犬に飼い主のストレスが伝わっている理由

1.表情や声のトーンから感情を読み取ることができる
犬に飼い主のストレスが伝わっているのは、飼い主の表情や声のトーンから感情を読み取ることができる能力を持っているからです。
飼い主が楽しそうにしているとき、嬉しそうにしているとき、不安そうにしているとき、イライラとして不機嫌なとき、その微妙な表情や声の変化を敏感に感じ取ります。
そして、飼い主の感情を読み取った犬は、飼い主と同じように嬉しくなるときもあれば、不安になるときもあります。飼い主の怒っているときの感情は、犬に不安や緊張を与えることがあります。
2.汗のニオイの成分の違いから感情を読み取ることができる
犬に飼い主のストレスが伝わっているのは、飼い主から発せられている汗の成分の違いを読み取ることができるからです。
緊張しているとき、じわりと汗が出るのを感じたことがあるのではないでしょうか。愛犬とお散歩をしているときにかく汗と、緊張しているときにかく汗とでは成分やニオイに変化が起こります。
この微妙な違いを犬は優れた嗅覚を使って感じ取っているのです。とくに人間がストレスを感じたときに分泌されるコルチゾールというホルモンによる汗のニオイの変化を敏感に感じ取るようです。
3.行動や接し方の違いから感情を読み取ることができる
犬に飼い主のストレスが伝わっているのは、飼い主の自分への行動や接し方の違いから感情を読み取ることができるからです。
飼い主の機嫌が良いとき、スキンシップやコミュニケーションをする時間が増えます。
一方で、飼い主の機嫌が悪いとき、スキンシップやコミュニケーションをする時間が減ったり、触れ合う時間がなくなったり、冷たい態度を向けられるなどすることがあります。
犬は飼い主の日々の行動パターンを覚えているため、その変化にも敏感になり、不安を感じることがあります。
愛犬に与える悪影響から心掛けるべきこと

飼い主の不安やストレスは愛犬に悪影響を及ぼすことがあります。犬も飼い主と同じように不安になったり緊張したりし、敏感な犬ほど体調を崩してしまうこともあります。
飼い主の怒りの感情を読み取ったとき、愛犬の落ち着きがなくなったり、激しく吠えるようになったりするのはストレスサインです。叱るとさらにストレスを与えてしまいます。
不安・緊張・怒りなどの負の感情が愛犬に伝わってしまうと、信頼関係が崩れてしまう恐れがあります。その感情が自分に向けられたものであると勘違いしてしまうからです。
飼い主として心掛けるべきことは、飼い主自身が常に冷静で落ち着いた感情で愛犬と接するということです。
不安なときは深呼吸をしましょう。愛犬とお散歩に行くのもおすすめです。気分転換にもなり、不安や緊張も和らぐでしょう。
愛犬の目の前で穏やかな気持ちを保つことができないなと感じるときは、距離をおきましょう。そして、自分の負の感情に対して落ち込んだり、自分を責めたりしすぎないことも大切です。
まとめ

犬に飼い主のストレスが伝わっている理由を3つ解説しました。
- 表情や声のトーンから感情を読み取ることができる
- 汗のニオイの成分の違いから感情を読み取ることができる
- 行動や接し方の違いから感情を読み取ることができる
犬は視力が0.1程度しかないため、飼い主の表情の違いを感じ取るために、グッと鼻を寄せてくることがあります。飼い主の表情をじっくりと観察したいのです。
口周りや顔を舐めるのは、飼い主の悲しい感情を読み取り、慰めてあげたいと感じたからでしょう。
犬は飼い主の感情を常に読み取ろうとしています。飼い主の感情の変化にとても敏感です。愛犬にストレスを与えないためにも穏やかな気持ちで過ごせると良いですね。



