犬の『座り方』でわかる心理5つ 見逃したくない危険な体勢まで解説

犬の『座り方』でわかる心理5つ 見逃したくない危険な体勢まで解説

犬の「座り方」には、そのときの気分や体調が隠れています。同じ“おすわり”でも、落ち着いているのか、不安を感じているのかで姿勢は微妙に違います。中には、関節の不調など体のサインが出ているケースもあるため、座り方の違いを知っておくことはとても大切です。この記事では、犬の座り方でわかる心理5選と、見逃したくない“危険な座り方”について解説します。

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記事の監修

めのうアニマルクリニック院長。猫が大好きなあまり、犬と猫を分けた動物病院を開院。「犬にも猫にも優しい動物病院」をコンセプトにしています。腫瘍学を得意分野としていますが、しつけに対しても力を入れており、パピークラスを開校して子犬のトレーニングを行っています。

犬の座り方でわかる心理5選

座る犬1

犬の座り方は、そのときの心の状態や体のコンディションを映し出しています。ここでは代表的な5つの座り方と、それぞれに隠れた心理を紹介します。

1.正座のようにおすわり

背筋を伸ばしてしっかりおすわりしているときは、飼い主の指示を聞いている、またはリラックスして安心しているサインです。表情が柔らかく、耳が自然に下がっていれば穏やかな気持ちの現れです。

2.横座り(お姉さん座り)

お尻をつけて後ろ足を横に流すように座る姿勢は、安心している証拠。家の中など安全な場所でよく見られ、「警戒心がなく、くつろいでいる」ときの典型的な座り方です。

3.片足を崩しただらけ座り

足を片方だけ投げ出しているような姿勢は、リラックスしている一方で「少しだるい」「甘えたい」などの気持ちを表しています。よく撫でてほしいときや、飼い主のそばで安心しているときに見られる姿勢です。

4.後ろ足を投げ出す「スライド座り」

後ろ足をまっすぐ後方に伸ばして座る姿勢は、子犬や若い犬ではリラックスのサインですが、成犬以降で頻繁に見られる場合は注意が必要です。股関節や膝関節に痛み、または筋力の低下があるときにも見られる姿勢です。

5.すぐ立ち上がれる前のめり座り

体を少し前に傾け、すぐ動けるような体勢は、周囲を警戒しているサインです。耳が立ち、しっぽを下げている場合は「不安」や「怖い」と感じている可能性も。安心できる距離を保ち、落ち着くまで優しく見守ってあげましょう。

注意したい!危険サインの座り方

横座り

犬の座り方の中には、体の痛みや不調を示すサインが隠れていることがあります。見た目はリラックスしているようでも、いつもと違う姿勢を繰り返す場合は注意が必要です。

後ろ足を頻繁に投げ出して座る

子犬や若い犬なら問題ありませんが、成犬以降でこの座り方が増えた場合は要注意です。

股関節や膝に違和感があったり、筋力が落ちているサインの可能性があります。痛みがあるときは、立ち上がる動作もぎこちなくなることがあります。

片方の足だけ浮かせたまま座る

座ったときに片足を地面につけず、浮かせている様子が見られる場合は、その足をつくと痛みを感じている可能性があります。

関節炎や捻挫、ケガなどが原因のケースもあるため、無理に動かさず安静にさせましょう。

座る動作を嫌がる・時間がかかる

座る瞬間に痛そうにしたり、腰を下ろすまでに時間がかかるようなら、腰や背中の痛みを抱えている可能性があります。

特にシニア犬では、椎間板ヘルニアや関節の老化が関係していることも。早めに動物病院で診てもらいましょう。

まとめ

座る犬2

犬の座り方は、そのときの心理状態と体のコンディションを映し出す大切なサインです。落ち着いているときは背筋を伸ばしたおすわり、安心しているときは横座りやだらけ座り、甘えたい・疲れた気分のときには片足を崩す姿勢が見られます。

一方で、前のめりの姿勢は緊張や不安、後ろ足を投げ出すような座り方は関節の違和感を示す場合もあります。また、「座るのを嫌がる」「片足を浮かせる」といった行動は、体の痛みや不調のサインである可能性が高いため注意が必要です。

普段から愛犬の座り方を観察し、いつもと違う変化に気づけるようにしておくことが、早期ケアと安心できる暮らしにつながります。

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