犬が地震の前にみせる不思議な行動4選

地震の前に犬が見せる行動には、いくつかの共通パターンがあります。これは地面の振動や電磁波、気圧の変化など、人間には感じ取れない微細な変化を犬が感知しているからだと考えられています。ここでは、よく見られる4つの行動を紹介します。
1.執拗に吠える・いつもと違う鳴き方をする
普段は静かな犬が、地震の前に突然吠えはじめることがあります。これは、わずかな地面の振動や気圧、静電気、空気中のイオンの変化など、人間には感じ取れない微細な異変をいち早く察知しているためと考えられます。
例えば、阪神・淡路大震災や東日本大震災の折には、いつも吠えない犬が地震発生の数日前や数時間前から、落ち着かない様子で吠えていたという報告が複数ありました。
犬は本来、群れで暮らす動物で、危険を感じると仲間に知らせようとする習性があります。そのため「何かおかしい」「気をつけて」と飼い主さんに伝えようとして吠えていた可能性が考えられるでしょう。
2.やたらと外に出たがる
地震の前に犬が外に出たがったという体験談は少なくありません。自分の子供を外に運び出したという報告もあります。
犬は本能的に危険を避けて安全な場所へ移動しようとします。特に、閉ざされた空間にいると逃げ場を失う可能性があるため、不安を感じて外に出たがっていると考えられます。
犬が玄関の前に立って動かない、ドアや窓の方をじっと見つめて落ち着かないといったときは、地震の前兆を感じて「ここは危険かもしれない」「安全な場所に行きたい」と思っているのかもしれません。
3.寒くないのにがたがたと震える
犬が震えるのは、寒さだけが原因ではありません。恐怖や不安、緊張といった強いストレスを感じたときにも、体が小刻みに震えることがあります。
地震の前に震えるのは、空気の変化や地面のわずかな振動など、未知の異変を感じ取って強い不安や恐怖に襲われたストレス反応と考えられます。
実際に、大地震の1週間ほど前から、愛犬が部屋の隅でブルブルと震えていたという報告もあります。
4.落ち着きがなくなる
犬は大きな地震の前になると、振動などの小さな変化に反応して、ソワソワと落ち着きがなくなることがあります。
例えば、家の中をウロウロと歩き回る、しきりに穴を掘る動作をする、興奮して暴れ回る、飼い主さんを外に連れ出そうとするといった行動が見られます。
地震の前兆としてこのような様子が見られたときは、叱ると不安を強めて逆効果になってしまうことも。飼い主さんが落ち着いて「大丈夫だよ」と声をかけ、できるだけ普段どおりの態度で接するように心がけましょう。
いざというときに困らないための備え

災害に備えていますか?最近は地震に限らず、大雨や台風などの災害が増えています。まだ、準備していないという人は、これを機会にぜひ準備をしてください。
いちばんに用意しておきたいのが、犬用の防災グッズです。最低限、次のものは揃えておきましょう。
- フード(普段と同じものを7日分以上)
- 食事用・水用の食器
- 常備薬
- トイレ用品
- キャリーバッグ
- リード
- 予防接種証明書のコピー
そして、自宅での避難経路と安全なスペースを決め、家具の転倒防止対策をおこないます。愛犬がいつもいる場所には、倒れやすい家具や物を置かないようにします。
避難所によってはペットの受け入れ体制が整っていない場合もあるため、事前に地域の情報を確認しておくことが重要です。
また、日頃からキャリーやクレートに慣れさせておくと非常時にスムーズな避難を行うために役立ちます。「マテ」「オスワリ」「コイ」などの基本のしつけも完璧にしておきましょう。
まとめ

犬が地震の前に見せる行動には、科学的な根拠は認められていません。しかし、多くの飼い主さんが地震の直前に愛犬の様子が変だったと感じているのも事実です。犬の感覚は鋭く、人間よりも早く異常を察知していると考えるのが自然でしょう。
また、地震そのものを予測することは難しいため、日常的な備えが欠かせません。犬用の避難グッズを用意し、緊急時の行動を家族で共有しておくと安心です。



