他人や他犬を目の前にしたとき、不安や緊張からしっぽをゆっくりと振ることがあります。
慣れない場所や環境に置かれたとき、飼い主がそばにいる安心感もありつつ、慣れないことへの不安や緊張からしっぽをゆっくりと振ることがあります。
しっぽ以外では、耳が真横や真後ろに倒れること、上目遣いで周りをキョロキョロと見渡すこと、体が強張っていること、そわそわと落ち着きなく動き回ることなど、仕草や行動にあらわれることがあります。
4.どのように行動しようかと考えている
犬がしっぽをゆっくり振るのは、どのように行動しようかと考えているからです。
とくに飼い主からの指示や声かけがないとき、犬は自ら考え、判断し、行動することがあります。「どうしようかな…」「どうするべきかな…」と考えているのです。
考えごとをしているとき、無意識にしっぽがゆっくりと揺れてしまうのでしょう。
5.期待する気持ちがあらわれている
犬がしっぽをゆっくり振るのは、期待する気持ちがあらわれているからです。
ごはん、おやつ、お散歩、一緒に遊んでもらえるなど、犬が期待する内容は様々にありますが、ワクワクする気持ちが、しっぽの動きに無意識にあらわれているのでしょう。
表情は、口角が少し上がり、微笑んでいるように見えることがあります。舌を出し、軽いパンティングをするような呼吸をしていることもあります。
犬の感情を読み取るコツ

犬は嬉しいときにもしっぽを振りますし、不安なときにも、緊張しているときにも、怯えているときにもしっぽを振ります。イライラしているとき、怒っているときにもしっぽを振ります。
そのため、しっぽの動きだけで犬の気持ちを判断することは困難です。
耳はどのように動いているのか、視線はどこを向いているのか、どのような体勢でいるのか、声は出しているのかなど、犬の様々な仕草や行動も合わせて見極めることが必要です。
まとめ

犬がしっぽをゆっくり振ることには、興味・好意・確認・緊張・期待など、様々な心理が隠されています。
しっぽの動きやスピードを変えることで、相手とコミュニケーションをしようとしているのです。
しっぽ以外の犬の仕草や行動、態度や表情などからも犬の様子をよく観察し、焦らずじっくりと読み取るようにしてみましょう。



