『仲が良い犬たち』がやりがちな3つの行動
1.体のにおいを嗅ぎ合う
仲の良い犬たちは、会ったときにお互いのにおいを嗅ぎ合うことが多くあります。
犬同士が体のにおいを嗅ぎ合う行動の根底には、相手のことを知りたいという気持ちがあり、さらにお互いに情報交換をしてあいさつをする意味もあります。
においには、その犬の個人情報のようなものが含まれていると考えられています。初めて会った犬には「あなたは誰?」という気持ちで近づき、仲の良い犬の場合は「元気にしてる?」「今日の気分は?」といった気持ちでにおいを嗅ぎます。
しかし、そうした情報が多く含まれるにおいを発するのは、肛門腺液という分泌物と考えられています。
そのため、犬同士はお尻のにおいを嗅ぎ合うのですが、自分の背中を見せることにもつながります。動物は敵に襲われる可能性を考えて、信頼できない相手が背後に回ることを嫌がる傾向があります。
仲の良い犬であれば信頼関係もあるため、お尻の匂いを嗅がせることも躊躇なくできるでしょう。
2.取っ組み合いをする
仲の良い犬は、体を使ってじゃれ合って遊ぶことがあります。
相手に力いっぱい飛び掛かったり、押し倒したり、軽く噛みついたりといった行動を見て、「喧嘩してる!?」とびっくりしてしまう飼い主さんもいると思います。
こうした遊び方は「犬のプロレス=ワンプロ」などと呼ばれることもあり、お互いに力加減がきちんとできていて、信頼し合っている相手でないとできません。
「ウー!!」と唸り声をあげながら遊ぶ犬もいて、それこそ喧嘩しているように見えてしまいますが、本気で楽しんでいる犬もこのような声を出すことが多くあるのです。
また、ひとつのおもちゃを追いかけたり奪い合ったりして遊ぶこともあります。しかし、これも「おもちゃを取られるかもしれない」と思うような、信頼できない相手とはできないでしょう。
3.体をくっつけて眠る
犬にとって、眠っているときというのはとても無防備な状態です。
そのため、警戒心を持っているときは体を休めていても熟睡することはなく、周囲の状況に耳を澄ませていたり、すぐに立ち上がれる姿勢を保ったりします。
そのため、他の犬と体をすぐそばで一緒に眠ったり、背中を向けて休んでいたりする場合は、相手と仲が良く信用していると考えられます。
また、犬の祖先とされるオオカミなどの群れ社会で生きる動物は、外敵の襲来に備えてお互いに背中をくっつけた状態で眠ると考えられています。
他の犬と同じように寝ているようであれば、その相手を味方と認識しているのでしょう。
仲の良い犬たちのトラブルや注意点
仲の良い犬たちが、お互いのにおいを嗅ぎ合ったり取っ組み合いで遊んだりしているとき、「楽しそうだな」と眺めていることが多いと思います。
多くの場合は放っておいても問題ないと思いますが、どれだけ仲の良い犬であっても必ずお互いの飼い主さんがそばにいるようにしましょう。
本気で楽しく遊んでいるからこそ、つい熱くなりすぎてしまうこともありますし、気分や体調によっては早く切り上げたいときもあると思います。
そのため、愛犬が遊んでいるときの表情や仕草、行動をしっかりと観察して、本当に楽しんでいるかを確認してください。少しでも嫌そうにしている様子が見られたら、一度ストップさせるようにしましょう。
また、犬は遊びに夢中になると、まわりが見えなくなってしまいがちです。遊びの間に時々休憩時間をつくるようにして、心身共にクールダウンさせましょう。
まとめ
愛犬が仲の良い犬と楽しそうに遊んでいると、飼い主さんはうれしいものですよね。
しかし、遊びの中でテンションが上がりすぎると、仲の良い相手であっても喧嘩やトラブルになることもあるので注意が必要です。
犬の遊びは飼い主さんがしっかりと見守って、仕草や行動をしっかり観察しておくようにしましょう。