犬に人間用の野菜ジュースを与えると起こりうる健康リスク
数種類の野菜を使用した野菜ジュースは、手軽に栄養を摂取できるなど人間にとって便利な飲み物です。しかし、人間用の野菜ジュースを犬に与えるのは危険を伴うため避けなければなりません。
ここでは、犬に人間用の野菜ジュースを与えると起こりうる健康リスクをご紹介します。
塩分や糖分の過剰摂取になる
市販されている野菜ジュースの多くは、飲みやすさを優先させて砂糖や塩分で味を調整されています。そのため、犬が摂取すると塩分や糖分の過剰摂取になりやすく、高血圧や肥満といったリスクがあるため注意が必要です。
普段与えるドッグフードにも塩分が含まれているため、野菜ジュースによって1日に必要な塩分を超えてしまう恐れもあります。
中毒症状を引き起こす
人間用に製造される野菜ジュースの中に、犬が摂取すると中毒症状を引き起こす可能性がある食材が含まれていることがあります。とくに玉ねぎが入った野菜ジュースは、ほんの少量でも口にすると中毒を起こす危険があるため注意しなければなりません。
野菜ジュースだけでなく、果物のジュースやスムージーといった飲料にはぶどうやプルーン、アロエといった犬が摂取すると危険な食材が含まれるため、こちらも避ける必要があります。
結石ができやすくなる
犬が市販の野菜ジュースを摂取すると、結石になるリスクが出てきます。その理由は、野菜ジュースに含まれるアルカリ性のミネラルが犬の体質に合わないといわれているからです。
ストルバイト結石ができやすいとされる犬には、市販の野菜ジュースを与えるのは避けるべきでしょう。
アレルギーを引き起こす
複数の食材がミックスされた野菜ジュースの中に、万が一犬のアレルギー原因となるものが入っている場合は特定しにくくなります。アレルギー症状によって、皮膚の炎症や下痢、嘔吐といった症状を起こす場合もあるため注意しなければなりません。
普段犬が口にしない食材を一気に摂取することで、消化器へ負担をかける恐れもあります。そのため、人間用の野菜ジュースを犬に与えるのはおすすめできません。
犬が人間用の野菜ジュースを飲んだ際の対応
市販の野菜ジュースは人間用に製造されているため、犬に与えるのはおすすめできません。もし犬に与えてしまったり、誤飲してしまったりした際には次のような対応を行ってみてください。
野菜ジュースの成分を確認する
まず第一に、野菜ジュースの中に犬が中毒症状を引き起こす食材が含まれていないかチェックしてください。ネギ類、ぶどう、カフェイン、チョコレートといった成分は、少量でも中毒になる可能性があります。
もし危険な食材が含まれている場合は、たとえ少量でもすぐに動物病院に相談のうえ、受診してくださいね。
体調に異変が起きたらすぐに動物病院へ
犬が摂取しても危険な食材が含まれておらず、ごく少量しか飲んでいない場合であれば、しばらく経過を観察しましょう。もし少しでも体調に異変が起きたら、すぐに動物病院へ連れて行ってください。
まとめ
市販の野菜ジュースは、あくまでも人間用の飲み物です。犬の健康リスクを損ねる可能性があるため、与えるのは避けるべきでしょう。
もし犬に野菜ジュースを与えたい場合は、アレルギー原因のない食材を使用し、飼い主さん自ら作って与えるといった方法を選んでみてください。犬用の野菜ジュースも販売されているので、こうした商品を利用するのもおすすめです。