愛犬が飼い主と他人の違いを判断する基準は?

犬は飼い主と他人をどのように見分けているのか気になりませんか。一般的には視力が悪いと言われることの多い犬たちは、どうやって飼い主を見分けているのでしょう。ここでは、愛犬が飼い主と他人の違いを判断する基準を紹介します。
1.人が出す「音」
犬が飼い主と他人の違いを見分けるポイントに、「音」があります。例えば、声や話し方、さらに足音などを聞き取って、飼い主とそうではない人を聞き分けているのです。
よく「帰宅するとすでに玄関で待っていてくれた」という話がありますが、これは遠くから飼い主の足音を聞き取り、飼い主が家に向かって近づいてきていることを先に知っているからこそ起こせる行動だと考えられます。
2.ニオイ

嗅覚が優れている犬にとって、ニオイも飼い主と他人の違いを判断する基準になります。その人が持つ体臭や普段身にまとっている柔軟剤の香りなどが目印になっていることが多いです。
特に飼い主から発せられる体臭は、犬にとって最も安心できるニオイとも言われています。飼い主のニオイに囲まれているだけでも安心感が増すほど重要な要素なので、ニオイは大きな判断基準になっていることでしょう。
3.顔
犬の視力は人間の0.2〜0.3程度と言われています。つまり、周囲をぼんやりとしか視覚で認識できていないということになります。
しかし、ある実験で飼い主が部屋に入ってきた時、顔を見せた状態とマスクをした状態とでは、後者の方が反応が薄かった犬が大半だったという結果が出ています。
したがって、犬は視力が悪くぼんやりとしか認識できていなくとも、飼い主と他人の違いを判断する基準として、顔も判断材料に入っているものと考えられているのです。
4.全体的なシルエット

犬はぼんやりとしか飼い主を視覚で認識できていないと言われています。とはいえ、ぼんやりとしたシルエットは認識できているので、体の大きさや細さなど、全体的なシルエットで判断することもあるようです。
また、視力が悪いとはいえ、近くに寄ることで表情までしっかり認識することが可能です。そのため、近くに寄って視覚情報から飼い主を認識していることも多いでしょう。
5.行動パターン
飼い主の日頃の行動パターンも、犬が「あ、いつもと同じ行動をしているから飼い主さんだ」と判断する材料になっていると言われています。
私たちは無意識のうちに普段から同じようなルーティンで動いていることが多く、犬たちはその行動パターンを観察し、学習しています。
そのため、同じ行動をとることで「この人は飼い主さんだ」「違う行動をしているから、もしかすると違う人かも?」と判断しているのではないかと考えられているのです。
犬が信頼している人にみせる行動

犬が飼い主と他人を見分ける基準を把握したところで、犬が信頼している人にみせる代表的な行動を確認していきましょう。
- 体をすり寄せる
- お腹をみせる
- 声をかけると即座に反応する
- 目が合うと嬉しそうな表情をみせる
「普段から愛犬はよくこの行動をしているよ」と思う方も多いでしょう。なぜならば、飼い主のことを深く信頼している犬たちが多いからです。
先ほど紹介した判断基準で飼い主と認識した上で、安心感や愛情から上記のような行動をとっていると思われます。
まとめ

犬は飼い主を「音」「ニオイ」「見た目」「行動パターン」で判断していることが多いです。したがって、少し違う見た目やニオイ、行動パターンをみせると、「あれ?」と判断に迷う犬も出てくるかもしれませんね。



