犬の口元から読み取れる6つの心理

犬の口元にはさまざまな感情が表れやすく、カーミングシグナルとして重要な役割も果たします。尻尾や耳の動きよりも、口元の動きは人間も理解しやすいのがポイントです。
人間の感情表現に似た表情を見せるパーツなので、愛犬の気持ちに寄り添いたいときはぜひチェックしてみましょう。
1.嬉しい、楽しい!
犬の口元が緩んでいたり、口角が上がっているように見えるときは、「嬉しい!」「楽しい!」といったポジティブな気分であることが多いです。
まるで笑顔のように見えるのが特徴で、目元も穏やかで、口角が上がっているほど気分が高揚しているサインだと考えられます。尻尾を振ったり、ジャンプをしたりなど、全身から楽しい気持ちが伝わってくるのもポイントです。
2.不安を落ち着かせるため

犬が舌舐めずりをするのは、「怖いけど落ち着こう!」などと、自分自身を落ち着かせるためのカーミングシグナルの可能性があります。しきりに口元や鼻を「ペロペロ」と舐め続けているときは、何らかの不安を抱いている可能性が高いです。
行動に異変を感じたら、愛犬が苦手なものが接近していないか確認してみるとよいでしょう。人間には聞こえない雷鳴や工事の音などが、犬の耳に届いている可能性があります。
舌舐めずりのほかにも、犬はストレスを抑えるためにあくびを見せることもあるので、違和感のある行動を見せたら周囲を見回してみてください。
3.リラックス
犬はリラックス状態になると、軽く口を開けて穏やかな表情を見せます。「ハァハァ」とパンティングはせずに、「あ〜気持ちいい〜」とゆったりと過ごしているのがリラックスしているサインです。
顔の筋肉も緩み、少し笑顔のような表情を見せる犬もたくさんいます。「ふぅ」とため息をつくこともありますが、これも満足しているときに見せる行動のひとつです。
4.緊張や警戒している

犬の口が固く閉じられていたら、「あれは敵なのか?」「この状況は危険なのでは?」といったネガティブな感情が高まっているサインです。ほかの犬が近づいてきた際にも、緊張や警戒心から口を閉じることがあります。
口元の筋肉が引き締まり、口をギュッと閉じているのが特徴です。特定のものを注視している際にも見せる表情なので、愛犬の目線の先を確認してみてください。
5.イライラや不快
犬は「もうやめて!」「それ以上近づかないで」といったイライラや不快な感情が高まると、マズルにシワを寄せている表情を見せます。歯を見せて威嚇をする一歩手前の状態なので、早急な対応が必要です。
犬が嫌がる行為を中断させたり、目の前の対象物から距離を取ったりなど適切な対応を取りましょう。ネガティブな感情が高まっている状態なので、犬の体にむやみに触らないことが大切です。
無理に押し進めると、興奮から噛みついてしまうこともあるので十分注意してください。
6.威嚇している

犬が歯を見せて「ウー」とうなり声を上げるのは、「これ以上近づくと噛みつくぞ!」と威嚇している状態です。危険な相手を遠ざけたいときや、自分のテリトリーを守りたいときに多く見られます。
ほかにも、ケガを負ったり体調が悪いときにも、「痛いから触らないで」「そっとしておいて欲しい」といった心理が働き、飼い主さんに歯を見せて威嚇するケースも少なくはありません。
愛犬が異変を見せたらむやみに近づかないで、距離を取りながら原因を探ることが大切です。
まとめ

犬の口元をよく観察すると、喜びや不安、怒り、リラックス状態などが理解できるようになります。表情筋や尻尾の動きなども合わせて観察をすると、愛犬の気持ちを知る大切な手がかりになるでしょう。
愛犬が好きなことや苦手なことを知るきっかけにもなるので、ぜひこの機会に口元の動きを観察してみてください。



