犬が『前足を舐めている』ときの心理5選 執拗にペロペロする理由や病院へ連れて行くべき状態とは?

犬が『前足を舐めている』ときの心理5選 執拗にペロペロする理由や病院へ連れて行くべき状態とは?

ふと愛犬を見ると、前足をずっとペロペロ…。「癖かな?」「暇つぶし?」と軽く見ていませんか?実はその行動、心や体に不調のサインを抱えているかもしれません。犬は言葉で不調を伝えられないぶん、行動に気持ちを乗せて表現します。この記事では、犬が前足を舐め続けるときの心理5つと、病院に行くべき“危険な兆候”を解説します。

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記事の監修

めのうアニマルクリニック院長。猫が大好きなあまり、犬と猫を分けた動物病院を開院。「犬にも猫にも優しい動物病院」をコンセプトにしています。腫瘍学を得意分野としていますが、しつけに対しても力を入れており、パピークラスを開校して子犬のトレーニングを行っています。

犬が『前足を舐める』ときの心理5選

フレンチブルドッグ_足を舐める

犬が前足を舐める行動には、癖や暇つぶしだけではない“理由”や“意味”が隠されています。ここでは、その主な心理状態を5つに分けてご紹介します。

1.不安・ストレスを感じている

舐めるという行為は、犬にとって自分を落ち着かせるためのセルフケア行動のひとつ。

留守番が長かった日や、引っ越し・来客などの環境変化があった日は、ストレスから前足を舐め続けることがあります。

2.暇つぶし・習慣化している

運動不足や刺激の少ない生活をしていると、退屈しのぎに足を舐める癖がつくことがあります。日常的な刺激や遊びが足りていないサインかもしれません。

3.皮膚の違和感・かゆみがある

足の一部を集中的に舐めている場合は、アレルギー・乾燥・接触性皮膚炎などが疑われます。赤みやフケ、においがあるときは、皮膚トラブルの可能性大です。

4.ケガ・異物がある

小さなトゲが刺さっていたり、切り傷・打撲などの違和感から舐めていることも。見た目で異常がないように見えても、実は肉球の間に異物が挟まっているケースもあります。

5.痛み・関節炎などの慢性的な不快感

加齢による関節炎や、神経の違和感を抱えていると、痛みを紛らわすように舐め続けることがあります。高齢犬や、以前ケガをした部位に集中している場合は特に注意が必要です。

こんなときは病院へ!受診の判断ポイント

診察を受ける犬の足

前足を舐めるのが「ちょっと気になる程度」であれば、しばらく様子見でもOK。しかし、次のような状態が見られる場合は、できるだけ早く動物病院で診てもらいましょう。

  • 同じ場所を何度も舐め続けて赤くなっている
  • 出血、腫れ、ただれなどの異常がある
  • 足の裏にフケ、におい、湿り気がある
  • 元気がなく、舐める以外の異常行動も見られる
  • 舐めすぎで毛が薄くなってきている

早期に対処すれば、皮膚病やケガの悪化を防げるだけでなく、心理的ストレスの改善にもつながります。

飼い主ができるケアと予防策

足を舐める犬

犬が前足を舐める行動の背景には、ストレスや皮膚トラブルなど、さまざまな原因が潜んでいます。ただ行動をやめさせるのではなく、その“根本的な原因”に気づき、しっかり対処することが大切です。

ストレス・不安が原因の場合

環境の変化や、飼い主とのふれあいが不足していることで、不安やストレスを感じている可能性があります。

生活リズムを整え、犬が「いつも通り」と感じられる安心できる空間をつくることが、心の安定につながります。

運動不足・退屈が原因の場合

身体的・精神的な刺激が足りていないと、その欲求不満が舐める行動となって現れることがあります。

散歩や遊びの時間をしっかり確保し、日常生活にメリハリをつけることで、自然と舐める頻度も減っていくでしょう。

皮膚トラブル・かゆみ対策

足先は汚れや湿気がたまりやすく、皮膚トラブルの起こりやすい部分です。日頃からこまめに清潔を保ち、違和感や異常があればすぐにケアすることで、かゆみや炎症を未然に防げます。

舐め癖の“習慣化”を防ぐために

原因がすでに解消されていても、舐める行動だけが習慣として残ってしまう場合があります。

そのようなときは、犬が夢中になれる遊びや環境を用意し、舐める以外の行動に意識を向けさせると良いでしょう。

どうしても舐めてしまうときのサポートアイテム

舐めすぎによって傷が悪化したり、炎症が進んでしまう前に、物理的な保護を行うのもひとつの方法です。

エリザベスカラーや保護ソックスなどのアイテムは、一時的な対策として役立ちます。

まとめ

お手をするチワワ

犬が前足を舐めるのは、ストレスや退屈、皮膚の違和感などが原因となっていることがあります。一見クセのように見えても、放置すれば悪化する場合もあるため注意が必要です。

日々の観察と適切なケア、生活環境の見直しが、舐め癖の予防と改善につながるでしょう。異常が見られる場合は早めの受診を心がけてくださいね。

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