犬が「捨てられた」と勘違いする飼い主の行動4選
1.突然の環境の変化
犬は、日々の生活環境が安定していることで安心感を得ています。そのため、突然の環境の変化は大きなストレスとなり、「捨てられた」と勘違いする原因になるようです。
例えば、引越しによって見慣れない場所に移り住んだり、飼い主が長期の旅行や入院で家を空けると、犬は「いつもの家じゃない」「飼い主がどこかに行ってしまった」と感じて不安になります。
特に、犬をペットホテルや知人に預ける際、それが突然の出来事であると、犬は強い不安を抱き、見知らぬ場所に置き去りにされたと誤解してしまうことがあるのです。
2.不適切な別れの挨拶
飼い主が家を出るときに、犬に対して不適切な別れの挨拶をすることも、不安を煽り、「捨てられた」と勘違いさせる原因になります。
例えば、「いい子でお留守番しててね」「寂しいけど我慢だよ」などと、大げさに声をかけたり、過剰にスキンシップをとったりすると、犬は飼い主の行動を「いつもと違う」「何か良くないことが起こる」と察知するのです。
この飼い主の不安や悲しみの感情が犬に伝わり、別れの儀式が不安感を増幅させ、飼い主が二度と戻ってこないのではないかという誤解につながります。
3.新しい家族の加入
犬の生活に新しい家族が加入することも、犬が「捨てられた」と勘違いする要因となります。新しい家族とは、赤ちゃんや別のペットを指します。
それまで自分に注がれていた飼い主の愛情や関心が、新しい家族に分散されることで、犬は自分が「特別じゃなくなった」「必要とされなくなった」と感じてしまいます。
特に、新しい家族が来た後、犬に構ってあげる時間が極端に減ったりすると、その不満や寂しさが「捨てられた」という勘違いにつながることがあるでしょう。
4.放置や無視
飼い主からの放置や無視は、犬が「捨てられた」と勘違いする最も直接的な原因のひとつです。犬は本来、群れで生活する動物であり、飼い主を群れのリーダーとして信頼し、愛情を求めます。
しかし、飼い主が長期間、犬に構ってあげなかったり、遊びや散歩の時間が極端に少なくなったりすると、犬は自分が置き去りにされていると感じてしまいます。
また、犬が吠えたり、いたずらをしたりして飼い主の気を引こうとしても、それを無視し続けると、犬は自分の存在が否定されたと感じ、強い不安を抱くことになります。
「捨てられた」と勘違いした犬が見せるサイン
犬が「捨てられた」と勘違いしたとき、その心は強い不安で満たされ、様々なサインを見せます。
行動的な変化としては、まず落ち着きがなくなることが挙げられます。家の中をソワソワと歩き回ったり、頻繁に無駄吠えをしたり、あるいはこれまでしなかった場所での排泄、家具やスリッパなどを破壊するなどの行動が見られるでしょう。
また食欲がなくなったり、下痢や嘔吐が見られたり、ストレスでかきむしって毛が抜けてしまうこともあります。
愛犬のこのようなサインは、心のバランスを崩している証拠なので、飼い主はすぐにその不安を和らげてあげるようにしましょう。
愛犬に不安を抱かせない心のケア
愛犬に不安を抱かせないためには、日々の生活の中で安心感を与えるケアを心がけましょう。まず、お留守番の練習は短時間から始め、徐々に時間を延ばしていくことが効果的です。
また、出かける際は大げさな別れの挨拶をせず、淡々と家を出るようにすると、犬に「特別なことではない」と認識させられます。帰宅した際も、すぐに興奮させず、穏やかに接することが大切です。
新しい家族を迎える場合は、事前に犬に慣れさせる機会を設け、愛情を注ぐ時間を確保しましょう。規則正しい生活リズムと、毎日決まった時間に遊んであげることは、犬に安心感を与え、信頼関係を築く上で欠かせません。
まとめ
犬は飼い主の些細な行動にも敏感に反応し、「捨てられた」と勘違いして不安を抱くことがあります。
引越しや長期間の留守、不適切な別れの挨拶、新しい家族の加入などは、犬に大きなストレスを与えます。
日々の生活の中で、犬の気持ちを理解し、コミュニケーションをしっかりとるようにしましょう。愛犬の心に安心感を与え、強い信頼関係を築いていくようにしてくださいね。