犬は飼い主のことをどう思っている?

そもそも犬にとって飼い主がどのような存在かというと、現時点では「仲間」や「パートナー」として認識していると考えられます。
もちろん、犬が説明しているわけではないため、あくまでも考えられる説ですが、犬の生活環境から見るとそう考えるのが自然です。
犬は元々オオカミなど群れで暮らす動物を祖先に持つため、本能的に一緒に暮らしている生き物を「仲間」として認識すると考えられています。
そのため、一緒に暮らしている飼い主家族や同居の動物のことを「仲間」と思うのも自然なことでしょう。
さらに、野生動物の場合は、仲間の中でそれぞれ役割や序列があったため、それに似たことを家庭内でも感じていることがあるようです。
一昔前にトレーニング論として広く知られていた「リーダー論」のように、飼い主家族に対して明確な序列を意識しているわけではありません。しかし、家庭内のメンバーそれぞれが、自分にとってどのような存在かということは考えていると思います。
自分のお世話やしつけをしてくれる人には頼ったり甘えたりしますし、自分よりも小さくか弱いと感じる子供は守るべき存在と考えることもあるでしょう。
飼い主のことをどのような存在だと思っているかは、犬との関わり方によって変わってくると考えられます。
愛犬の気持ちを知る方法

愛犬の気持ちを理解するためには、まずはしっかりと観察することが大切です。
犬は人間と同じ言語で話せないものの、とても感情豊かな動物で表情や仕草、声、行動などを使ってそれを表現しています。
表情やボディランゲージは犬同士のコミュニケーションに使われていますが、日々観察をしていると飼い主でも少しずつ読み取れるようになるでしょう。
どのような状況のときにどんな表情・行動をしているかということを考えたり、飼い主の行動に対してどんな反応を見せるかを観察したりして、理解を深めていってください。
特に、尻尾は感情や意思があらわれやすい部位ですが、それ以外にも耳の動きや姿勢などにも注目してみましょう。
ひとつの部位だけで判断するのではなく、体全体を見ることで犬の感情や意思をより正確に読み取りやすくなると思います。
愛犬との信頼関係を築くコツ

愛犬と信頼関係を築くことは、一緒に生活をしたりトレーニングをしたりする上でとても重要なことです。
信頼関係を築くためには、以下のポイントを意識するといいでしょう。
- 犬に関する知識や理解を深める
- 愛犬をよく観察して気持ちを想像する
- こまめにスキンシップを図る
- 犬種の生態や個性に合わせた関わり方をする
- 一貫性のあるしつけをおこなう
犬からの信頼を得ようとするのであれば、犬のことを深く理解し、気質や気持ちに寄り添った関わりをする必要があります。
そして飼い主のことが好きな犬は、スキンシップで安心感を得て喜びを感じます。愛情を受け入れてもらい、それ以上の愛情を向けられることで、犬は相手に対して全幅の信頼を寄せるようになるでしょう。
ただし、いくら愛情を持って接しているつもりでも、犬が不快に感じる方法でスキンシップをしたり、心身の負担になるような関わり方をしたりするのでは逆効果です。
また、家庭犬の場合はしつけをおこなうことも多いと思いますが、飼い主の都合や感情を優先して、一貫性のない態度を取ると犬は混乱してしまいます。
これまでは許されていた行動をある日突然怒られるようなことが何度もあると、犬から飼い主への信頼は揺らいでしまうことがあります。
基本的にはたっぷりの愛情を持って接しながらも、いざというときには頼ってもらえるようにメリハリをつけた態度で関わっていくことが大切です。
まとめ

犬が飼い主のことをどう思っているかは、日頃の関わり方によって大きく変わってくることだと思います。
愛犬ともっと仲良くなりたい、信頼関係を築きたいと思うのであれば、まずは愛犬の気持ちを理解するための努力をしなければなりません。
そして、愛情を持って犬の気持ちに寄り添った接し方をすることで、少しずつ強固な信頼が作り上げられるはずです。



