犬が『甘えてこない』ときに考えられる理由

1.精神的な成長
多くの犬は生後3ヵ月頃からそれぞれの家庭に迎えられます。食事やトイレなどで手間がかかるので飼い主が常に一緒にいることが多く、飼い主の姿が見えなくなると寂しがる犬もいます。
しかし生後半年を過ぎると体が大きくなり、精神的にも自立してきます。甘えん坊でべったりだった犬が、お気に入りの場所で静かに過ごすようになるということもあります。
本来犬は1日の半分以上を睡眠に費やすので、成犬ならお気に入りの場所で1日中寝ているのは普通です。健康ならば心配しなくて良いでしょう。
2.苦手なことをされた
飼い主に呼ばれたからついていったらブラッシングや病院に連れて行かれたなど、苦手なことをされると犬は近寄らなくなることがあります。
犬が嫌がっていても、生きていく上で必要なメンテナンスをしないわけにはいきません。できるだけ犬の負担を減らして慣れてもらいましょう。
3.怖がっている
犬は飼い主にひどく叱られると、怖がって近寄らなくなってしまうことがあります。犬の性格は様々で、叱られてもすぐに立ち直って平気でいる犬もいます。
犬が元々怖がりな性格である、保護犬で新しい環境や飼い主に慣れていないという場合も犬は甘えてきません。
悪さをしたら叱ることは大事ですが、普段は笑顔で接し、些細なことでも褒めてあげてください。
4.甘えたら叱られた
犬が甘えてきたときに『あっちへ行ってよ!』と冷たく当たったことはありませんか?犬によっては『甘えてはいけないんだ』と飼い主から離れてしまうことがあります。
飼い主にだって仕事で疲れたり、イライラして帰宅することがあるでしょう。しかし愛犬は良い子に待っていて、帰ってきた飼い主に冷たくされたら傷ついてしまいます。
5.体調が悪い・ケガをしている
野生動物は体調不良やケガをしているとき、隠れる習性があります。弱っているときに外敵に見つかると命に関わるのが理由です。
現代の犬の場合その習性が変化していて、悪いところがあるときには飼い主に甘えて助けを求めることがあります。
しかし野生動物と同じで隠れる犬もいます。犬によって行動は違うので、飼い主は普段の様子を熟知していなければいけません。
犬が動きたがらない、体を触ると嫌がる、歯茎の色が薄い、呼吸が荒いといった異変があれば、病院に連れて行きましょう。
犬が『甘えてこない』ときの対処法

犬のペースに合わせる
犬にはいつも飼い主と一緒にいたい甘えん坊もいれば、自立したクールな性格の持ち主もいます。犬に好かれる人はその犬の性格を理解し、ペースを合わせて接します。
自分のペースをわかってくれる相手なら、犬も『この人にならついていきたい』と頼ってくれます。
苦手なことを我慢したら褒める・ご褒美をあげる
犬がブラッシングや病院など、苦手なことを我慢できたら褒めてあげてください。おやつをあげても良いでしょう。
苦手なことを嫌な気分で終わらせるのではなく、『我慢したら良いことがある』と覚えさせることが大切です。
ただし、苦手なことが終わったら1人で休みたいという犬もいます。犬が休みたいようであればあまりかまわずに休ませてあげてください。
落ち着いた態度と笑顔を見せる
犬は相手の感情を読み取るのが上手いので、不機嫌そうにしている人には近寄ってきません。不機嫌な人と一緒にいたら犬も嫌な気分になります。
犬の前では落ち着いた態度を見せ、笑顔で接するように心がけてください。嫌なことがあったら『聞いてよー』と犬に話しかけて体を撫でるなどして癒されましょう。
まとめ

愛犬の成長は嬉しいけれど、甘えなくなって寂しいと感じる人はいるでしょう。だからといって犬をしつこくいじってしまうと嫌われてしまいます。
コロナ禍では家族と一緒にいる時間が長すぎてストレスで体調を崩した犬もいるようです。愛犬は甘えん坊タイプなのか、クールなタイプなのか理解してあげてください。
愛犬の気持ちをよくわかって困ったときには助けてあげられる、頼れる飼い主を目指しましょう。



