肛門腺絞りを放置したときに起こるトラブル

肛門腺を定期的に絞らず放置すると、分泌物が腺内に溜まり、炎症や感染症を起こすことがあります。軽度であれば違和感や軽い腫れにとどまりますが、放置が続くと症状が悪化し、破裂や膿瘍形成など重度のトラブルに進行します。ここでは、肛門腺絞りを放置した場合に起こりえるおもなトラブルを紹介します。
肛門嚢炎
肛門腺が詰まる、適切なケアがおこなわれていないなどが原因で、肛門腺に分泌物が溜まり、細菌感染や炎症が起こった状態を肛門嚢炎と言います。
炎症が軽度であれば肛門腺を絞ることで改善しますが、放置すると痛みが強まり、お尻が赤くなる、出血するなどの症状が見られるようになります。さらに悪化すると最悪は肛門嚢の破裂につながることも。
愛犬がお尻を床に擦り付ける、頻繁に気にするなどの様子が見られたら、肛門腺をチェックし適切に対処しましょう。
肛門嚢膿瘍
肛門嚢炎が進行すると膿瘍を形成することがあります。膿瘍は腫れや強い痛みを伴い、排便や触れられるのを嫌がる、食欲が低下するといった症状が見られるようになります。
このような状態になると自然治癒は困難で、積極的な治療が必要です。慢性的な膿瘍になると再発しやすく、犬の生活の質も低下しますので、少しでもおかしいと感じたら、早めに獣医師に相談することをおすすめします。
肛門嚢破裂
肛門嚢炎を放置して、分泌物が溜まりすぎると肛門嚢が破裂することがあります。破裂すると、肛門の横に穴があいて、中に溜まっていた血や膿が出て強い痛みを伴うことになります。犬の生活の質を著しく低下させる原因にもなりかねません。
肛門嚢が破裂した場合は、外科手術が必要になる場合もあり、犬も飼い主さんも大変な思いをすることになります。肛門腺を定期的にチェックし、破裂を防ぐようにしましょう。
肛門腺トラブルのこんな症状に注意

肛門腺に違和感があると、犬は独特な行動をすることがあります。もし、以下のような行動や症状が見られたら、肛門腺トラブルを疑いましょう。
- お尻を床や地面に擦り付ける
- しきりに肛門周囲を舐める
- 肛門周囲の赤みや腫れ
これらの症状は、肛門腺に分泌物が溜まって炎症や違和感が生じているサインです。中でも、お尻を床や地面に擦り付けたり、お尻をずるようにして移動したりする行動は、お尻に違和感があるときに見られ、肛門腺トラブルの典型的なサインです。
また、肛門腺に違和感があるときは、肛門周辺を気にしてしきりに舐めるといった行動も見られるようになります。
そのほか、肛門周辺の赤みや腫れも肛門腺トラブルのわかりやすい症状です。
肛門腺トラブルを予防するための日常のケア

肛門腺のトラブルを防ぐためには、定期的なケアが不可欠です。特に小型犬や肥満の犬は腺が詰まりやすく、放置すると炎症や膿瘍、破裂のリスクが高まります。
肛門腺は定期的に確認し、月に1回を目安に絞るようにしましょう。シャンプーの際に一緒に絞ると良いでしょう。肛門腺絞りに慣れていない、うまく絞れないという場合は、無理をせずにトリマーや獣医師にお任せすることをおすすめします。
また、肛門腺の腫れ、赤み、触れるのを嫌がるなどの異常が見られたら、早めに獣医師に相談して適切な処置を受けるようにしましょう。
まとめ

犬の肛門腺トラブルは見逃されがちですが、気づかずに放置すると炎症や破裂、膿瘍などの重篤なトラブルを引き起こす可能性があります。
肛門腺トラブルは、犬の生活の質を大きく左右するため、早期発見・早期治療が重要です。もし、お尻を床に擦る行動や肛門周囲の赤み、腫れなどが見られた場合は、早めに獣医師に相談してくださいね。
また、トラブルを防ぐためにも肛門腺を定期的に絞るようにしましょう。



