犬にカルシウムが必要だと言われている理由2つ どうやって与えたらいいの?得られる効果まで解説

犬にカルシウムが必要だと言われている理由2つ どうやって与えたらいいの?得られる効果まで解説

「犬にカルシウムは必要」とは聞いていても、具体的な内容まで知らない方も多いのではないでしょうか。今回は、犬にカルシウムが必要だと言われている理由2つから、得られる効果や与える方法まで解説します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

犬にカルシウムが必要だと言われている理由2つ

骨の形のおやつを待つ犬

犬にカルシウムが必要だと言われている理由は、大きく分けて2つあります。摂取すると得られる効果や、不足するとどのような影響があるのかをみていきましょう。

1.骨と歯の形成・維持のため

犬の体内にあるカルシウムの約99%は骨と歯に存在し、体の土台となっています。具体的にはリンと結合した「リン酸カルシウム」となり、骨と歯の形成と維持に役立ちます。

カルシウムは犬の骨格強固につながる成分であり、とくに成長期の子犬にはカルシウム摂取が不可欠です。この時期にカルシウムが不足すると、発育不良や骨の異常を起こしやすくなります。

また、成犬でもカルシウムが不足すると骨軟化や骨折などの問題が出やすくなり、逆に過剰摂取をした場合でも、骨格形成異常などの障害が起こるため注意が必要です。

2.生命活動維持のため

芝生の上の犬

犬の体内にあるカルシウムの残りの1%は「イオン化カルシウム」として血液中や細胞内に存在し、犬の筋肉の収縮や神経伝達といった機能を果たします。ほかにも、出血の際に止血する血液凝固やホルモン分泌など、生命活動維持に必要な働きを担っています。

カルシウムが不足すると骨折や「低カルシウム血症」と呼ばれる状態になり、食欲低下やけいれんなどの神経症状が出ることも。逆にカルシウムを過剰摂取をすると、ほかの栄養素が欠乏する可能性があるため注意しなければなりません。

また、犬は人間のように、紫外線を浴びてカルシウムの吸収を助けるビタミンDの生成がうまくできません。その都度適量を摂取して、骨と歯、生命活動維持を守ることが大切です。

犬にカルシウムを与える方法

ドッグフードと手作り食

犬に与えるカルシウムの必要量は、体重1kgあたり約50mgが目安です。ただし年齢や体格、妊娠などのライフステージにより異なります。また、カルシウムは不足・過剰に注意しながら摂取しなければなりません。

以下では、ドッグフードを与えている場合と手作り食を与えている場合の2つの方法をご紹介します。

ドッグフードを与えている場合

ドッグフードを与えている方は、とくに何かを行う必要はありません。市販のドッグフードは犬に必要なすべての栄養が含まれているため、適量を守ることでカルシウムも適切に与えることが可能です。

逆に、ドッグフードにカルシウムを追加すると過剰摂取になりかねません。煮干しや骨などのカルシウムの多いおやつを与える際には、量や頻度を調整する必要があります。

手作り食を与えている場合

ご飯にかぶりつく犬

手作り食を与えている場合は、カルシウムを多く含む食材を与えるか、サプリメントを利用する方法があります。食材には、低脂肪ヨーグルトや少量のチーズ、小魚、小松菜、切り干し大根などがおすすめです。

食事に混ぜてカルシウムを与えられる、便利な犬用のサプリメントもあります。カルシウムを効率よく体内に取り込むには、サーモンやサンマなどのビタミンDを多く含む食材と合わせて摂取するのがポイントです。

肉類をメインにした食事はリンが中心となりやすく、カルシウムが不足しやすくなるため注意しましょう。犬の年齢や健康状態により摂取方法は異なるため、一度獣医師に相談してみるのもよいでしょう。

まとめ

骨をかじる犬

犬の健康にとってカルシウムは重要な栄養素ですが、与えすぎにも注意しなければなりません。今与えている食事のカルシウム量が、犬にとって適切なのかをぜひ見直してみてください。不安がある方は、獣医師など専門家のアドバイスを求めてみましょう。

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