犬に散歩直後のご飯を与えてはいけない理由2つ

愛犬のご飯を「散歩後」に与える場合、注意したいのが「散歩直後に与えてはいけない」ということです。なぜ犬に散歩直後のご飯を与えてはいけないのか、2つの理由を解説します。
1.消化不良を起こしやすい
体を動かした後は血流が筋肉に集中しやすく、胃腸などの消化器官への流れが不十分になります。そのため、散歩直後は消化機能が低下した状態になりやすく、食事をすると通常よりも大きな負担がかかってしまいます。
体調や年齢的に食欲が落ちている犬であれば、通常時よりも食事量が減ってしまう可能性もあるでしょう。食べ残しが多い場合は、食事を与えるタイミングをチェックし直してみてください。
また、帰宅直後は興奮状態が抜けきれず、家の中を走り回る犬も多くいます。喉が乾き切った状態でご飯を与えると、水をがぶ飲みしたり、早食いしたりしがちです。
食べ物と一緒に飲み込んだ空気が胃に溜まりやすくなり、結果的に嘔吐や下痢につながる可能性も出てきます。
2.胃拡張・胃捻転症候群のリスクを高める

散歩直後の食事は消化に悪いだけでなく、胃拡張・胃捻転症候群のリスクを高めます。これは、早食いや空気の飲み込みが原因になりやすく、死に至る可能性がある非常に危険な病気です。
胃拡張は、早食いや水のがぶ飲みにより、胃が異常に膨らむ症状が出ます。一方、胃捻転は胃がねじれてしまい、血液の流れも遮断される危険な状態に陥ります。
これらのリスクを高めるため、散歩直後の食事は避けるべきです。もし、日頃から早食いのクセが見られる場合は、早食い防止対策の犬用食器を利用するのをおすすめします。
犬にご飯を与える安全なタイミングの目安

では、犬にいつご飯を与えるのがいいのでしょうか?犬にご飯を与える安全なタイミングの目安をチェックしてみましょう。
散歩後15分〜30分以上安静にさせた後
散歩から帰宅後、15分から30分以上は安静にさせてから食事を与えるのがよいとされています。「ハアハア」と、激しい呼吸をしている状態で与えないことが重要です。
家の中で走り回るのをやめさせて、一旦リラックスさせてから食事の準備に取り掛かるように心がけてみてください。
年齢や体調に合わせる

一般的に成犬の場合は、1日2回の食事が理想だとされています。しかし、犬の年齢や体調によって適切なタイミングは変わるため、その都度調整することも大切です。
1日2回の食事であれば、朝7時と夜19時のように約12時間の間隔を開けて、その間に散歩や遊び時間を組み込んでみてください。ただし、胃腸の状態に合わせて、少量を3〜4回に分けて与えるなど 変更もしましょう。
食後すぐの激しい運動も危険!

散歩直後の食事だけでなく、食後すぐの激しい運動も非常に危険なので避けましょう。食べた直後の運動も、胃拡張・胃捻転症候群のリスクが高まります。
空腹でも満腹でもない状態で、散歩に出かけるのがベストです。食後2〜3時間後くらい空けて、体を動かすようにすると胃腸に負担がかかりにくくなります。
室内遊びに夢中になりやすい犬も、食後はしばらく休ませるように見守ってあげてください。
まとめ

たくさん遊んだ後や散歩から帰ると、お腹を空かせた愛犬にすぐにでも食事を与えたくなるものです。ですが、散歩直後にご飯を与えるのは危険であることをぜひ覚えておいてください。
犬も人間同様、運動前後は胃腸に負担がかかりやすい状態になります。忙しい日常の中で食事時間を調整するのは大変なものですが、ぜひ愛犬の健康のために今一度見直してみましょう。



