犬の冬太りを防ぐ4つの方法

犬の冬太り対策の基本は、運動・食事管理・生活環境・定期的な体重チェックです。そのためには、寒さや室内の環境に左右されずに愛犬が無理なく活動できるように工夫することが大切です。ここでは、今日からはじめられる犬の冬太り対策を4つ紹介します。
1.毎日の散歩と運動を欠かさない
寒くなると、犬の散歩が億劫になる。そんな飼い主さんも少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。だからといって散歩をサボりがちになると、犬の冬太りを助長することになってしまいます。冬太り予防には、寒い季節でもできるだけいつもどおりの時間と距離を守って散歩させることが重要です。
冬の散歩では、出かける前に軽い運動でウォーミングアップする、玄関で体を寒さに慣らしてから出る、服を着せるなどの寒さ対策が欠かせません。
また、家の中でも運動を取り入れるようにするとよいでしょう。おもちゃを使って「持ってこい」をしたり、「引っ張りっこ」をしたりすることで、犬は体を動かしながら筋力を維持できます。「宝探し」のようにフードやおやつを隠して探させる遊びもおすすめで、運動量を補うだけでなく、頭を使う刺激にもなります。
2.ご飯の与え過ぎに注意
冬は犬の食欲が増しやすいため、いつも以上に食事管理が重要になります。フードやおやつの与えすぎに注意しましょう。
フードは体重や運動量に応じて調整し、キッチンスケールなどで正確にはかり、毎回決まった量を与えるようにします。おやつは1日の摂取カロリーの10%程度に抑えるのが基本です。フードとおやつは、一日の分量を小分けにして保存容器に入れておくと、与えすぎ防止になります。
また、人間の食べ物や高カロリーのおやつは与えないようにしましょう。理想は低カロリーで栄養バランスの良いフードや歯ごたえのあるおやつです。
3.部屋を暖めすぎない
犬の冬太りを防ぐためには、室内を暖めすぎないことがとても大切です。冬になると犬の代謝は自然に高くなり、寒さから身を守るために多くのエネルギーを使うようになります。そのため、寒さの厳しい冬を乗り越えるにはたくさんの脂肪が必要です。
ところが、部屋が常に暖かすぎると、体温維持のためのエネルギー消費がほとんど起こらず、脂肪が燃えにくい体になり、どんどん脂肪を蓄えてしまいます。
余分な脂肪を溜め込まず、快適さも保ちながら冬を過ごすためには、室温は20〜23度が目安とされています。暖めすぎず、犬の体が自然にエネルギーを使える環境をつくるようにしましょう。
4.定期的に体重を計測する
体重管理は冬太りを防ぐ上で欠かせません。週に一度は体重を測り、記録して変化をチェックしましょう。犬用の体重計があれば便利ですが、人間用でも問題ありません。抱っこして測った体重から飼い主さん自身の体重を引けば、犬の体重が簡単に把握できます。
測定した数値はグラフにしておくと小さな変化にも気づきやすく、増加傾向が出た際にも早めに対策が取れます。体重の推移を「見える化」しておくことは、想像以上に役立ちますよ。
定期的な体重測定は、肥満防止だけでなく健康状態の確認や病気の早期発見にもつながります。ぜひ、毎週の習慣にしましょう。
肥満による健康被害

犬の肥満は見た目の問題だけでなく、深刻な健康リスクを伴います。体重が増えると関節への負担が増すうえに、体の負担も大きくなり、さまざまな病気の原因になりえます。
- 関節疾患
- 心臓循環器疾患
- 呼吸器疾患
これらの病気は、生活の質を大きく落とし、命にかかわることも多く、軽視できません。また、中年期で肥満の犬は健康な犬と比べて最大で2.5年ほど寿命が短くなるという報告もあります。
コロコロした犬はかわいらしく見えますが、健康と寿命に影響する可能性があることを知っておきましょう。
まとめ

冬太りを防ぐためには、毎日の散歩や室内での運動、フード管理、適度な室温、そして定期的な体重チェックが重要です。
人間と暮らしている犬が太る原因の多くは飼い主さんにあります。愛犬の健康を守るためにも、適切な散歩や運動をおこない、食事管理を徹底しましょう。また、快適な室温を維持し体重を定期的にはかることも忘れてはいけません。
愛犬の体重管理というと「難しそうだな」とつい身構えてしまう飼い主さんも多いかもしれませんが、実際には日常生活の中で少し意識して取り組むだけです。今回紹介したことを毎日の暮らしに取り入れて、健康的な体重で春を迎えましょう!



