犬がクサイものを好む理由3つ
ゴミ箱や使用済みの靴下、飼い主の体臭、動物の糞尿といった人間にとって「クサイ」ものばかりを犬は好む傾向があります。愛犬がニオイを嗅ぎ回る姿を見ると、「クサくないのかな?」なんて気になってしまいますよね。
なぜ犬がクサイものを好むのか、その理由について3つご紹介します。
1.本能的に好むニオイだから
そもそも、犬と人間のニオイの好みは全く違います。人間が「クサイ」と感じる対象物でも、犬にとってはただのニオイに過ぎません。
犬は人間の1,000倍の嗅覚を持つと言われ、ニオイからさまざまな情報を収集する能力があります。そのため、あらゆるニオイを嗅ぎ回る行動を見せるのです。
また、犬は肉、血液、排泄物などに含まれる「有機物」のニオイを好みます。これは、元々狩りをして暮らしていた習性がある犬が本能的に好むニオイです。
逆に苦手なニオイに、アルコールやたばこ、香水といった刺激臭があります。
2.好きな人のニオイだから
飼い主の足や使用済みの靴下などのニオイを好んで嗅ぐのは、それが好きな人のニオイだからです。そのニオイから、飼い主の体調を嗅ぎ分ける犬も実際に存在しますが、コミュニケーションの一環だと受け止めてみてください。
寝床に靴下やタオルを隠すのは、その犬にとって安心するニオイが付着しているのでしょう。そのニオイから安心感や愛情を感じ取っているのかもしれません。
3.自分の体臭を隠すため
犬が体にニオイをこすり付ける仕草を見せるときは、自分の体臭を隠したいなど防衛本能が働いていることが多いです。ほかの犬から、自分の存在を気づかれにくくしたい可能性があります。
また、強いニオイを身にまとうことは、犬にとって安心や自己主張の一環とも言われています。道端で背中を擦り付けるしぐさを取るのは、その場所に魅力的なニオイがあるのでしょう。
犬がクサイものに執着するときの対処法
犬がニオイを嗅ぐのは野生の本能だとしても、散歩中にうまく進まないなどの支障が出るとちょっと困りますよね。ここでは、犬がクサイものに執着するときの対処法をご紹介します。
犬の届かない場所に隠す
靴下やタオル、ゴミ箱、靴といった犬が好む傾向にあるニオイのあるものは、しっかり収納するか隠してしまいましょう。誤飲誤食を防ぐ意味でも、犬の手の届かない場所に片付けることは大切です。
その代わりに、犬に安全なものを与えてあげましょう。お気に入りのものをひとつ寝床に入れておくと、留守番中に安心感を与えられますよ。
リードを短く持つ
散歩にニオイばかり嗅いで進まない、という方はリードを短く持って飼い主さん自身の近くを歩かせるように工夫してみてください。一緒に歩くことを意識しながら、リードを引っ張りすぎない程度に誘導するのがポイントです。
おやつで注意を引く
愛犬がニオイを嗅ぎ回るポイントに近づいたら、お気に入りのおやつなどで注意を引くのも一つの手段です。 ニオイを嗅いでほしくない場所で意識を引いて、スムーズに歩けたらご褒美として与えましょう。
ニオイを嗅ぐ時間を設ける
犬にとってニオイを嗅ぐ行為は精神的な刺激になり、ストレス解消にもつながります。安全な場所に誘導をして、ニオイを存分に嗅がせてあげる時間を設けてあげましょう。
飼い主さんの帰宅時に愛犬がニオイを嗅ぎ回るのは、「今日1日どんなことがあったのかな?」と情報を集めるためです。愛犬の気持ちを満たしてあげる時間を設けるなど、メリハリのある接し方を心がけてみてください。
まとめ
人間がクサイと感じるものを犬が好むのは、本能的な習性が関わっています。そもそも犬は「クサイ」と思っていないので、ニオイを嗅ぎ続けても心配することはありません。
ニオイへの執着が気になる場合は、ご紹介した対処法を参考にしてみてくださいね。