犬が『音』を恐がってしまう原因3つ 苦手な音の種類や安心させるための対処法も解説

犬が『音』を恐がってしまう原因3つ 苦手な音の種類や安心させるための対処法も解説

日常生活には様々な音があふれていますが、音を怖がる犬は少なくありません。この記事では、犬が音を怖がる理由や安心させるための対応方法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

犬が『音』を恐がってしまう原因3つ

赤い毛布をかぶる犬

1.聴覚が敏感

犬が様々な音を怖がる原因のひとつとして、犬の聴覚が非常に優れているということが挙げられます。

「犬は耳がいい」ということは広く知られていますが、具体的には犬の聴覚は人間に比べて約4倍といわれています。

これは、単純に4倍大きく聞こえるということではなく、聞き取れる音(周波数)の範囲が広く、音の方向や種類を聞き分ける能力にも優れていると考えられています。

そのため、犬の耳には様々な音が入ってきていて、それが原因で不安や恐怖を感じてしまうことがあるのです。

単純なことですが、そもそも聞こえなければ怖がることもないでしょう。苦手な音が多かった犬が老犬になって耳が遠くなることで、音が原因の不安やストレスが減ることも珍しくありません。

2.慣れていない・未知のものへの不安

犬が音を怖がる原因に「音に対する社会化不足」も挙げられます。

音に限らず、犬は慣れていないものや知らないものに対して不安や恐怖を感じることが多くあります。

そのため、好奇心が旺盛な子犬の時期に多くの経験をさせて、社会性を身につけさせることが大切だとされています。

音についても同じで、知らない音や聞いたことがない音に不安を感じてしまうことがあるので、できるだけ多くの音を聞かせて徐々に慣らすことが大切です。

3.過去に怖い経験をした

犬が音に対して強い恐怖を感じている場合、過去にその音に関連する嫌な経験をしている可能性があります。

その音を聞いたときに痛い思いをしたことなどで、音にネガティブなイメージを持ってしまっているのです。

このようなトラウマを抱えてしまうと、すぐには克服できないかもしれません。しかし、社会化トレーニングなどを重ねることで、音に対するイメージをよいものに変えることはできるでしょう。

犬が苦手な音の種類

横を向いているテリア

犬が苦手な音には、以下のような特徴・傾向があります。

  • 大きな破裂音 
  • 響く重低音
  • 甲高い金属音

具体的には、花火や雷、太鼓、ビニール袋や風船の割れる音、工事現場の音、車やバイクのエンジン音などが挙げられます。

また、音自体は大きくないものの、地震に伴う地響きに敏感に反応する犬も少なくありません。

これらの音に対しては、本能的な危険を感じることが多く、過去の経験などに関わらず怖がるようになることがあります。

その他に、掃除機やドライヤー、インターホンなどを怖がる犬もいます。こうした音を嫌がるのは、「ドライヤーで熱い思いをした」「インターホンが鳴ると(苦手な)来客がある」といったネガティブな経験・イメージが結びついていることが考えられます。

犬を安心させるための対処法

耳をふさがれている犬

犬が音を怖がっているとき、まずは飼い主さんが落ち着いて対応することが大切です。

犬が不安や恐怖を感じているとき、飼い主さんも同じように慌てたり不安そうな様子を見せたりするのはNGです。犬は「やっぱりこれは怖いことなんだ!」「頼れる人がいない」と思い、さらに怖がるようになってしまいます。

また、苦手な音がわかっている場合は、少しずつ慣らして不安やストレスを減らしてあげるトレーニングをしましょう。

今は動画サイトなどで様々な音を聞くことができるため、それらを利用して小さな音から聞かせて慣らしていくのがおすすめです。

まずはあまり気にならない程度の小さな音で聞かせながら、大好きなおもちゃ遊びをしたり、おやつをあげたりしてください。

少しずつ音を大きくしながら慣らしていき、音に対していいイメージを持てるようにサポートしてあげましょう。

まとめ

片耳が上がっている犬

聴覚が優れている犬は、日常的に多くの音を聞き取っています。

そして、特定の音に対して不安や恐怖を感じてしまうことも少なくありません。

愛犬が怖がっているときは落ち着いて対応し、日頃から音慣れのトレーニングをするなどして愛犬のストレスを少しでも減らしてあげましょう。

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